無断堕胎容疑の医師、非番中に手術 岡山済生会病院が謝罪会見

岡山市北区の外科医、藤田俊彦容疑者(33)が承諾なしに知人女性に堕胎手術を行ったとして、不同意堕胎致傷容疑で9日夜、逮捕された事件で、勤務先の岡山済生会総合病院は10日、記者会見を開いた。塩出純二院長は「職員が逮捕されたことは誠に遺憾で、管理者として責任を痛感している」と頭を下げた。
藤田容疑者は5月17日、同病院に女性を呼び出し、承諾なしに堕胎手術をしたとされる。病院によると、藤田容疑者は2017年に同病院に採用され、現在は独身。勤務態度は問題なく、同17日以降も変わりなく勤務していたという。堕胎手術を行ったとされる日は非番だったといい、手術は病院の許可なく、人目のつかない院内の診察室で院内の薬剤を使って行われた可能性が高いという。
同病院は「(8月)9日に警察が病院に来るまで事態を知らなかった」といい、「薬剤の保管方法など、勤務する医師だからこその管理の抜け穴を突いたものとみている。今後セキュリティー対策や薬剤管理を強化し、職員へ法令順守を再教育していきたい」とした。【戸田紗友莉】