自民党の二階幹事長は29日の記者会見で、同党岸田派の林芳正・元文部科学相(参院山口)が次期衆院選で山口3区にくら替え出馬した場合には処分を辞さない考えを示した。同区は二階派ベテランで現職の河村建夫・元官房長官が出馬予定で、二階派からは厳しい処分を求める声が出ている。
二階氏は記者会見で「(公認は)現職優先であることは間違いない」と強調した。林氏が無所属で出馬した場合の対応を問われると、「党則に書いてある。(処分は)当たり前じゃないか」と気色ばんだ。
自民党の党則では、「国会議員は党規律規約に規定する行為をしたときは処分を受ける」と定めており、規律規約では「党公認候補者を不利におとしいれる行為」が処分に該当するとされている。処分には戒告、役職停止、党員資格停止、離党勧告、除名などがある。 二階派内には、「除名して、二度と復党できないようにするべきだ」という意見もある。昨年10月には、二階氏が派閥の国会議員約20人を引き連れて山口県宇部市で開かれた河村氏の集会に駆けつけ、「売られたけんか。受けて立つ」などとけん制していた。
林氏は今月に入り、くら替え出馬の意向を周囲に伝えた。25日には、「遠くないところで申し上げる」と記者団に語っており、近く正式表明する見込みだ。林氏は、首相を目指すには参院議員では厳しいとの見方が根強いことから、衆院への転出を模索してきた。
二階派を巡っては、ほかの選挙区でも、他派閥と公認を争うケースが出ている。岸田派ベテランは29日、「二階氏は派閥内の議員に肩入れしすぎている。処分はおかしい」と反発した。