新型コロナウイルスのPCR検査で陰性だったのに出勤が認められず、その後解雇されたのは不当だとして、楽器卸売会社(本社・愛知県)に勤務していた大阪府内の40歳代男性が、同社に社員としての地位確認などを求めて大阪地裁に提訴した。19日の第1回口頭弁論で、会社側は請求棄却を求めた。
訴状などによると、男性は2013年から正社員として府内で営業を担当。緊急事態宣言が発令されていた昨年4月23日、体温が37・5度まで上がったため、自宅で療養し、5月2日にPCR検査で陰性が判明した。
男性は「職場復帰は可能」とする診断書を会社に提出。同11日に出勤したが、翌日、再び微熱があり、会社の指示で血液検査などを受けたが異常はなかった。
しかし、男性は体温が常に37度未満となることや再受診を求められ、8月17日付で解雇された。男性側は、診断書の提出後も
執拗
( しつよう ) に検査を求めるのは就労拒否にあたると主張。会社からの出勤命令を待っていたが、いきなり解雇するのは不当だとしている。
一方、会社側は、感染の恐れが
払拭
( ふっしょく ) できるまで自宅療養を求めたが、感染の有無や体調の報告がなく、長期の無断欠勤と判断したと反論。同社は取材に対し「コロナが解雇の理由ではない」とした。