日米両政府は2022~26年度の在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関し、自衛隊と米軍の共同対処能力を高めるため、新たに「訓練資機材調達費」を支出項目に設け、最大で年間200億円を計上することで正式合意した。光熱水費などを削減したことで、各年度の平均は約2110億円となり、21年度の負担額(2017億円)を約100億円上回った。
複数の日本政府関係者が明らかにした。21日に林外相が発表する。
「訓練資機材調達費」は、在日米軍の訓練環境を改善し、自衛隊も共同使用できる機材などの調達に使われる。具体的には戦闘機の操縦を模擬体験する「フライトシミュレーター」の導入費用などが想定されている。
日本側は中国の軍拡など日本周辺の安全保障環境が厳しさを増していることを受け、日本の抑止力向上に資する費用を増額とすることで、国民的な理解を得たい考えだ。
米軍基地内に隊舎や管理棟などを整備する「提供施設整備費」も増額した。21年度は218億円だったが、5年間で約1600億円とする。
一方、日本政府は批判が強い米軍施設の光熱水費は米側に減額を要求し、21年度の234億円を約100億円下回る、各年度約130億円とすることで折り合った。
政府は、24日に閣議決定する22年度当初予算案に関連経費を盛り込む。その上で、来年1月7日に米ワシントンで開催予定の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)の際に、林氏とブリンケン米国務長官が合意内容を踏まえた新たな特別協定に署名する方針だ。政府は来年1月召集の通常国会に協定承認案を提出する。