震災から10年「巨大地震」「富士山噴火」複合災害に警戒せよ! 「直下型地震が起きない場所はない」 京都大大学院・鎌田浩毅氏が警鐘

マグニチュード(M)9・0、最大震度7を記録した東日本大震災からまもなく10年を迎える。京都大大学院の鎌田浩毅教授(火山学・地球変動学)は、震災の影響によって首都直下や南海トラフ巨大地震、そして富士山噴火などの巨大災害が起きやすくなっていると警鐘を鳴らす。「3・11」の教訓として、自分の身を守り、国の機能を維持するための備えが必要だと主張する。 ◇ 東日本大震災では、死者・行方不明者が約1万8000人、経済的な被害は約17兆円とされる。 鎌田氏は、「1000年に一度」ともいわれるM9級の震災によって、日本列島の地下に異変が生じたと指摘する。 「震災でプレートが跳ね返った反動でストレス状態にあり、今後30年間は火山の噴火や直下型地震が起きやすい。列島に埋もれる約2000本の活断層は全都道府県に存在しており、直下型地震が起きない場所はない」 特に「いつ起きてもおかしくない」と懸念するのが、首都直下地震だ。 「耐震補強のない木造家屋の多くが倒壊し、ライフラインが全部止まり、関東大震災クラスの火災が発生する恐れがある。河川の堤防は20センチ程度のずれでも決壊し、東京東部のゼロメートル地帯や地下鉄が浸水する。犠牲者は約2万3000人、経済被害も95兆円規模と予想される」と鎌田氏。 一方、政府が「今後30年以内の発生確率が70~80%」とする南海トラフ巨大地震について鎌田氏は、「2030~40年ごろに起きる」と明言する。 南海トラフのような海溝型の大地震については、発生の40年前ほどから内陸で直下型地震が頻発する経験則があるという。1995年の阪神・淡路大震災や2016年の熊本地震と鳥取県中部地震、18年の大阪府北部地震など西日本を襲った地震がその兆候にあたると鎌田氏はみる。 「南海トラフは静岡沖から宮崎沖まで約800キロに及ぶが、静岡沖の東海、名古屋沖の東南海、四国沖の南海の3つの地震が連動する。かなりのエネルギーを十分ためており、M9級になる。首都圏の高層ビルが共振し、人や家具が巨大な洗濯機でかき回される状態が10分程度続く。東京湾には2~3メートルの津波が、大阪湾には5メートルの津波が押し寄せる。太平洋ベルト地帯での犠牲者は約32万人に達し、『3・11』の10倍以上になる恐れがある」 南海トラフ巨大地震に誘発されるのが富士山の噴火だ。記録に残る最後の噴火は江戸時代、1707年の宝永大噴火だが、その49日前に宝永地震が発生した。
マグニチュード(M)9・0、最大震度7を記録した東日本大震災からまもなく10年を迎える。京都大大学院の鎌田浩毅教授(火山学・地球変動学)は、震災の影響によって首都直下や南海トラフ巨大地震、そして富士山噴火などの巨大災害が起きやすくなっていると警鐘を鳴らす。「3・11」の教訓として、自分の身を守り、国の機能を維持するための備えが必要だと主張する。

東日本大震災では、死者・行方不明者が約1万8000人、経済的な被害は約17兆円とされる。
鎌田氏は、「1000年に一度」ともいわれるM9級の震災によって、日本列島の地下に異変が生じたと指摘する。
「震災でプレートが跳ね返った反動でストレス状態にあり、今後30年間は火山の噴火や直下型地震が起きやすい。列島に埋もれる約2000本の活断層は全都道府県に存在しており、直下型地震が起きない場所はない」
特に「いつ起きてもおかしくない」と懸念するのが、首都直下地震だ。
「耐震補強のない木造家屋の多くが倒壊し、ライフラインが全部止まり、関東大震災クラスの火災が発生する恐れがある。河川の堤防は20センチ程度のずれでも決壊し、東京東部のゼロメートル地帯や地下鉄が浸水する。犠牲者は約2万3000人、経済被害も95兆円規模と予想される」と鎌田氏。
一方、政府が「今後30年以内の発生確率が70~80%」とする南海トラフ巨大地震について鎌田氏は、「2030~40年ごろに起きる」と明言する。
南海トラフのような海溝型の大地震については、発生の40年前ほどから内陸で直下型地震が頻発する経験則があるという。1995年の阪神・淡路大震災や2016年の熊本地震と鳥取県中部地震、18年の大阪府北部地震など西日本を襲った地震がその兆候にあたると鎌田氏はみる。
「南海トラフは静岡沖から宮崎沖まで約800キロに及ぶが、静岡沖の東海、名古屋沖の東南海、四国沖の南海の3つの地震が連動する。かなりのエネルギーを十分ためており、M9級になる。首都圏の高層ビルが共振し、人や家具が巨大な洗濯機でかき回される状態が10分程度続く。東京湾には2~3メートルの津波が、大阪湾には5メートルの津波が押し寄せる。太平洋ベルト地帯での犠牲者は約32万人に達し、『3・11』の10倍以上になる恐れがある」
南海トラフ巨大地震に誘発されるのが富士山の噴火だ。記録に残る最後の噴火は江戸時代、1707年の宝永大噴火だが、その49日前に宝永地震が発生した。