新型コロナウイルスの影響で業績が悪化した個人事業者を国が支援する「持続化給付金」をだまし取ったとして、京都府警は21日、京都市上京区、同志社大2年、山本拓人容疑者(22)ら5人を詐欺容疑で逮捕した。府警によると山本容疑者はサークル仲間ら十数人に対し給付金を申請するよう勧誘していたとみられ、府警が実態解明を進める。
他に逮捕されたのは、滋賀県守山市、自称会社員、仙波大督(だいすけ)容疑者(28)=別の詐欺罪で起訴=ら男4人。山本容疑者の逮捕容疑は、共謀して2020年6月、知人の京都市内の女子学生2人の名義で、新型コロナで事業収入が大幅に減ったという虚偽の申請書類を提出。口座に振り込まれた計200万円を詐取したとしている。
府警は同様の手口で持続化給付金を詐取したとして9月に仙波容疑者を逮捕。山本容疑者も同じ詐欺グループの一員だったとみている。府警には複数の大学生から「不正受給した給付金を返金したい」との相談が寄せられているといい、事件との関連を調べている。
同志社大の植木朝子学長は「社会をお騒がせしていることに深くおわびする。学生が反社会的行為に加担することがないよう、強く注意を喚起する」とのコメントを出した。【千葉紀和、添島香苗】