積水化学の元社員に有罪判決 中国企業に情報漏えい 大阪地裁

積水化学工業(大阪市北区)の機密情報を中国企業に漏らしたとして、不正競争防止法違反(営業秘密侵害)の罪に問われた元社員の久保田敬士被告(46)に対し、大阪地裁は18日、懲役2年、執行猶予4年、罰金100万円(求刑・懲役2年、罰金100万円)の有罪判決を言い渡した。栗原保裁判官は「従業員として順守すべき秘密保持の任務に背き、悪質だ」と述べた。
判決によると、久保田被告は2018年8月~19年1月、同社のサーバーにアクセスし、スマートフォンのタッチパネルなどに使われる技術の機密情報を取得。中国の通信機器部品メーカーの担当者にメールで送信した。
栗原裁判官は「営業秘密の国外流出のリスクが高まる中、強い抑止力の必要性から罰金刑の上限が引き上げられている」と指摘。被告が利益を得たとは認められないが、同種の事件を防ぐため罰金刑を付けるのが相当と判断した。
久保田被告は公判で起訴内容を認めた上で「中国企業側から情報を得て会社に貢献したいと思っていた」などと説明していた。【榊原愛実】