沖縄再び厳戒態勢 知事強い危機感 まん延防止措置近く適用

新型コロナウイルスの感染が急拡大している沖縄県に「まん延防止等重点措置」が近く適用される見通しとなった。県内では米軍基地由来とみられる変異株「オミクロン株」が急速に広がっており、玉城(たまき)デニー知事は4日の記者会見で「第6波に突入した」との認識を示した。
「感染者数が2倍になる期間はデルタ株の7日間に対し、オミクロン株では約2・8日間と非常に短い。倍加するスピードが尋常ではない」。玉城知事は記者会見で、人口当たりの感染者数が全国平均の10倍になるなど、全国最悪ペースで感染が広がる県内の状況を数字で示しながら危機感をあらわにした。
オミクロン株の感染確認は4日も新たに47人増え、これまでに135人になった。在沖米軍からも4日、164人の新規感染者が報告され、2021年12月15日以降の在沖米軍の感染者は996人に上っている。
沖縄県内では8日からの3連休に各地で成人式が予定されており、玉城知事は記者会見で「感染が拡大している市町村では式典の延期や中止なども視野に入れていただきたい。(開催する場合でも)臨時の検査ブースを設けることを検討し、成人式で感染がさらに爆発的に拡大しないよう十分な注意をお願いしたい」と求めた。
米軍基地周辺も緊迫
米軍基地を巡っては、岩国基地がある山口県や隣接する広島県でも感染が広がっている。山口県では4日、新たに79人の感染が判明。70人を超えるのは21年9月1日以来で、79人中62人は岩国基地がある岩国市在住だった。県によると、約1カ月半ぶりに岩国市内で感染確認が発表された12月23日以降、同市では計160人の感染が確認され、このうち118人がオミクロン株に感染または感染の疑いがある。岩国基地関係者の同日以降の感染は累計で240人に上る。
こうした状況を踏まえ、県と岩国市は4日、知事と市長名で基地司令官宛てに感染対策の強化を要請。外出時のマスク着用やゲノム(全遺伝情報)解析の実施、国や自治体への情報提供などを求めた。また、岩国市は9日に予定されていた成人式の延期を決めた。
広島県でも4日、新たに109人の感染が明らかになり、県は湯崎英彦知事名の緊急の要請文を岩国基地の司令官と駐日米国臨時代理大使宛てに送った。「県内の感染者の行動履歴に岩国市の感染拡大との関連が強く疑われる例が多い」などとして、基地での感染防止対策強化などを要求している。
要請で県は「今後、本県において感染が急拡大することを強く懸念している」とし、大規模感染の原因究明や感染経路・行動歴などの情報提供のほか、出入国時の検査や入国後14日間の待機措置などを求めた。【遠藤孝康、平塚裕介、小山美砂】