年越しそばに間に合った…土石流被害のそば屋、涙の再開 熱海

静岡県熱海市伊豆山で7月に発生した土石流災害で休業していた老舗のそば店「木むら」が22日、約5カ月半ぶりに営業を再開した。店先には地元関係者から贈られた祝いの花があふれ、隣家の前にまで飾られた。店を営む小林和海(ともみ)さん(48)は「こんなに応援してくれた人がいたとは。改めて感謝ですね」と目に涙を浮かべた。
土砂は店舗の地下2階まで流れ込んだ。変わり果てた姿に小林さんは「店はもちろん、伊豆山の街もどうなるのだろう」と思い閉店も考えた。だが、8月にボランティアが土砂を撤去してくれ、つぎ足しで長年使ってきたそばつゆの調味料「かえし」も無事だったことから再開を決めた。
「大みそかは毎年、親もずっと働いてきた」と年内再開を目指し無事、年越しそばに間に合った。午前11時の開店後は店内に「おいしい」「またゆっくり来るね」と再開を待ち望んでいた常連客の声が響いた。小林さんは「まだスタートしたばかり。一日一日を頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。【小川昌宏】