菅首相“小池封じ”! 21日に宣言解除へ 首都圏リバウンド顕著、変異株も拡大だが… 識者「前回の再延長と今回の解除の方針はセット」

政府は首都圏1都3県で再延長している新型コロナウイルス緊急事態宣言について、期限通り21日までで解除する方向だと14日付の産経新聞が報じた。菅義偉首相が、解除に慎重な小池百合子都知事の手を封じる狙いもうかがえるが、東京や埼玉ではリバウンドが顕著で、変異株も全国に拡大している。もうひと波乱あってもおかしくない。

18日にもコロナ対策本部を開いて決定するという。内閣官房の集計で延長前後(4日、11日)の病床使用率を比較すると、東京30%→26%▽埼玉41%→40%▽千葉46%→42%▽神奈川28%→26%-と緩やかに改善傾向で、解除の目安である「ステージ3」の上限50%を切っている。
評論家の八幡和郎氏は「前回の再延長と今回の解除の方針はセットだとみることができる。小池都知事に半ば押し切られるように再延長を決めたが、今回は政府の意思を先に示すことで、小池氏の慎重論を封じたいのではないか」と話す。
再延長した2週間で新規感染者数はリバウンドに転じている。東洋経済オンラインが公表している実効再生産数は、13日時点で東京が1・03、埼玉が1・21と、節目の1を上回り、リバウンド傾向を示す。宣言解除済みの関西2府1県でも大阪が1・13、京都が2・11、兵庫が1・3と拡大が鮮明で、全国でも1・08と上昇傾向だ。
感染力が強かったり、ワクチンの効果を低下させたりする懸念がある変異株は全国的に広がりをみせており、英国、南アフリカ、ブラジルに加えてフィリピン由来の変異株も確認された。
感染抑制の切り札である緊急事態宣言だが、これ以上延長しても効果が出るのかは不透明だ。かといって、解除に踏み切った後で感染が急増した場合、政府の責任とみなされる可能性が高い。
政府は「第4波」に備え、都道府県に病床確保計画の見直しを要請するほか、市町村単位で対策できる新設の「蔓延(まんえん)防止等重点措置」を適用する構えだ。
前出の八幡氏は「自らは働く必要がない人々が延長に賛成で、飲食店経営者らは時短営業をやめて消費を喚起したいという構図ではないか。政府はこうした状況を考慮したうえで意思決定すべきだ」と指摘した。