東日本や西日本は17日も広く高気圧に覆われ、静岡県浜松市中区で午後0時10分に国内史上最高気温と並ぶ41・1度を観測したほか、全国の26地点で最高気温の記録を更新した。国内最高の41・1度は過去、埼玉県熊谷市で2018年7月23日に観測。ウェザーマップの気象予報士・河津真人さんは、浜松市の気温が上がった一因として、北西にある名古屋の都市部から温まった風が流れ込んでいる可能性を指摘した。
静岡第一テレビでもお天気キャスターを務めた河津さんは、浜松市の国内史上最高気温観測の要因について、まず「勢力の強い高気圧に覆われ、連日気温が上昇し、ベースの気温が高かった」「北西からの風が山を越え風下の浜松で気温が上がるフェーン現象が起きた」という2点を指摘。その上で「風上(北西)にある名古屋の都市部から、温かい空気が風に乗って流れ込んできたのかもしれない」と分析した。
「ヒートアイランド現象といいますが、都市部は自動車や建物が多く、排熱も多くなるため、気温が高くなりやすい」と河津さん。この日の最高気温が38・1度だった名古屋で温められた空気が、浜松に流れる北西風だったことも、41・1度への上昇に影響していると考えられるという。河津さんは「もし南風だったら、海からの風になるので、そんなに気温は上がらなかったと思う」と話した。
“大都市からの熱風”が、猛暑につながっているとみられるケースは他にもある。河津さんは埼玉・熊谷市についても「フェーン現象もありますが、東京湾から都内に向かって海風が吹き、都市で温まった風が流れやすい地理関係にある」と指摘。18年に41度を記録した下呂市や美濃市がある岐阜県も「南西方向からの風が名古屋を通って流れてくる。盆地で熱がたまりやすいとも考えられる」とした。
温暖化により、今後も最高気温は「上がっていくのは確実」と河津さん。熊谷と同じく、東京からの風が流れ込み、11日に観測史上最高の40・5度を記録した群馬・伊勢崎市や桐生市、同じく39・8度だった栃木・佐野市などを挙げ「そのあたりがトップに躍り出てもおかしくないかなと思っている」と予想していた。(竹内 竜也)
◆ヒートアイランド現象 都市の中心部の気温が郊外に比べて高くなる現象。都市部では道路がアスファルトで覆われていることや、ビルや車のクーラーなどの排気熱、太陽光が高層建築物の壁面に当たって多重反射される―などが原因。冬のほうが夏よりも温度差が大きくなる。