女性遺体遺棄の疑いで夫を逮捕 自身で行方不明届提出、関係者驚き 岩手・奥州

岩手県奥州市の山林で4月、一関市萩荘の医療事務員、千葉恵さん(不明当時36歳)の白骨化した遺体が見つかった事件で、県警は15日、恵さんの夫で平泉町平泉の会社員、祐介容疑者(37)を死体遺棄容疑で逮捕したと発表した。行方不明者届を出した本人である夫の逮捕に、関係者からは驚きや悲しみの声が上がった。【山田豊】
祐介容疑者は2019年6月、「自宅で口論した後に行き先を告げずに外出し、行方が分からなくなった」と県警に行方不明者届を出していた。15日に記者会見した県警によると、祐介容疑者は遺棄容疑を認め、殺害をほのめかす供述もしており、「申し訳ない」と恵さんや家族らへの謝罪も口にしているという。また県警は、恵さんの所持品が別の山から見つかったことも明らかにした。
同日取材に応じた祐介容疑者の父は「口数は少ないが、芯が通った子。無実を信じている」と繰り返した。2人は14年に結婚し、「幸せいっぱいで明るい家庭に見えた。恵さんは妊娠2~3カ月で、息子は2人目の出産を楽しみにしていた」と話す。祐介容疑者は昨年末ごろ平泉町の実家に戻ってきたという。
祐介容疑者が勤める会社の関係者は「仕事も一生懸命だった。信じられない」と驚いていた。関係者によると、祐介容疑者は「恵を捜すので休みをください」と2~3日単位で休みを取ったり、「探偵を雇おうかな」と話したりすることもあった。海外から来た技能実習生との別れの際には毎年泣いており、優しい人という印象を持っていたという。
一方、恵さんの一関市内の実家近くに住む80代の男性は9月、恵さんの祖母の葬儀で祐介容疑者や幼い長男に会ったという。「子どもはお母さんがいない状況で『お父さんのそばを絶対に離れない』とずっと引っ付いていた。子どものことを考えると……」と言葉を詰まらせた。