福岡県が「蔓延防止」解除要請 政府は受け入れず

新型コロナウイルス感染拡大に伴い「蔓延(まんえん)防止等重点措置」を適用中の福岡県の服部誠太郎知事は28日、7月11日の期限を待たずに解除するよう西村康稔経済再生担当相に要請した。ただ、西村氏は「期限満了前の解除は考えていない」として受け入れなかった。
この日午後、服部氏と西村氏が電話で会談した。県内では28日まで17日連続で新規陽性者が50人以下となり、22日以降は病床使用率と重症病床使用率がともに20%未満の「ステージ2」以下で、県が措置解除の目安とした基準をクリアしていた。服部氏は、これらのデータに加え、県内の感染状況に関する専門家・医療関係者へのヒアリング結果や、市町村からの意見なども踏まえて、解除を要請した。
これに対し西村氏は、感染の再拡大がみられる東京都と福岡県の間でビジネス客らの往来が多いことや、福岡県の感染動向が九州全域に及ぼす影響が大きいなどとして「対象から外せない」と話したという。
服部氏は会談後、記者団の取材に応じ、「心苦しいが、全国的な感染拡大を防ぐ総合的な判断だ」と述べた。県は20日までの緊急事態宣言の解除後、福岡、北九州、久留米の3市を対象区域とする蔓延防止等重点措置に移行。3市の飲食店への営業時間短縮要請などは継続している。
一方、福岡市の高島宗一郎市長は28日午前の記者会見で「今のタイミングを逃せばまた(新規陽性者は)増える。解除するタイミングがないままに重点措置が続くことを懸念している」とした上で「事業者は(コロナ禍で受けた融資の)返済が6月から始まる。リバウンドの懸念は当然持っているが、だからこそ、少ない期間でもキャッシュが入る期間を作らないと(資金繰りなどが)大変だ」と指摘した。