20年前から常態化、大阪市水道局の競馬賭博問題 幹部らが謝罪

大阪市水道局の複数の職員らが競馬に関連する賭博行為をしていたとされる問題で、繰り返し賭博をしたとして、大阪府警捜査4課と西成署は9日、常習賭博容疑で大阪市水道局の職員ら男8人を書類送検した。「市民の信頼を著しく損ねたことについて、おわび申し上げる」。記者会見で深々と頭を下げた水道局幹部らからは、賭博行為は約20年前から常態化し、動いた金額面でも遊びの範囲を超えるものだったことも明かされた。
府警によると、水道局職員らは実在する競走馬の仮想の馬主になり、その競走馬がレースで獲得した賞金に応じてポイントを得る「ペーパーオーナーゲーム」(POG)を行っていた。
書類送検容疑は、令和元年6月から2年12月までの間に開催された日本中央競馬会(JRA)のレースを利用してPOGを開催し、繰り返し賭博をしたとしている。
府警や市によると、8人のうち水道局の5人は柴島(くにじま)浄水場(同市東淀川区)などに勤める47~58歳で、ほか3人は知人の会社員。所有馬が出走するレースを賭博の対象とし、この期間中に約190回行っていた。
掛け金はレースの格付けに応じて500~1万円に設定し、1着になると他の参加者が支払った掛け金を受け取る仕組み。この期間中に受け取った最高額は約8万3千円だったという。
市の調査によると、賭博行為は平成13年から今年5月まで行われていた。水道局職員と市外部の人を合わせ、最も多い時期は14人で開催していたという。松井一郎市長は記者団に「市民に大変申し訳なく、あるまじき行為だ。どのような事実があったか判断しながら対応したい」と述べた。
70万円得た参加者も
大阪市では過去に不祥事が相次ぎ、市民から厳しい視線が注がれている。最近も新型コロナウイルス禍で市民に自粛を呼びかける中、多人数や深夜の会食をしていた職員が計約1200人いたことが判明し、水道局は部局別で最多の160人だった。
市役所で開いた会見で、水道局の井沼芳徳総務部長は「全市を挙げて不祥事の根絶に努めている中、法を守るべき立場の公務員としてあるまじき行為だ」との認識を示した。
競馬賭博は庭窪(にわくぼ)浄水場の勤務経験者を中心に今年5月まで続き、最多で計約70万円を得た参加者がいたことも市の調査で判明。勤務中の金銭のやり取りはなかったとしたが、職場のパソコンで収支の記録を更新していた形跡があったという。
関与した職員らは現在も通常勤務を続けているといい、その理由について水道局幹部は「勤務時間中の賭博ではない。市民に被害を与えるものではなく、周りの職員に危険を及ぼす犯罪ではなかったので勤務させている」と説明した。