老人ホーム2人死亡 職員の頭に複数の殴打痕 入所者自室にハンマー

大阪市平野区長吉川辺3の住宅型有料老人ホーム「ヴェルジェ平野南」で17日早朝、入所男性(72)と女性職員(68)の遺体が見つかった事件があり、大阪府警は18日、司法解剖の結果、職員の死因は頭部を殴られたことに伴う脳挫滅だったと発表した。男性の自室には血の付いたハンマーが残されており、府警は男性が職員を殺害した後に自殺を図った可能性があるとみて調べている。
府警によると、亡くなったのは職員の榊真希子さん。榊さんは1階事務室であおむけに倒れ、頭から血を流して亡くなっていた。頭や顔には複数回殴られた痕があった。
一方、男性の遺体は7階自室の真下にある駐車場で見つかった。ベランダに脚立が置かれていたことや遺体の状況から、男性は転落死したとみられる。施設の防犯カメラ映像を分析した結果、2人は16日深夜に死亡した可能性が高い。現時点で2人の間にトラブルは確認されていないという。 現場は大阪メトロ八尾南駅の西約600メートルの住宅街。施設の管理会社のホームページによると、施設は7階建てで個室60室を備えている。【古川幸奈】