新型コロナウイルスの影響でアルバイトが減った大学生らへの支援活動が苦境に陥っている。茨城県つくば市の市民グループ「学生応援プロジェクト@つくばPEACE」は2020年末から食料提供を続けてきたが、資金が枯渇。代表の冨山香織さん(40)は「未来のある学生が心配なく学べるよう、協力してもらえれば」と幅広い支援を呼びかけている。【宮田哲】
「公的助けも必要」
冨山さんは元保育士で、現在は筑波大近くで夫と居酒屋を営む。居酒屋の客やアルバイトの大半が学生ということもあり、コロナ禍での困窮を知った20年、友人に呼びかけてグループを結成した。
配布物資は食料品のほか、生理用品やトイレットペーパーなどの日用品など。物資は団体や個人から提供を受けたり、寄付金を元に購入したりして用意したという。同年12月6日に、大学近くの公園で提供会を初めて開くと、今年5月まで計7回にわたって毎月開催。延べ1600人に上る利用者には学生のほか、一人親世帯やコロナ禍で解雇された人も来ているという。
会場で実施するアンケートからうかがえる窮状は深刻だ。2月の配布会では、アルバイトをしていると答えた利用者の中で「シフトが減り、減収になった」という回答が46%を占めた。冨山さんに感謝のメールを寄せた女子大学生は、アルバイトを掛け持ちして母子家庭の実家に仕送りを続けていた。母は病気で失業し、弟への支援も必要で、配布された食料もチョコレート1枚以外はすべて実家に送った。冨山さんは、メールに記された「時間ができたら活動に参加したい」という言葉が忘れられないと話す。
しかし、提供会は継続の危機に陥っている。これまで寄せられた計約122万円の寄付金も、1回20万円に上る支援物資の購入費用に消え、現在の残額は15万円弱にまで目減りした。冨山さんは今月下旬の開催を目指す一方で、今のままでは十分な支援物資を用意するのは難しい状況だ。「困窮している学生がいる現実に多くの人が目を向けてくれれば」と訴える。
グループとしても「提供会の利用者が増え続けていることを見ても、こうした『共助』だけではもたない。公的支援も必要」と訴え、市が18歳以上の学生に現金か商品券の配布などをするよう求める署名活動も行った。署名は紙で577、オンラインで1万2097の計1万2674筆が集まり、今月4日に五十嵐立青市長に提出された。
グループへの支援方法には、現金振り込みや物資の提供の他、インターネット通販の「アマゾン」を利用し、同グループが希望する物品を掲載した「ほしいものリスト」の中から商品をプレゼントする方法もある。問い合わせはメール([email protected])