知人男性(48)にけがを負わせたとして、傷害罪に問われた元滋賀県警彦根署長(73)=滋賀県栗東市=の論告求刑公判が22日、大津地裁(横井裕美裁判官)で開かれた。検察側は懲役1年を求刑、弁護側は無罪を主張し結審した。判決は来年1月18日。
検察側は論告で「知人男性や目撃者の証言に不自然な点はなく、けがの状況とも整合する」と指摘し、「被告は、警察官時代に習得した逮捕術を使って暴行を加え、内容は危険で悪質。謝罪はなく反省の態度も皆無」と非難した。
弁護側は「被告の暴行は、男性に右腕を絡め取られて倒れ込んだことから、自身の身を守るためにとっさに取った行動だ」として、正当防衛の成立を主張し、「目撃者の証言やけがの診断書の信用性にも疑いがある」などとした。被告も最終意見陳述で「男性が加えてきた暴行を制止するための正当防衛だ」と述べた。
起訴状などによると、被告は昨年3月19日、草津市の駐輪場で、当時経営していたスナックの未払い代金があった同市の知人男性の首を背後から左腕で締め付けるなどし、首の捻挫など全治約2週間のけがを負わせた、としている。
滋賀県警は同7月、男性にけがを負わせて財布を奪ったとして、被告を強盗致傷の疑いで逮捕したが、大津地検は翌月、傷害罪に切り替えて起訴した。