警察の職務上知り得た個人情報を知人男性に漏らしたとして、福岡県警が4日付で元男性巡査長(30)を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検していたことが、県警への取材で判明した。県警は知人男性も同法違反の教唆容疑で書類送検した。
県警によると、元巡査長は県警本部に所属していた2019年3月ごろ、内部の端末で県内在住者の氏名や住所などの個人情報を照会し、40代の知人男性に伝えた疑いが持たれている。元巡査長は容疑を認めている。第三者が知人男性に頼んで情報漏えいを働きかけたとみて調べる。知人男性から元巡査長に金品の受け渡しはなかった。
元巡査長は20年3月に依願退職した。送検した事実を非公表とした理由について県警は「任意事件は原則的に公表していない」と説明した。【中里顕】