大阪市を廃止し、特別区に再編する大阪都構想の協定書(設計図)をめぐり大阪市臨時議会本会議で24日、最後の代表質問があり、大阪維新の会代表の松井一郎市長と反対派市議の論戦が展開された。一貫して反対する共産党は、新型コロナウイルス禍での住民投票実施を「10億円も使ってやるべきではない。断念すべきだ」と迫ったが、松井氏は「大阪の未来のために必要な制度改革。重要な民主主義の経費だ」と反論した。
「大阪市を潰すことに費やすお金やエネルギーはコロナ対応に使うべきではないか」。代表質問で共産の山中智子市議はこう訴え、「感染拡大の中、市民に説明できる機会も限られる。実施は許されると思うか」と詰め寄った。
これに対し松井氏は「(住民投票は)大阪府市の二重行政を終わらせるために必要で、不要不急の行事ではない」と猛反発。「コロナ対策は全力で取り組み、アフターコロナを見据えた都構想への道も同時に進めていきたい」とした。
府市が今月公表した、特別区が「収支不足にならない」とする再試算をめぐっても、主張は真っ向から食い違った。
山中氏は、再試算がコロナ前の大阪メトロの営業収益に基づくことなどを問題視。「メトロから配当金が得られるかさえ不透明。都合のよい数字だ」と批判したが、松井氏は経営状況の悪化は一時的だとして「長期的に見れば特別区の財政は成り立つ」と切り返した。
山中氏に先立ち登壇した賛成派の公明党、西崎照明市議は、住民サービスの維持や移行コスト抑制など、公明の提案で「協定書が住民目線に立った、より良いものに改善された」と強調。ただ、新型コロナの影響で、住民説明会が前回(平成27年)住民投票時の計39回から今回はオンラインも含め計11回に減ることから、「市民の不安や疑問に対して市長が説明する場は不可欠だ」とし、住民周知の方法をさらに検討するよう要望。松井氏は「制度理解が深まるよう力を尽くす」と答えた。
今後は委員会で審議が行われる。