児童相談所(児相)に一時保護されていた女子生徒にみだらな行為をしたとして、神奈川県警は26日、いずれも横浜市の同じ児相の職員、23歳の男(横浜市緑区)を児童福祉法違反容疑で、27歳の男(神奈川県茅ヶ崎市)を県青少年保護育成条例違反容疑でそれぞれ逮捕した。
発表によると、23歳の男は4月15日、児相で知り合った中学3年の女子生徒(14)と横浜市内のホテルで性的行為をした疑い。27歳の男は昨年10月30日、児相で知り合った当時高校1年の女子生徒(16)に対し、横浜市内のホテルで体を触るなどのわいせつな行為をした疑い。両容疑者とも容疑を認めているという。
児相職員は、子供たちと個人的に接することを禁じられているが、23歳の男は、中3の女子生徒に「SNSで連絡したい」と求められて承諾。昨年夏頃から連絡をとり合うようになり、性的関係も複数回もっていたとみられる。27歳の男は携帯電話の番号を書いたメモを自ら女子生徒に渡し、やりとりしていたという。
女子生徒らは「相談に乗ってほしかった」「児相の人だから、そういうことはしないと思っていた。関係を壊したくなかった」と話しているという。
逮捕の2職員、現場研修2週間で子供たちの担当に
児童相談所職員2人が逮捕されたことを受け、横浜市の林文子市長は「責任者として本当に恥ずかしい。心からおわび申し上げる」と謝罪した。
市によると、23歳の男は昨年に新卒の児童指導員として、27歳の男は2018年に保育士として採用された。いずれも勤務態度に問題はなかったとされるが、児相に配属後、現場研修を2週間受けただけで、一時保護中の子供たちの生活・学習指導を担当していた。
増え続ける児童虐待に対応するため、全国の児相は近年、懸命に増員を図っている。一方で人材の質の確保には懸念も指摘されており、各地の児相で子供の被害が相次いで発覚。福岡市では19年、一時保護中の女子中学生にわいせつな行為をしたとして、担当ケースワーカーだった男が逮捕され、有罪判決を受けた。仙台市でも19年、児相職員の男が未就学の女児への強制わいせつ罪で懲役3年の実刑判決を言い渡された。
大阪府の児相に20年以上勤務した経験のある金沢星稜大の川並利治教授(児童家庭福祉)は「児相は慢性的な人手不足に陥り、経験豊富な人材も足りない厳しい環境にあるが、現場での研修期間をもっと長くして、職員の知識や理解を深めるべきだ」と話す。