同居する父親に暴行し死なせたとして、大阪府警は8日、傷害致死容疑で同府高槻市野田の無職植村清程容疑者(49)を逮捕した。同容疑者は「(暴行は)していません」と容疑を否認しているという。
府警によると、近隣住民から昨年5月以降、「叫び声がする」などの通報が続き、同容疑者宅には警察官が8回にわたって臨場していたという。
逮捕容疑は昨年7月上旬から同21日ごろ、父親の三朗さん=当時(78)=の尻や左胸背部などに暴行を加え、搬送先の病院で死亡させた疑い。
府警は最初の通報があった際、父親の手足に打撲痕のような外傷を確認。植村容疑者は「父が自分で転んだ」とする一方、「怒鳴りつけて頭を数回たたいた」と話し、父親と母親(80)も同様の説明をしたため、府警は高齢者虐待防止法に基づき市に通報した。
その後も7回、近隣住民らから通報があったが、父親は「自分で転倒した」などと説明し、暴行は確認できなかったという。府警は「現時点では対応に問題はなかった」とコメント。高槻市は「個別事案のため答えられない」としている。
[時事通信社]