豊洲市場周辺、激しい五輪渋滞…青果・鮮魚配達に遅れも

東京五輪に伴う交通規制で豊洲市場(江東区)周辺の道路の渋滞が続いており、卸業者らが頭を悩ませている。都心とをつなぐメイン道路が通行止めとなり、

迂回
(うかい)路に車が集中しているためで、青果や鮮魚の配送の一部に影響が出ている。
27日午前7時半、市場の荷さばき場。「早くしねぇと、間に合わねぇぞ」。青果卸「永井商店」社長の永井智之さん(44)が、取引先に届ける野菜を確認しながら、従業員に声をかけた。
平日はほぼ毎日、午前4時半頃に市場で野菜を仕入れ、自分と従業員の計3人がそれぞれワゴンを運転して、都内のラーメン店など約20か所に配送する。
渋滞が起きるようになったのは6月23日からだ。市場がある臨海部と都心をつなぐ環状2号が選手村のそばにあるため通行止めとなり、朝夕に、市場周辺の道路が運送業者や一般の車、卸業者らの車で混雑し始めた。早めの作業を心がけたが、一部で配達が遅れ、頭を下げながら回ったという。
今月23日に開幕してからは、競技会場周辺の交通規制で都内の所々が混雑し、26、27日は市場近くの「お台場」でトライアスロンがあった影響で市場周辺の渋滞が激しくなった。
五輪期間中は、大会関係者が宿泊する取引先のホテルから午前9時までに配達するよう厳命されている。競技に合わせて渋滞状況も日々変わるため、臨機応変に抜け道を駆使し、間に合わせている状況だという。
永井さんは「業界では時間を守らないと、あっという間に取引を切られてしまう。コロナ禍で仕事は3割減った。今後もお台場で競技があるし、早め早めに動くしかない」と語った。
市場でマグロを専門に取り扱う「伊勢豊」も混み具合を注視している。通常は、すし店のランチ営業に間に合うよう、午前10時頃に商品を車に積んで市場を出発しているが、26、27日は早めに出た。
社長の菊池義雄さん(79)は「時間が読めないので、得意先には事前に『遅れるかもしれない』と伝えている。迷惑をかけないようにしたい」と話した。
日本道路交通情報センターによると、開幕後の平日となった26、27日の朝は、都心部へ向かう板橋区の川越街道や、渋谷区の甲州街道、目黒区の玉川通りなどの一般道渋滞が発生したほか、臨海部の競技会場近くでも混雑がみられた。
これまで宅配や郵便に目立った影響は出ていない。都幹部は「多くの企業や国民が交通量削減に協力してくれたが、一部で影響が出ており、削減の呼びかけを続けたい」としている。