東京都新宿区下落合のマンション地下駐車場で、二酸化炭素(CO2)を含む消火用ガスが噴き出し作業員4人が死亡した事故で、作業員らが消火装置の電源を切らずに工事を行っていたとみられることが17日、捜査関係者への取材で分かった。電源を切らないと誤作動のリスクがあるとされ、警視庁捜査1課は安全管理が不適切だった可能性があるとみて、業務上過失致死容疑で捜査している。
同様の工事では消火装置の電源を落としたり、手動に切り替えたりして誤作動を防ぐ。捜査関係者によると、事故当時は、駐車場の格納スペースで天井を張り替えていたが、装置の電源は入ったままだった。
自力で避難した30代の男性作業員は「火災報知機を取り外して作業していた」と説明。捜査1課は、配線や、火災を感知する設備に触れるなどして誤作動した可能性があるとみている。
一方、CO2の消火設備の知識がある消防設備士などの有資格者が工事に立ち会っていなかったことも判明。総務省消防庁は消火設備周辺で工事する際、資格者を立ち会わせるよう自治体などに通知していた。現場責任者の男性によると、数年前にも同じマンションで同様の工事をしたが「CO2で事故が起きる想定はなく、危険性はないと認識していた」と話している。
事故は15日午後5時ごろに発生。4人が死亡、1人が重体となった。捜査1課は17日、司法解剖の結果、死因は二酸化炭素中毒だったと発表。高濃度のCO2で短時間で意識を失い避難できなかったとみられる。