被告は法廷に姿現さず…松戸女児殺害、2審も無期懲役判決

千葉県松戸市の市立小3年だったベトナム国籍の女児(当時9歳)が2017年3月に殺害された事件で、殺人やわいせつ略取誘拐などの罪に問われた同じ小学校の元保護者会長・渋谷

恭正
( やすまさ ) 被告(49)の控訴審判決が23日、東京高裁であった。平木正洋裁判長は、無期懲役とした1審・千葉地裁の裁判員裁判の判決を支持し、死刑を求刑した検察側と無罪を主張した弁護側の控訴をいずれも棄却した。
判決によると、渋谷被告は17年3月24日、登校中のレェ・ティ・ニャット・リンさんをわいせつ目的で軽自動車に連れ込み、手足を拘束するなどした後に車内で首を圧迫して殺害し、遺体を同県我孫子市の排水路脇に遺棄した。
渋谷被告は関与を否定して無罪を主張したが、18年7月の1審判決は、遺体腹部の付着物のDNA型を鑑定した結果などから被告の犯行だと認定。一方、「当初から殺害を想定していた」とする検察側の主張も退け、「死刑の選択がやむを得ないとは言えない」として無期懲役を選択していた。
これに対し、弁護側は控訴審で、千葉県警が渋谷被告の逮捕前、裁判所の令状を得ずに自宅マンションのゴミ捨て場からたばこの吸い殻を回収し、被告のDNA型を採取したことが、「重大な違法捜査にあたる」との主張を新たに展開。1審判決の根拠となった鑑定結果を証拠から排除するよう求めた。
しかし、高裁は「県警の行為は厳しい非難に値するが、鑑定結果を排除するほどの違法性はない」とし、被告を犯人とした1審の認定は正当だとした。
その上で、殺害の計画性も認めず、改めて被告に死刑を科すよう求めた検察側の主張も退けた。
控訴審には被告の出廷義務がなく、渋谷被告は法廷に姿を現さなかった。