北九州市小倉北区で28日、西鉄バス北九州の路線バスが自転車と衝突し自転車に乗っていた高齢女性が死亡した事故で、西日本鉄道(福岡市)は31日、事故の原因は乗務員の前方不注意とし、「被害者が原因」などとするインターネット上の投稿は「事実と異なる」とするコメントを発表した。交通事故の捜査段階でネット上の投稿内容を否定するため、公共交通機関がコメントを発表するのは異例。
事故は28日午後8時15分ごろ、小倉北区高浜1の国道3号で、西鉄バス北九州の路線バスが走行中に自転車と衝突。自転車に乗っていた同区の無職女性(70)が病院に運ばれ、出血性ショックなどで約1時間半後に死亡が確認された。福岡県警小倉北署はバスの30代男性運転手から当時の状況を聞き、事故の原因を調べている。
事故後、ニュース配信サイトのコメント欄などには「自転車が急に車道側に出てきたのだろうとしか思えない」などとする投稿が相次いだ。西日本鉄道は31日、報道機関にコメントをファクス送信。「事故の原因は、当該乗務員の前方不注意によるものと考えている。一部インターネット上で被害者の方に原因がある旨の投稿が多数見られるが、事実と異なる内容であると認識している」とした。
広報担当者は取材に「乗務員への聞き取りやドライブレコーダーの確認を行い、弊社で考えている事故の原因と、インターネット上で確認できる投稿の内容に乖離(かいり)がある。通常このようなタイミングでの発表はしていないが、今回は弊社に非があると考え、被害者のご遺族のことを考慮した」と説明した。運転手は運転歴約15年で、乗務前の健康チェックなどでは異常はなかったという。【成松秋穂】
コメントは以下の通り。
2021年8月28日(土)、弊社グループが運行する一般路線バスが死亡事故を発生させました。あらためて、この事故によりお亡くなりになりました方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に心よりお詫(わ)び申し上げます。
弊社としては、今回の事故の原因は、当該乗務員の前方不注意によるものであり、自転車の走行には全く問題なかったと考えております。一部インターネット上で被害者の方に原因がある旨の投稿が多数見られますが、事実と異なる内容であると認識しております。 今回の事故を厳粛に受け止め、このような事故を二度と起こさないよう、再発防止に全力で取り組んでまいります。