国内最古とされるオリーブの木がある神戸市中央区の湊川神社で7日、神職が初めて実を収穫した。明治時代にヨーロッパ産の苗木が試験的に栽培された際、縁あって境内に根付いた1本で、樹齢は百数十年。神社では収穫した実約2キロを神前に供え、手絞りでオリーブオイルを抽出する予定という。
神戸市内にはかつて輸出に適した農産品を開発するための畑が設けられ、オリーブやユーカリなど外国から導入された苗木が栽培されていた。神社の広報室長、鈴木智子さんによると、植物愛好家だった初代宮司が苗木を譲り受けて育て、戦災や1995年の阪神大震災もくぐり抜けてきた。2016年には害虫の被害を受けて枯死が心配されたが、市民の協力も得て薬剤散布や支柱を設置するなどし、実を付け続けている。
近年、健康志向もあってオリーブオイルの人気が高まっており、神社にも木を見に訪れる人が増えているという。今年は薬剤を使わずに済んだことから収穫に初挑戦。男性神職らが脚立を使い、高さ14メートルの木の枝から約40分かけて実をもぎ取った。鈴木さんは「歴史の重みを背負った木が、これからも皆さんに愛されるように大切にしていきたい」と話した。【木田智佳子】