中国船、尖閣領海に侵入 今年「40日目」過去最多の昨年上回る 岸田政権による外交的ボイコット阻止へ 山田氏「五輪にらみの牽制だ」

中国海警局船が21日朝時点で、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海内に居座っている。前日から、操業中の日本漁船を監視しているようだ。海警局船の領海侵入は今年40日目で、過去最多だった昨年の29日を上回っている。識者は、岸田文雄政権に対し、北京冬季五輪に政府代表を派遣しない『外交的ボイコット』を阻止する狙いを指摘している。

第11管区海上保安本部(那覇市)によると、20日午前4時ごろ、尖閣周辺の接続水域を航行していた海警局船2隻が、日本の漁船2隻を追うように領海侵入した。
その後、海警局船2隻は、20日午後8時40分ごろから午後11時前にかけて領海外に出たが、入れ替わるように同日午後9時ごろ、別の2隻が侵入した。21日午前7時時点で、領海内にとどまっている。
海上保安庁は、中国側を上回る巡視船を現場海域に派遣し、海警局船に領海から出るよう警告を続けながら、日本漁船の安全確保に務めている。
海保によると、海警局船の航行は接続水域も含めると、今年に入り、21日で計325日確認されている。
尖閣諸島は歴史的にも国際法上も日本固有の領土だが、周辺では海警局船の活動が常態化している。今年2月には、海警局に武器使用を認める「中国海警法」が施行された。
日中両政府は20日、東シナ海などの海洋問題を関係省庁の実務者が話し合う「高級事務レベル海洋協議」をオンライン方式で開催。日本側は尖閣周辺で繰り返される海警局船の領海侵入に強く抗議した。
中国側の意図はどこにあるのか。
東海大学の山田吉彦教授(海洋政策)は「中国側は『北京冬季五輪の外交的ボイコットをするな』と、岸田政権を牽制(けんせい)している可能性がある。今後、日本漁船の拿捕(だほ)や、直接船体をぶつけてくるような行動に出る危険性もある。日本政府は毅然(きぜん)と対応すべきだ。もはや『遺憾砲』は効き目がない。ここは、海保に海上自衛隊も加え、日本の接続水域にも海警局船を進入させず、法執行もできるような体制を早急に構築すべきだ」と語っている。