天王寺動物園(大阪市)で飼育されていたニワトリの「マサヒロ」(雄、5歳)が19日に死んだ。タヌキやアライグマ用の生き餌として来園したが、3度にわたって命の危機を乗り越え、「奇跡のニワトリ」と呼ばれて、来園者に親しまれていた。
マサヒロは2015年に、餌となるヒヨコ75羽の1羽として同園に来た。当時、園内ではマガモのひなが人工
孵化
(ふか)で誕生し、ひなに食事方法を教える親代わりにマサヒロが選ばれたため、危機を逃れた。
その後も園内に出没する野生のイタチを捕獲するためのおとり役や、ライオンなどの大型肉食動物の餌となる予定だったが、幸運が重なって生き延びることができ、飼育されることになった。子どもたちにも人気で、園外のイベントに招かれるなど活躍していた。
同園によると、ニワトリの平均寿命は5~7年。1年前から調子の悪い時には投薬で改善する状況が続いていたが、今月18日にせき込む様子が見られ、19日午後に容体が急変したという。今西隆和副園長(59)は「市民から愛され、楽しい人生を送れたと思う」と話した。
同園では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため献花台は設置しない方針。