世界遺産の構成資産で国史跡でもある高野山の参詣道「町石道(ちょういしみち)」の一部が掘削された事件で、和歌山県教委と管理するかつらぎ町が、溝を埋め戻す方針を決めたことが明らかになった。かつらぎ町教委への取材で判明した。
同町教委によると、文化庁担当者が10日、県教委と同町教委の担当者と共に、12本の溝が掘られた現場を確認した。掘削前の状態に埋め戻すよう指導を受けたという。その上で、表面が雨水で流れないか経過を観察し、問題があれば文化庁と改めて相談することになった。
事件を巡っては、かつらぎ署が7日、溝を掘った疑いで80代の男性を文化財保護法違反容疑で和歌山地検に書類送検した。同署によると、男性は「水はけをよくしたかった」などと供述しているという。
溝を埋め戻すのか、排水に利用するのか、復旧方法が議論されていた。【藤原弘】