大阪市の自宅で平成26年12月、生後1カ月だった長女の頭部に損傷を与えたとして傷害罪に問われた母親(40)について、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は、検察側の上告を棄却する決定をした。6月30日付。1審の懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を破棄し無罪とした2審大阪高裁判決が確定する。
公判では、乳幼児を激しく揺さぶり頭部に傷害を負わせる「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」に当たるかどうかが争われた。決定は5人の裁判官全員一致の結論。詳細な理由は示さなかった。
母親は代理人弁護士を通じて「ほっとしています。本当に長い7年間でした」などとコメント。最高検の畝本直美公判部長は「主張が認められなかったことは誠に遺憾だが、真摯(しんし)に受け止めたい」としている。
SBSをめぐる事件では、裁判で無罪となるケースが相次いでいる。
1審大阪地裁では、医師の証言などを基に長女の体を揺さぶる暴行を加えたと認定。2審では、ミルクの誤嚥(ごえん)による窒息で脳に損傷が広がった恐れがあり、当時2歳の長男が床に落とした際に負傷した可能性も否定できないなどとして、無罪とした。