高さ3500メートルの噴煙を伴う噴火を起こした阿蘇山(熊本県)は火山活動が活発で、これまでにも毎年のように噴火してきた。2016年10月には噴煙が上空1万1000メートルまで上がったほか、19年5月、20年2月には高さ1700~2000メートルの噴煙を伴う噴火が発生した。
気象庁・火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣元会長(東京大名誉教授)は、「過去の噴火と比較しても際立って大きな規模ではないが、数日前にも噴火が起きており、噴火を繰り返す可能性がある。今回は火砕流が1キロに達しているということだが、それ以上の規模になる恐れがある。とにかく近づかずに注意してほしい」と呼びかける。
阿蘇山に詳しい巽好幸・神戸大名誉教授(マグマ学)は「今回のような噴火は阿蘇山にとっては日常的なもので、地下に存在する『マグマだまり』で特に大きな異常は見つかっていない。ただ、マグマの状況は精密に捕捉できないため、警戒を続ける必要がある」と話した。
火山活動に詳しい石原和弘・京都大名誉教授(火山物理学)によると、今回の噴火は「水蒸気爆発」の可能性があるという。地下にたまったマグマの熱で、地下水が水蒸気となって爆発するもので、「阿蘇山では10~20年に1回程度、今回くらいの規模の噴火が起きている」と指摘した。