立候補予定者説明会で旧姓使用を求める声 選管は運用変更検討へ

東京都議選(6月25日告示)の立候補予定者説明会で旧姓の通称名の使用が認められないことに、女性の立候補予定者が党派を超えて抗議している。声はSNSを通じてつながり、都選挙管理委員会は説明会で旧姓の使用を認めるよう運用を変更する検討を始めた。
都選管は説明会の受け付けの際に、書類に立候補予定者の戸籍名を書いてもらい、それを報道機関に公表している。立候補予定者は戸籍名の公表か非公表を選べるが、慣例として旧姓の公表は選択できなかった。
5月に多摩地域であった説明会に出席した立憲民主党新人の女性の陣営も難しい選択を迫られた。女性は結婚後も仕事で旧姓を使用していることから通称名を希望したものの、認められなかった。戸籍名が公表されると混乱を招くと思い、非公表を選択した。
立憲民主新人の女性の陣営は後日、報道機関に非公表の経緯を説明した文書を送り、「男女共同参画社会の実現に逆行する選管の対応は疑問だ」と抗議を表明した。女性は「戸籍名か非公表かの2択しかないのはおかしい。戸籍名で出しても、誰か分かってもらえない」と訴える。
陣営関係者がツイッターにこの問題を投稿すると、多摩地域の自民党新人の女性が「同意します!」「選管に通称利用の拡大を求めます」と応じた。女性は前回都議選で落選し、その後に結婚。旧姓で政治活動を続けてきた。5月の説明会では旧姓の使用を希望したが認められず、戸籍名を選んだところ、選管資料を基に地元紙が戸籍名で報道した。市民から「女性の名前が載っていない」と心配する声もあったという。
都選管によると、立候補届け出時には戸籍謄本などで旧姓を確認して通称名の使用を認めている。一方、説明会の時点では立候補が確定していない場合もあることから、旧姓の確認をせずに使用を認めてこなかった。都議選では各区市町村の選管が説明会を開催しており、旧姓の使用を認めなかった2選管は都の方針に従ったとしている。
都選管は今回の女性らの訴えを受けて対応を検討。旧姓の使用に問題はないと判断し、使用を認める方向で調整している。次期衆院選から適用する見通しで、都選管は「今回こうした要望があることが分かったので変更したい」と説明している。【島袋太輔、竹内麻子】