小池都政の隠蔽体質 重症者の計上方法を「コッソリ訂正&過少報告」

情報公開を政策の「一丁目一番地」に掲げてきた小池都知事。ところが、足元の都政で新型コロナ重症者数を“過少報告”してきた実態が明らかになった。厚労省が打ち出す重症者の定義は、①ICU(集中治療室)、②人工呼吸器、③ECMO(人工心肺装置)――のいずれかを使用している患者。都は重症者数を公表し始めた4月27日から、①を除外していたのをゴマカシ続けてきたのだ。

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19日の都の重症者数は32人。大阪府(72人)の半分以下だ。都は重症者でない患者が一時的にICUに入るケースがあるとして、国の基準を独自に変更。重症者からICU患者を除外している。都の担当者は「仮にICU患者を含めても、極端に数字が増えることはない」との認識を主張するものの、独自基準を巡り二転三転する言動は不可解極まりない。

都のホームページに載っている重症者数の欄をよーく見ると、〈入院患者数のうち、人工呼吸器管理(ECMOを含む)が必要な患者数を計上〉〈上記の考え方で重症患者数の計上を開始した4月27日から作成〉――との注意書きが並んでいる。しかし、これらは公表開始からのものではなく、実は7月27日に密かに訂正されたもの。それまでは国と同じく、ICU患者も重症者に含める内容を掲載していたが、コッソリ訂正したという。

都政担当記者がこう明かす。

「都に『なぜ黙って修正したのか』と問いただしても、『実務上問題は発生していない』などとノラリクラリです。19日は、国の基準を変更して4月27日からICU患者を除外した重症者数を公表していると言い張り、その前日には『遅くとも6月以降からICU患者を除外している』と、食い違う説明もしていました。重症ではない患者がICUに入ることもあるという理由でICU患者を除外したと言いますが、それならば、ICU患者のうち軽症、中等症、重症の患者の数字もそれぞれ出すべきでしょう」

それでこそ、小池知事の言う「一丁目一番地」の情報公開だが、都は「独自の基準との認識はない」と強弁。今の基準のままで国に報告を続ける方針だという。

「担当者から折り返す」も音沙汰なし

西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)はこう指摘する。

「一般論として、『ICUに入っているが、重症ではない』とは一体、どういうことでしょうか。重症だからICUに入っているのではないのか。国の基準に統一したら、重症者の数が増えるのは明らか。基準が違うと、国と都の間で確保すべきと考える重症者向けの病床数も違ってきてしまう。正確な感染実態を掴むためにも基準の統一が必要なのは言うまでもありません。いい加減、数のゴマカシはやめて欲しい」

都に独自基準の決定プロセスやICU患者の数などを問い合わせたが、「担当者から折り返す」(感染症対策部)と言われたきり、音沙汰なし。

数字だけでなく、都知事の会見録まで書き換え、ゴマカシているのが小池都政である。かつて小池知事が都議会自民党に浴びせた「ブラックボックス」「隠蔽体質」の言葉をそっくりお返ししたい。