静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流災害は、発生7日目の9日も消防や警察、自衛隊による救助・捜索活動が続いた。現場には水分を含んだ大量の土砂が堆積(たいせき)していて、救助・捜索は難航している。この日新たに見つかった人はいなかった。
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現場では9日も安否不明者の捜索、がれきの撤去作業が続いた。しかし断続的に降る雨の影響で中断する局面もあり、梅雨時期の作業は難航している。
土砂が流れ込んだ国道135号の逢初(あいぞめ)橋付近。作業が中断していた午前9時ごろ、地元の建設業者の男性は「中断している時間がもったいない」と空を見上げ、悔しそうにつぶやいた。安否不明者の中には、祭りで一緒に活動してきた地元の仲間もいるという。「ショベルカーで土をどかす時も、もしこの中に人がいたらと思うと怖い」と明かした。
雨が弱くなると、警察の救助隊らが土砂を重機で取り除き、トラックに乗せて運び出していた。その近くには、土砂が流れ込んだ被災家屋があった。時折、避難生活を続ける住民が家の様子を見に訪れていた。マンションに住む男性(55)は部屋に残した飼い猫にえさを与えに来た。「猫もおびえているようで、隠れて出てこない」と途方に暮れていた。
国道近くにある給水所。9日午前、山道を上ったところにある自宅で暮らす谷川久美さん(77)が来ていた。200段以上の階段を下りてきたといい、2リットルのペットボトル3本に水を入れ、袋に詰める。発生から数日は娘の家に避難していたが、自宅に戻った。「水が出ないのが一番困る。一度にあまり運べないので飲料にしか使っていない」と嘆いた。【五十嵐朋子】