【有本香の以読制毒】河野氏、親族企業問題で説明不足 合弁する中国巨大企業「BOE」にウイグル人強制労働疑惑 誠実な姿勢の野田氏と対照的

自民党総裁選は終盤戦に突入した。河野太郎行革担当相と、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行は、29日の投開票に向けて、新型コロナウイルス対策や経済政策、外交・安全保障政策などで激しく競い合っている。ただ、ここに来て、河野氏の「親族企業と中国の関係」など、4候補の「アキレス腱(けん)」にも注目が集まっている。日本国民の生命と財産を守り抜き、軍事的覇権拡大を進める中国共産党政権と対峙(たいじ)できる「次のリーダー」は、一体誰なのか。ジャーナリストの有本香氏が「以読制毒(特別版)」で迫った。 ◇ 選挙はさまざまなものをあぶり出す。事実上、次期首相を決める自民党総裁選ともなれば、政策や思想のみで闘えるほど甘いものではない。各候補の人間性や背景までが容赦なくあらわにされている。 今日、あえて取り上げるのは、河野氏と野田氏。保守派からはまったく支持されない両氏だが、かといって「自民党内左派」と一括りするのも間違いだということが今総裁選ではっきりした。両者の違いを知るポイントは3点。 第1は、語り口だ。筆者は野田氏の政策に賛同するところはほぼなく、中身も残念ながら浅薄(特に安全保障)なものと感じているが、それでも男性候補2人に比べ好感度は格段に高い。 河野氏と岸田氏が万事につけ、知識の披瀝(ひれき)の後、「検討する」「議論する」とお茶を濁すのに対し、野田氏は「自分はどうするか」を語っている。政策に賛同はしないが、政治家としての覚悟を伴う「発信力」は評価したい。 また、野田氏の「新生児70万人時代への危機感」という主張は正鵠(せいこく)を射ている。終戦直後に年間270万人だった新生児が、いま70万人台にまで減ろうとしている。将来の国民なくして国防も福祉もないことは火を見るより明らかだが、この少子化への危機感が保守派に薄く、思い切った策も出されないことは反省に値する。 河野、野田両氏の違いの第2は、自身の親族に関する「疑惑」への説明姿勢、第3は対中姿勢だ。 野田氏は22日、自身のツイッターに「私が夫を信じる理由」と題した連続ツイートを投稿した。筆者はこれまで、野田氏の配偶者の過去には触れずに来たが、週刊新潮との裁判で「認定」されたことが事実だろうと漠然と思ってきた。 しかし、実際はそう単純な話ではなく、現在も係争中とのことだ。その結果がどうあれ、野田氏が、最も話し難い件を、SNSで直接説明しようと努める姿勢は誠実に映る。
自民党総裁選は終盤戦に突入した。河野太郎行革担当相と、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行は、29日の投開票に向けて、新型コロナウイルス対策や経済政策、外交・安全保障政策などで激しく競い合っている。ただ、ここに来て、河野氏の「親族企業と中国の関係」など、4候補の「アキレス腱(けん)」にも注目が集まっている。日本国民の生命と財産を守り抜き、軍事的覇権拡大を進める中国共産党政権と対峙(たいじ)できる「次のリーダー」は、一体誰なのか。ジャーナリストの有本香氏が「以読制毒(特別版)」で迫った。

選挙はさまざまなものをあぶり出す。事実上、次期首相を決める自民党総裁選ともなれば、政策や思想のみで闘えるほど甘いものではない。各候補の人間性や背景までが容赦なくあらわにされている。
今日、あえて取り上げるのは、河野氏と野田氏。保守派からはまったく支持されない両氏だが、かといって「自民党内左派」と一括りするのも間違いだということが今総裁選ではっきりした。両者の違いを知るポイントは3点。
第1は、語り口だ。筆者は野田氏の政策に賛同するところはほぼなく、中身も残念ながら浅薄(特に安全保障)なものと感じているが、それでも男性候補2人に比べ好感度は格段に高い。
河野氏と岸田氏が万事につけ、知識の披瀝(ひれき)の後、「検討する」「議論する」とお茶を濁すのに対し、野田氏は「自分はどうするか」を語っている。政策に賛同はしないが、政治家としての覚悟を伴う「発信力」は評価したい。
また、野田氏の「新生児70万人時代への危機感」という主張は正鵠(せいこく)を射ている。終戦直後に年間270万人だった新生児が、いま70万人台にまで減ろうとしている。将来の国民なくして国防も福祉もないことは火を見るより明らかだが、この少子化への危機感が保守派に薄く、思い切った策も出されないことは反省に値する。
河野、野田両氏の違いの第2は、自身の親族に関する「疑惑」への説明姿勢、第3は対中姿勢だ。
野田氏は22日、自身のツイッターに「私が夫を信じる理由」と題した連続ツイートを投稿した。筆者はこれまで、野田氏の配偶者の過去には触れずに来たが、週刊新潮との裁判で「認定」されたことが事実だろうと漠然と思ってきた。
しかし、実際はそう単純な話ではなく、現在も係争中とのことだ。その結果がどうあれ、野田氏が、最も話し難い件を、SNSで直接説明しようと努める姿勢は誠実に映る。