菅氏「消費増税」発言に「不用意だ」の声…石破氏「首相と矛盾」、岸田氏「難しい」

立民「衆院選争点に」

自民党総裁選(14日投開票)で優位に立つ菅官房長官が消費税率引き上げに言及したことは11日、与野党に波紋を広げた。野党は消費減税を訴えており、次期衆院選での争点とする構えだ。与党内からは今後の政局への影響を懸念する声が上がっている。
菅氏は10日夜の民放番組で「少子高齢化や人口減少は避けることができない。(消費税率を)将来的に引き上げざるを得ない」と述べた。
「少子高齢化が進む中、将来的な話として答えた。あくまでも10年先を念頭に置いた話だ」
菅氏は11日の官房長官としての記者会見で、こう強調した。これまでの会見では、総裁選候補としてのコメントを一貫して避けてきた。異例の対応を取ってでも、自らの消費増税発言を早く打ち消したかったようだ。
菅氏の発言が波紋を呼んだのは、安倍首相が当面の消費増税論議を「封印」してきたためだ。
首相は参院選前の昨年7月、消費増税について「今後10年くらいは必要ない」と発言したことがある。菅氏はアベノミクスをはじめ首相の路線を引き継ぐとしており、消費増税についても同様とみられてきた。
新型コロナウイルスの感染拡大で国内経済のダメージは大きく、菅氏の発言には陣営内からも「不用意だ」との声がある。
総裁選の対立候補は、菅氏の発言にさっそく反応した。石破茂・元幹事長は記者団に「首相が言っていたことと整合しない。消費税が低所得者に負担となっていることは事実だ」とあてこすった。財政再建論者の岸田政調会長も「中長期的に考えなければいけない」としつつ、「コロナとの闘いの中で消費増税は難しいのではないか」と強調した。