世田谷一家殺害事件遺族がオンラインで追悼集会 20年は「苦しく長い時間だった」

2000年12月に東京都世田谷区の会社員、宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人が殺害された事件で亡くなった妻泰子さん(同41歳)の姉、入江杏さん(63)が13日、追悼集会「ミシュカの森」をオンラインで開いた。入江さんは事件が未解決のまま20年を迎えようとしていることについて「まるで昨日のことのようにあっという間に時間が過ぎたと感じる半面、苦しく長い時間だったようにも思える。不安や恐怖と向き合い続けることを強いられるのはつらく、大きな心の負担だった」と胸の内を明かした。
事件では00年12月31日、世田谷区上祖師谷3の住宅で、宮沢さん夫妻のほか、長女にいなさん(当時8歳)、長男礼ちゃん(同6歳)の4人が殺害されているのが見つかった。ミシュカの森は、入江さんがにいなさんと礼ちゃんが大切にしていたクマのぬいぐるみ「ミシュカ」を主人公にした絵本を06年に出版した後、毎年12月に開いている。今年は新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使って開催した。
入江さんは今年1月、警視庁による必要な証拠保全が終わったことから、現場の住宅内に入った。「現場に入ることはつらいことだったが、4人の生きてきた軌跡が私の胸の中によみがえってきて、涙があふれた」と語った。20年間の心境については「時間がたっても悲しみは深まりこそすれ、解消することはなかった」と話した。事件を忘れたいという思いがある一方、事件解決を望めば忘れられないとのジレンマを抱えてきたという。
集会では、精神科医の熊倉陽介さん、フォトジャーナリストの安田菜津紀さん、フォトジャーナリスト・ライターの佐藤慧さんの講演も行われた。【鈴木拓也】