歌う時にマスク外す客も…「昼カラ」で感染拡大か

富山県は9日、新型コロナウイルスの感染が8日に判明した魚津市の70歳代の男性2人が市内の同じ飲食店で「昼カラオケ」を利用していたと明らかにした。この店の利用者の感染は計6人となり、県は県内4例目のクラスター(感染集団)が発生したとの認識を示した。
この店では、これまで60~80歳代の男性4人の感染が判明。8日に感染が確認された2人は、このうち60歳代男性(255例目)と同じ時間帯にカラオケを利用していた。
店では、マイクの消毒などの感染防止対策を講じていたが、歌を歌う時にマスクを外す客もいたという。県が特定した、この店の常連客ら22人のうち14人は陰性で、残る2人も検査する。
県内でのクラスターは、4月下旬に発生した富山市内の介護施設に続くものだ。県の砂原賢司・危機管理監は9日の記者会見で、昼カラオケを通じたクラスターが全国的に相次いでいることから、換気や利用者の連絡先把握をカラオケ店に求めた。客側には混雑時の利用を控えるよう呼びかけた。
このほか、8日に感染が判明した、いずれも魚津市の30歳代と50歳代の男性会社員2人が、先に感染が確認された50歳代の男性会社員(256例目)を含む計5人で会食していたことも明らかにした。残る2人は陰性だった。
また、県は9日、新たに富山市の30歳代女性と、いずれも魚津市の70歳代と90歳代の女性2人の計3人が新たに感染したと公表。県内の感染確認は計285人になった。県内で90歳代が感染するのは7月以降、最高齢で、県と富山市が10日に詳細を公表する。