政府がハロウィーンで密集回避呼びかけへ 新しい楽しみ方も提案

政府は今月31日のハロウィーンのイベントを通じて新型コロナウイルスの感染が広がるのを避けるため、感染防止対策が不十分な仮装パーティーへの参加や密集を避けるよう呼びかける。23日午後の政府新型コロナウイルス感染症対策分科会での議論を踏まえ、西村康稔経済再生担当相が記者会見で呼びかける予定だ。
ハロウィーンのイベントは近年、全国的に拡大傾向にある。各地の主要駅前や飲食店などでさまざまな仮装をした若者らが集まる機会も増えている。今回は新型コロナの流行後、初めてのハロウィーンにあたり、飲酒した人が密集して騒ぐことで集団感染が発生しかねないことから、政府は関係者に感染防止策を講じるように促す方針だ。
政府が同日の分科会に示す対策案では▽密集しやすい場所や適切な感染防止対策ができていない仮装パーティーへの参加を控える▽街頭での飲酒や飲酒後の仮装パーティー参加を自粛する▽大声での会話の自粛やマスク着用、手指消毒といった感染防止策の実施――などを呼びかける。新しいハロウィーンの楽しみ方として、家族と自宅で過ごしたり、オンラインのイベントに参加したりすることなども提案する。
毎年若者でごった返す東京都渋谷区も対策を講じている。区はこの時期の駅周辺の路上での飲酒を禁止する条例を制定。さらに駅周辺のコンビニや百貨店に対して、当日夜間の酒の販売を自粛するよう依頼した。仮設トイレや着替えスペースは、来場を控えてもらうために今年は設置しない。
長谷部健区長は22日の記者会見で「3密を避けるためにも、ハロウィーンの在り方を考えてほしい」と節度ある行動を呼びかけた。【原田啓之、川村咲平】