「消しゴムを忘れた」児童を3時間半立たせ、教員処分…指導と体罰の境界線は? 弁護士に聞く

神戸市教育委員会は2月2日、神戸市の小学校の男性教諭(25)が2020年12月、「忘れ物をした」などの理由で、担任をする小学3年生の児童3人を長時間にわたり教室内で立たせる体罰を行ったとして、この教諭を戒告の懲戒処分にしたことを明らかにした。 処分の理由について、市教委は、教諭が2020年12月21日、担任を務めるクラスで、男子児童らが忘れ物等をしたことを伝えにきた際、2人の児童を約1時間20分間、1人の児童を約3時間30分間立たせたとしている。 ●「自主的な反省の弁などが出てくるのを待っていた」 市教委の担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、体罰が行われた理由は「忘れ物または宿題を忘れたこと」だといい、当日の様子について、「教室の前方にある教諭の机の脇に立ったままの状態だった」と説明する。 「当初、消しゴムを2日連続で忘れた児童と宿題を忘れた児童が立っていたが、宿題を忘れた児童が自分の席に戻る頃、別の宿題を忘れた児童が入れ替わるような形で立つことになった」(担当者) 消しゴムを忘れた児童は約3時間半、他2人の児童は約1時間20分立っていたという。その間も授業は継続していた。 児童を立たせたことについては、教諭が「罰として立っていなさい」と言ったわけではなく、立つよう命じたわけでもないという。教諭は市教委に対し次のように説明したという。 「『これからは忘れ物をしません。貸してもらえますか』などの反省の弁や担任にどういったことを求めるのかといったことについて、自主的な発言が出てくるのを待っていた。そういった言葉が児童から出てこず、時間ばかりが経ち、結果として立ち尽くしている状態を放置している状況になってしまった」 児童を立たせた当日、保護者の1人から連絡があり発覚。市教委は体罰を理由とした戒告の懲戒処分を行った。 処分後も教諭は担任を続けているが、市教委は「1人で授業するのが適切ではない」と判断。教諭のクラスについては教諭以外にもう1人がつく複数指導体制をとっているという。 体罰が許されないのは当然だが、忘れ物などについては教師として指導する必要があることも確かだ。児童を立たせるなどの指導について、体罰との境界線はどこにあるのだろうか。学校や子どものトラブルに詳しい髙橋知典弁護士に聞いた。 ●個人がどのような意見を持っていようと「体罰は違法」 体罰に関わる法規制はどうなっていますか。
神戸市教育委員会は2月2日、神戸市の小学校の男性教諭(25)が2020年12月、「忘れ物をした」などの理由で、担任をする小学3年生の児童3人を長時間にわたり教室内で立たせる体罰を行ったとして、この教諭を戒告の懲戒処分にしたことを明らかにした。
処分の理由について、市教委は、教諭が2020年12月21日、担任を務めるクラスで、男子児童らが忘れ物等をしたことを伝えにきた際、2人の児童を約1時間20分間、1人の児童を約3時間30分間立たせたとしている。
市教委の担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、体罰が行われた理由は「忘れ物または宿題を忘れたこと」だといい、当日の様子について、「教室の前方にある教諭の机の脇に立ったままの状態だった」と説明する。
「当初、消しゴムを2日連続で忘れた児童と宿題を忘れた児童が立っていたが、宿題を忘れた児童が自分の席に戻る頃、別の宿題を忘れた児童が入れ替わるような形で立つことになった」(担当者)
消しゴムを忘れた児童は約3時間半、他2人の児童は約1時間20分立っていたという。その間も授業は継続していた。
児童を立たせたことについては、教諭が「罰として立っていなさい」と言ったわけではなく、立つよう命じたわけでもないという。教諭は市教委に対し次のように説明したという。
「『これからは忘れ物をしません。貸してもらえますか』などの反省の弁や担任にどういったことを求めるのかといったことについて、自主的な発言が出てくるのを待っていた。そういった言葉が児童から出てこず、時間ばかりが経ち、結果として立ち尽くしている状態を放置している状況になってしまった」
児童を立たせた当日、保護者の1人から連絡があり発覚。市教委は体罰を理由とした戒告の懲戒処分を行った。
処分後も教諭は担任を続けているが、市教委は「1人で授業するのが適切ではない」と判断。教諭のクラスについては教諭以外にもう1人がつく複数指導体制をとっているという。
体罰が許されないのは当然だが、忘れ物などについては教師として指導する必要があることも確かだ。児童を立たせるなどの指導について、体罰との境界線はどこにあるのだろうか。学校や子どものトラブルに詳しい髙橋知典弁護士に聞いた。
体罰に関わる法規制はどうなっていますか。