新型コロナウイルスの国内感染者が2日連続で2000人を超えるなど、第3波は大きくなる一方だ。無症状の感染者も多いが、重症化リスクの高い中高年の感染も増えてきた。経済に大打撃を与える緊急事態宣言のような厳しい自粛に逆戻りしないためには、家庭内感染や職場クラスター(感染者集団)から身を守る必要がある。専門家は「3密」(密集、密接、密閉)回避だけでは不十分だとして、具体的な自衛策を挙げた。 国内で19日報告された新規感染者は2385人、死者は21人にのぼった。過去最多は8都道府県で北海道266人、千葉106人、東京534人、愛知219人、大阪338人、兵庫130人、和歌山15人、山口18人だった。 東京の感染者の内訳をみると、20代と30代が全体の約45%を占める一方で、40代が96人、50代も80人、65歳以上の高齢層は69人と中高年層にも感染が広がっている。 厚生労働省に助言する専門家組織の座長、脇田隆字・国立感染症研究所長は「放置すると、さらに急速な感染拡大に至る可能性が非常に高い」と述べた。「Go To トラベル」や「GoToイート」など政府の支援策がやり玉に上がるが、国が一斉に厳格な対応を取る必要はあるのか。 「対策を打たなければ、感染者数は右肩上がりが続いてしまう」と警鐘を鳴らすのは、日本医科大学の北村義浩特任教授(感染症学)。 「『GoTo』の中止、時短営業の要請など厳しい対策を実施すれば12月1日ごろから感染者数が下がり始めるだろう。一方、一斉に号令をかけない場合、ずっと感染が拡大し続けるかもしれないし、運よく減少傾向になったとしても下落の波は緩やかで、来年3月まで拡大が続く可能性もある。1~3月には受験や医療関係の国家試験も多いので、後々に影響が残るのは避けたいところだ」と語る。 菅義偉首相は人の移動や会食の機会は極力制限せず、観光・外食産業を下支えする方針だ。GoToについても「地方からは、トラベル事業を何とか続けてもらいたいという声しか聞かない」(官邸筋)と見直しに否定的な意見が多い。 経済を回しながら感染拡大を抑制するには、個々の自衛策が重要になってくるが、感染経路が不明なケースも増えており、接待を伴う飲食店でのクラスター潰しや、「3密回避」といった手法だけでは不十分になっているというのだ。 北村氏は「『夜の街』への注意喚起や、『3密』は本来、感染経路から割り出された対応策に過ぎない。実際に感染が起きている危険な場所を把握できていないのが現状だ」と指摘する。
新型コロナウイルスの国内感染者が2日連続で2000人を超えるなど、第3波は大きくなる一方だ。無症状の感染者も多いが、重症化リスクの高い中高年の感染も増えてきた。経済に大打撃を与える緊急事態宣言のような厳しい自粛に逆戻りしないためには、家庭内感染や職場クラスター(感染者集団)から身を守る必要がある。専門家は「3密」(密集、密接、密閉)回避だけでは不十分だとして、具体的な自衛策を挙げた。
国内で19日報告された新規感染者は2385人、死者は21人にのぼった。過去最多は8都道府県で北海道266人、千葉106人、東京534人、愛知219人、大阪338人、兵庫130人、和歌山15人、山口18人だった。
東京の感染者の内訳をみると、20代と30代が全体の約45%を占める一方で、40代が96人、50代も80人、65歳以上の高齢層は69人と中高年層にも感染が広がっている。
厚生労働省に助言する専門家組織の座長、脇田隆字・国立感染症研究所長は「放置すると、さらに急速な感染拡大に至る可能性が非常に高い」と述べた。「Go To トラベル」や「GoToイート」など政府の支援策がやり玉に上がるが、国が一斉に厳格な対応を取る必要はあるのか。
「対策を打たなければ、感染者数は右肩上がりが続いてしまう」と警鐘を鳴らすのは、日本医科大学の北村義浩特任教授(感染症学)。
「『GoTo』の中止、時短営業の要請など厳しい対策を実施すれば12月1日ごろから感染者数が下がり始めるだろう。一方、一斉に号令をかけない場合、ずっと感染が拡大し続けるかもしれないし、運よく減少傾向になったとしても下落の波は緩やかで、来年3月まで拡大が続く可能性もある。1~3月には受験や医療関係の国家試験も多いので、後々に影響が残るのは避けたいところだ」と語る。
菅義偉首相は人の移動や会食の機会は極力制限せず、観光・外食産業を下支えする方針だ。GoToについても「地方からは、トラベル事業を何とか続けてもらいたいという声しか聞かない」(官邸筋)と見直しに否定的な意見が多い。
経済を回しながら感染拡大を抑制するには、個々の自衛策が重要になってくるが、感染経路が不明なケースも増えており、接待を伴う飲食店でのクラスター潰しや、「3密回避」といった手法だけでは不十分になっているというのだ。
北村氏は「『夜の街』への注意喚起や、『3密』は本来、感染経路から割り出された対応策に過ぎない。実際に感染が起きている危険な場所を把握できていないのが現状だ」と指摘する。