バッハ会長、感染状況改善なら有観客検討して…菅義偉首相との会談で要請していた

国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が14日に菅義偉首相と官邸で会談した際、東京五輪について、国内の新型コロナウイルス感染状況が改善した場合は観客入りを検討してほしいと伝えていたことが15日、分かった。政府関係者が明らかにした。
関係者によると、バッハ氏の“有観客化”要望に対し、菅氏は感染状況が変化した場合は改めて5者協議で対応を検討すると説明したという。五輪の観客入れを巡っては、8日に行われたIOCや大会組織委員会などによる5者協議で、首都圏1都3県の競技会場を全て無観客とすることで合意。その後、北海道や福島県の会場も無観客が決定した。
しかし、バッハ氏の“有観客リクエスト”とは対照的に、開催都市の感染状況は切迫している。東京都はこの日、新規感染者が1308人確認されたと発表した。1300人を超えるのは1月21日(1485人)以来。26日連続で前週の同じ曜日を上回った。また、都のモニタリング会議では、現在の増加比で推移した場合、五輪閉会後の8月11日には1日当たりの感染者が2406人に上るとの試算が公表された。
バッハ氏はこの日、東京都の小池百合子知事と都庁で会談。小池氏とは昨年11月以来の対面で「ハッピーバースデー!」とあいさつし、69歳の誕生日を迎えた小池氏に“ユリ”の花が入った花束をプレゼントした。会談冒頭で、フリージャーナリストの男性がバッハ氏に対し「あなたはうそつきだ! 空港は危険だ」などと英語で叫び、強制退出させられる場面もあったが、バッハ氏はどこ吹く風。大会関係者らの感染対策や行動管理に関し「選手村の外の住人や日本国民のリスクはゼロと言える」と自信をのぞかせた。
バッハ氏は13日の組織委の橋本聖子会長との会談でも、日本国民を「チャイニーズ・ピープル」と言い間違え、波紋を呼んだ。