「乗り鉄」石破茂氏、東京五輪開催も苦闘中の総裁選も「諦めたら終わり」…ネバーギブアップ誓う

安倍晋三首相(65)=自民党総裁=の後継を決める自民党総裁選(8日告示、14日投開票)に立候補する石破茂元幹事長(63)が6日、国会内でスポーツ7紙の合同インタビューに応じた。新首相の最重要課題となる来年の東京五輪・パラリンピックの開催について「可能性を最後まで追求しないと。総裁選でも何でも、諦めたら終わりだから」と断言。苦境に立つ自らの戦いと重ね合わせ、ネバーギブアップを誓った。(北野 新太、奥津 友希乃、瀬戸 花音)
「しゅっぱ~つ、しんこぉ~う!」。自他共に認める「乗り鉄」(乗車することに重きを置く鉄道ファン)の石破氏は、車掌帽をかぶっての撮影にノリノリで応じた。多趣味ゆえにバラエティーに富んだ質問を浴びたが、全て目尻をユル~く下げて対応。ところが、話題が五輪開催問題に移ると、アスリートのような鋭い眼光になった。
来年7月を予定する東京五輪開催は、新首相が新型コロナウイルス対策とともに直面する最大の懸案事項となるが「開催できる可能性を最後まで追求しないといけませんね。総裁選でも何でも、諦めたら終わりですから」と断言。苦境に立つ自らの現状に重ね合わせつつ、実現に向けた情熱を強調した。
思い出の五輪として挙げたのは、1964年の前回の東京大会。「小2でした。鳥取にも聖火リレーが来ましてね。県庁前で知事が受け取るのを沿道から見てました。テレビで見て…三宅義信さんの重量挙げ、(女子バレーの)東洋の魔女、(男子マラソンで)最後にヒートリーに抜かれた円谷幸吉さんが特別に印象に残っています」。68年メキシコ市、72年ミュンヘンの記憶まで熱く語ると、同年の札幌冬季大会で「妖精」と称された女子フィギュアスケート銅メダリストへの“愛”も告白。「ジャネット・リン…かわいかったなあ。今、何してるんだろう…」と恋する青年のような表情を浮かべた。
さらに、五輪開催の意義として「平和の祭典ですが、武器を使わない戦争とも言われる。あれだけナショナリズムが高まるイベントはありません。世界とは何だろう、国際関係とは何だろうと(考える契機になる)」とスポーツ以外の側面にも着目。実現に向けて「政治信条だけではどうにもならない。国体をやるわけではないので、日本だけ感染が終息してもしょうがない。アジア、アフリカ、南米、世界が試されています」。続いて語った「最後まで希望を持って臨み、できることをやらなくちゃ」という言葉は、厳しい戦いを強いられている自らへのエールにも聞こえた。
◆石破氏の総裁選
▼2008年9月22日 福田康夫氏の辞任に伴い5人が出馬し、麻生太郎氏(351票)が圧勝。与謝野馨氏(66票)、小池百合子氏(46票)、石原伸晃氏(37票)と続き、石破氏は25票で最下位だった。麻生内閣は低迷し、09年9月、民主党政権誕生。
▼12年9月26日 民主党政権が迷走する中、谷垣禎一総裁が派閥の推薦を受けられず、出馬を断念。安倍晋三氏、石破氏、石原氏、町村信孝氏、林芳正氏の計5人が出馬した。1回目の投票で安倍氏は141票、石破氏は199票を獲得。議員票は34票だったが、党員票で165票と大きく伸ばした。1回目で過半数に達せず、決選投票で108票を獲得した安倍氏に19票差で敗れた。
▼18年9月20日 12年12月から政権を担う安倍首相が553票で、石破氏は254票の惨敗。党員票も及ばなかった。