「ただちに命を守る行動をとってください」「東日本大震災を思い出してください」津波警報が発令されたことを受け、各局のアナウンサーは緊迫感のある強い口調で避難を呼びかけ続けた。青森県東方沖を震源とした最大震度6強の巨大地震だが、本当の恐怖はこれからなのかもしれない──。
12月8日夜11時15分頃、青森県東方沖を震源とする地震が発生した。M7.5で、八戸市(青森県)では震度6強を記録。県内では走行中の車が道路の陥没に巻き込まれて運転手がけがをしたり、停電が発生した。広範囲に津波警報も発令され、北海道から福島県まで最大約11万4000人に避難指示が出された。
その翌日、本誌『女性セブン』しめきり直前の12月9日夕方6時過ぎ、北海道、青森県を揺れが襲った。マグニチュード(以下、M)は5を超え、最大震度は3。以前の大地震を追うように、揺れは繰り返し押し寄せている。
余震が続く今回の地震は、海側のプレートが陸側のプレートの下へ沈み込むのに伴う、典型的な「海溝型地震」との見方が強い。震源となったエリアは、これまでも度々大地震のリスクが指摘されていた。東海大学・静岡県立大学客員教授で、日本地震予知学会会長の長尾年恭氏が解説する。
「本州沖の日本海溝と北海道沖の千島海溝が折れ曲がって接する場所を会合点と呼びます。今回の地震はそのエリアが震源域でした。ここは1994年と2003年に発生した震度6の地震と同じ震源域で、そのときにプレートが破壊されなかった”割れ残り”があることがわかっている場所です。”割れ残り”とは、地震発生時に動かずひずみをため込んだまま残ったプレートのことで、将来的に大地震を引き起こすと考えられています」(長尾氏・以下同)
さらに日本海溝と千島海溝沿いでは、大地震の後に同等またはそれ以上の地震が繰り返し発生している。2011年の東日本大震災では、M7.3の地震の約2日後にM9の巨大地震が発生。1963年の択捉島南東沖地震でも、M7の約18時間後にM8.1を観測した。
政府は巨大地震の想定震源域やその周辺でM7以上の大地震が発生した際に、「続けて巨大地震が起きる可能性が高まる」として、『後発地震注意情報』の運用を2022年12月に開始。今回初めて発表され、北海道から千葉県にかけて東日本にまたがる182の市町村に、強い揺れや津波に警戒するように呼びかけた。
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
「お父さん何言ってんの?」横田めぐみさんの実名公表めぐる父・滋さんと家族の衝突 めぐみさんの命の危険も…「そんなことは覚悟の上だ」決断の裏側【北朝鮮人権侵害問題啓発週間・全4回連載②】
政府は、拉致問題など北朝鮮による人権侵害問題についての関心と認識を深めるため、毎年12月10日からの1週間を「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」と定めている。
この「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」を前に、福岡県直方市で「北朝鮮よ、姉横田めぐみを帰せ!」と題した講演会が開かれた。
登壇したのは拉致被害者・横田めぐみさんの弟・横田拓也さん(57)。
横田めぐみさん(当時13)は中学1年だった1977年11月15日夕方、部活動を終えて中学校から帰宅する途中、海岸から数百メートル離れた地点で友人と別れた後、北朝鮮の工作員に拉致された。
当時、拓也さんは9歳だった。
姉が拉致されてから48年。
父・滋さんを含め、多くの親世代が他界してしまう中、拓也さんは「北朝鮮による拉致被害者家族会」の代表として、多くの人が拉致問題を自分の問題と捉えてもらうため声を上げ続けている。
※【北朝鮮人権侵害問題啓発週間】全4回連載②
「めぐみちゃんどこにいるの」と言えなかった日々
めぐみさんが拉致されたその日、大規模な新潟県警による捜索が行われた。
逆探知装置がつけられ、警察官が制服、私服で家に出入りした。
無言電話、いたずら電話、脅迫電話。
拓也さんと双子の弟・哲也さんは当時9歳。
両親から「あなた達はもう寝なさい」と言われて寝て、朝起きてもめぐみさんはいない。
「あなた達は小学校に行きなさい」と言われて帰ってきてもめぐみさんはいない。
また寝て、朝起きてもめぐみさんはいない。
横田拓也さん
「私は今48年間めぐみを助けるために戦い続けてますけども、その1週間10日ぐらいが本当に今でも1番苦しかった時です」
当時はまだ拉致ということが分からなかった。
単純にめぐみさんがいないということしか分からなかった。
横田家に1匹の犬 父の日課となった散歩で…
父・滋さんは、残された双子の弟が心を病んだり道を逸れたりしないようにと、1匹の犬を飼い、家庭の雰囲気を明るくしようとした。
毎朝、毎夜、散歩を日課にしていた。
拓也さんは1度だけ、父と一緒に海沿いの松林を散歩している時に「もしかしためぐみさんが事件に巻き込まれて、制服のボタンや靴の片方が松林の中に転がっているのではないかと思っている」と父に言ったことがある。
横田拓也さん
「『自分もそうやっていつも散歩してるんだ』ということその瞬間父が答えてくれました。普段の生活の時間帯の中ではそんなことは私たちには一言も言いませんでしたけれども、その短い会話の中でいかに苦しい思いで毎日散歩をかってでていたというのはこういうことだったのかという風なことを知った時に、決して大人や目上の方に使う言葉ではありませんが本当にかわいそうでならなかったです。子供から見て」
母・早紀江さんは、新聞や雑誌、テレビでめぐみさんに似た女の子が出れば必ず連絡して、どこで撮った写真かを聞き、週末に家族で当てもなくその街を歩いた。
ある時、新潟県警から若い女性の遺体が上がったので確認してくださいという連絡があった。
両親は警察に向かい、数時間して帰ってきて、めぐみさんではなかったと言った。
横田拓也さん
「今、私は子を持つ親の立場ですけども警察からかかってきた電話に対して自宅から警察に向かう時のその足の重さっていうのはどんなものだったかなと思います。どれだけ辛かっただろうかと思います」
ほっとしても、また何も分からない時間が繰り返しやってくる。
遅すぎた初動 黙殺した報道 29年後の対策本部設置
当時、北朝鮮という国がどんな国かは、横田家全員を含めて分かっていなかった。
「朝鮮民主主義人民共和国」と丁寧に丁寧に扱っていた時代だった。
横田拓也さん
「この事件が起きた直後に報道機関、政治、外交、警察、私たちの国民世論がもっと強く向き合ってくれていれば48年、50年という重くて苦しい荷物は、背負わなくて良かったんじゃないかなと思います」
首相直轄の拉致問題対策本部が設置されたのは、めぐみさんが拉致された29年後の2006年9月だった。
横田拓也さん
「もう遅すぎるんですよ。何をやるにしても事件は初動が大事だね。もうどの事件のケースとも言われてると思うんですよね。29年後に設置しても加害者の人間や情報や物的なものも、何もかもあるかないかも分からないぐらい時間が経過しているんです。これが日本政府の実態ですよ」
さらに、1988年3月26日、めぐみさんが拉致された10年後、当時の国家公安委員長・梶山静六さんが国会の参議院予算委員会で北朝鮮による拉致の疑いが濃厚であると発言したにもかかわらず、その報道を取り上げたのは日経新聞と産経新聞の2社だけだった。
他の報道機関は黙殺した。
横田拓也さん
「報道しないってこと。私たち国民が知る権利がなかった。知る権利がなければ怒るにも怒れなかった。この報道機関の黙殺した現実っていうのは消せません。私はここの話では報道機関の方が何十人何百人でも同じことを毎回言ってますけどもこの責任はものすごく大きいと思います」
「お父さん何言ってんの」「お前こそ何言ってんだ!」実名公開めぐる衝突
めぐみさんが拉致されて20年後の1997年、家族会が結成された。
当時はまだ「拉致疑惑」という扱いで、テレビに出る有識者や大学教授は「拉致事件なんて存在しない」と堂々と言っていた。
街頭で署名活動をしても、多くの人が通り過ぎて振り向くこともなかった。
署名をお願いする画板を叩き落として通り去る女性もいた。
同じ97年、政府機関や報道機関から「横田めぐみ」という実名を挙げてよいかどうか打診があった。
拓也さんと哲也さん、母・早紀江さんは実名公開に反対だった。
もし実名を挙げると、北朝鮮が「そんな女はいない。殺せ」と言ってめぐみさんが殺害されるのではないかという恐れからだった。
父・滋さんは違った。
横田拓也さん
「『そんなことは覚悟の上だ』『めぐみが拉致されてから20年間何か前進したのか』と。『実名をあげないと世論を振り向いてくれない。国民に賭けなきゃダメなんじゃないか』『新潟県のYさん、Mさんでは誰も振り向いてくれない。寄居中学校の下校途中の13歳の横田めぐみが拉致されたんじゃないかってことを言わないと認識してくれない』」
家族の会議というか喧嘩になった。「お父さん何言ってんの?」「お前こそ何言ってんだ!」
母がどれだけ心の底から納得したかは分からないが、最終的には父の判断を優先した。
97年にめぐみさんの名前が上がった。
世論が初めて拉致事件を知った瞬間だった。
横田拓也さん
「今となってはこの拉致事件のシンボル的な、特に13歳っていう女の子ってこともあって、シンボル的な存在になって日本国内はもちろん国際社会でこの問題が重大な人権問題だっていうことが取り上げられたのは父の英断だと思います」
だが、当時はもしかしたら違う判断があったかもしれない。
本当にギリギリの判断の中で生活している。
横田拓也さんの講演は全4回の連載です。「お父さん何言ってんの?」横田めぐみさんの実名公表めぐる父・滋さんと家族の衝突 めぐみさんの命の危険も…「そんなことは覚悟の上だ」決断の裏側【北朝鮮人権侵害問題啓発週間・全4回連載②】
中学校で授業中に30代男性教員を突き飛ばし追いかけて蹴るなどの暴行か 2年生の14歳少年を逮捕 容疑を否認
三重県四日市市の中学校で、授業中に中学2年の少年が男性教員に暴行を加えたとして逮捕されました。 逮捕されたのは、四日市市の中学2年の少年(14)です。 警察によりますと、少年は10日午後2時すぎ、四日市市内の中学校の教室で授業中に男性教員(30代)の右胸を突き飛ばした上、追いかけていき後ろから足を蹴った疑いです。 少年は、騒ぎを聞いて駆け付けた別の教員らに取り押さえられました。 男性教員は、昼休みに少年が同級生とケンカをしていたところ、仲裁に入っていたということです。 調べに対して少年は「先生の胸を押したり足を蹴ったりしていない」などと容疑を否認しているということで、警察は当時の状況を詳しく調べています。
北日本と日本海側で雪や雨 雷を伴い強まることも 関東は次第に晴れてカラカラ空気続く
【北日本は湿った雪や雨】 きょう(木)は北海道と東北北部は長い時間、雨や雪が降るでしょう。日中は雨のところが多く、雷を伴って強まって降りそうです。夜は広い範囲で雪になり、吹雪くところがある見通しです。
【北陸や山陰は夕方から雷雨】 北陸や山陰などは晴れ間もありますが、夕方からは雷雨になりそうです。夜は北陸の山沿いで雪になり、吹雪くでしょう。寒冷前線が近づき、大気の状態は非常に不安定になる見通しです。落雷や突風、ひょうにもお気をつけください。
【太平洋側は晴れて空気乾燥】 東北南部から九州の太平洋側は晴れ間の出るところが多いでしょう。しかし、局地的ににわか雨の可能性があるので、おりたたみの傘があると安心です。関東は午前は雲が多めでも、午後は晴れるでしょう。関東で天気の崩れはなく、カラカラ空気が続きそうです。
【南風のち北風へ】 全国的に日中は南風が強まり、日中はこの時季としては気温の高いところも多いでしょう。
今日の各地の予想最高気温は、
札幌 :1℃ 釧路 :6℃ 青森 :7℃ 盛岡 :7℃ 仙台 :14℃ 新潟 :14℃ 長野 :13℃ 金沢 :15℃ 名古屋:13℃ 東京 :15℃ 大阪 :17℃ 岡山 :16℃ 広島 :16℃ 松江 :16℃ 高知 :18℃ 福岡 :19℃ 鹿児島:21℃ 那覇 :26℃
しかし、夜は北風へと変わり、ぐっと冷え込みが強まりそうです。
北九州市の「文書ない」は「信用しがたい」 情報公開審査会が批判
「国史跡級」と評価された明治期の初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構を北九州市が解体した問題を巡り、有識者でつくる市情報公開審査会(会長・阿野寛之弁護士、当時)が、解体決定に至る経緯を示す文書を「不存在」とした市に対して、行政文書の適切な作成を求める答申をした。答申は情報公開に対する市の姿勢を厳しく批判しており、専門家は文書管理規則を見直すなど対応を改めるべきだと訴える。
遺構は2023年秋、同市門司区での複合公共施設の建設に伴う調査で見つかった。多くの学術団体が遺構を国史跡級と評価し、現地保存を求めたが、市は施設建設を優先。24年1~11月に3度にわたって遺構解体に向けた方針を示し、同年11月末から解体した。
この間、毎日新聞などは解体方針を決定するに至った経緯が分かる議事録や、職員間のやり取りが分かるメールなどを複数回、開示請求したが、市はいずれも「関係者が一堂に会して議論し意思統一を図って進めており、文書は作成も取得もしていない」と回答した。
毎日新聞は24年5月、市情報公開審査会に不服審査を請求。これを受け審査会は、市が方針を決める際に協議メモすら作成していないのは「社会通念上信用しがたい」として、市の担当部局のメール画面やハードディスクを調べるなど11回にわたって審議し、25年10月28日付で答申を出した。
答申書は、文書を作成していないとした市側の説明について「公文書管理制度や民主主義の観点からは非常に問題が大きい」と指摘。審議の結果、関連するメールや文書ファイルの存在を確認するまでには至らず、市の主張を「妥当と判断せざるを得ない」とした一方、「一点の曇りもなくその通りであると認めるまでには至らない」とくぎを刺した。
その上で付帯意見として「各職員が(行政を監視する)情報公開制度の趣旨を適切に理解して職務に当たっていたと評価することは到底できない」と厳しく批判。市民への説明責任を全うするよう求め、「行政文書の作成について適切な対応を行うよう強く願う」とした。
答申に法的拘束力はないが、担当の市都市戦略局は取材に「適切に公文書を作成管理していく」と釈明。ただ、審査会が文書の不存在に疑念を示したことについては答えなかった。
行政の情報公開を巡っては、新型コロナウイルス禍対策で国が全国に配った布マスク「アベノマスク」の契約過程文書について、上脇博之・神戸学院大教授が開示請求したものの「不存在」として不開示決定とされたため、決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴。今年6月に地裁が大半の不開示決定の取り消しを命じた事案がある。
上脇教授は「アベノマスクの裁判では、業者とは口頭で交渉したとの国の主張を裁判所は認めなかった。今回の審査会の疑念は当然で、答申が文書の不作成を厳しく指摘したことは評価できる」と話す。
情報公開に詳しいNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京)の三木由希子理事長は「文書が残されているかどうかを調査するために、審査会のメンバーが行政に出向くのは珍しい。市が不存在の理由を合理的に説明できなかったことの証しだ」と強調。「文書がないのは市が遺構保存の可否の具体的な議論を市役所内部で積み上げず、トップダウンで解体を決めたことを意味しているのではないか」と推測する。
公文書管理法は、法令制定などの意思決定の過程を国民が検証できるための文書作成を国の機関に義務づけている。同法に準じた内容の条例を設けている自治体もあるが、北九州市の文書管理規則にはその規定がない。
三木理事長は「北九州市は今後の対応を精神論でうたうのではなく、意思決定過程の文書作成を管理規則で義務づけるなど、具体的な見直しを図るべきだ」と指摘する。【伊藤和人】
初代門司港駅関連遺構とは
北九州市門司区の区役所や図書館などを集約する複合公共施設建設を前に実施された埋蔵文化財発掘調査で、2023年10月に見つかった。1891(明治24)年に建てられた初代駅の機関車庫跡や駅外郭の石垣などが確認され、国内外16の学術団体が「国史跡級の重要な遺構」として市に現地保存を要請。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」も24年9月、危機にひんした文化財保護を求める緊急声明「ヘリテージアラート」を出したが、市は施設建設を最優先し、一部を除いてほぼ解体された。
北九州市情報公開審査会の答申のポイント
・文書を作成していないという北九州市の主張は、公文書管理制度や民主主義の観点から非常に問題が大きい。協議内容を共有するメモすら作成されていないことになり、社会通念上にわかに信用しがたい。
・審査会は市担当課のメール画面やハードディスクを調査したが、文書は確認できなかった。審査会による調査は、強制力の行使を伴って実施できるとの規定はなく、一定の限界があったといわざるを得ず、市の主張が一点の曇りもなくその通りであると認めるまでには至らないとの見解で一致した。とはいえ「決済文書などが存在しない」とする市の主張は、結論において妥当と判断せざるを得ない。
・(一方で)各職員が公文書管理制度や情報公開制度の趣旨を適切に理解した上で職務に当たっていたと評価することは到底できない。市長はじめ全職員は答申を踏まえ、市民への説明責任を全うすべく行政文書の作成について適切な対応を行うよう強く願う。
後を絶たない「無資格医師」の逮捕 国の検索システムには限界も
医師免許がないのに医療行為をしたとして、大阪市の元会社役員の男性(66)が医師法違反(無資格医業)の疑いで逮捕、起訴された。
男性は著名な大学の医学部を卒業したなどと経歴を偽り、大阪市内のがん治療専門クリニックに採用されていた。院長として169人の患者に問診や処方を繰り返していたとされる。自身の研究成果などもアピールし、クリニック側に医師だと信じ込ませていた。
厚生労働省は医療機関に対し、医師の資格確認の徹底を呼びかけている。だが無資格での医療行為は後を絶たない。
東京都のクリニックで2016年、医師免許が無いのにがん患者らに未承認薬を投与したとして、歯科医の男性が逮捕・書類送検された。歯科医師は一般的に口腔がんの治療行為はできるとされるが、投与された患者は胃など他の部位にがんを抱えていたという。
21年には無資格で腫瘍摘出手術などをしたとして、ペルー国籍の男性が医師法違反で逮捕されている。白衣を着て医師を装い、麻酔薬などは薬局で購入していたとされる。
厚労省 採用時の確認徹底要請
医師法は医師に対して2年に1回、勤務している施設や業務の内容を届けるよう義務づけている。厚労省はこの申請に基づき、医師資格の有無を名前などで検索できるシステムを07年に導入した。
ただ、一般患者ら向けのシステムで確認できるのは、入力した氏名の人物が医師免許を取得しているかどうかだけだ。勤務先などは表示されないため、確認したい人物と同姓同名の人が表示されているだけの場合もある。
厚労省は12年、採用時に医師免許や卒業証書の確認を医療機関に徹底させるよう、都道府県宛ての通達を出した。担当者は「医療機関が本当に医師かどうかを確認するなら、やはり医師免許の原本を提示してもらうのが確実だ」と話している。
【川地隆史】
現役志願率、就職率、自殺者数… 特別支援学校生の除外、他にも
文部科学省が18歳人口の集計から特別支援学校(特支)卒業者を除外していた問題で、文科省が関係する他の複数の調査や統計でも特支の児童生徒が対象になっていないケースがあることが判明した。障害の特性や調査による現場への負担などが理由とみられるが、経緯が不明なものもある。文科省は一部について特支を含む形への見直しを進めている。
文科省が所管し、大学入学共通テストを実施する独立行政法人大学入試センターは、毎年公表する現役志願率の分母に特支高等部の3年生を含まずに算出していた。センターは「文科省の学校基本調査の速報値で特支高等部の生徒数が公表されないため」と説明。文科省は速報値で特支高等部を公表していない理由について「不明」としている。
文科省が学校基本調査の見直しを始めたことを受け、センターも現役志願率を特支高等部の生徒を含む形で算出することを検討するという。
文科省が年3回公表する高校生の就職率や内定率に関する調査は国公私立の高校と中高一貫校のみが対象で、特支高等部は含まれていないが、別の調査で就職率は把握されている。高等部の進路は福祉施設への入所・通所が最も多く、高校・中高一貫校と合算すると就職率が下がる可能性がある。
また、いじめや不登校の数などを文科省が集計する問題行動・不登校調査では、いじめの件数は特支を含んでいるものの、暴力行為や自殺の件数については特支が対象から外れている。担当者は暴力行為について「障害の特性により意図的かどうかわからない場合などを考慮する観点もあると思う」と推測。自殺は「警察庁や厚生労働省が全数を把握している」とした。
児童生徒の身長体重などを調べる学校保健統計調査は省令で、小中高は毎年、特支は文科相が指定した年に実施すると規定されている。ただ、1996~2024年度の調査には特支の結果は明示されていない。担当者は「一般的に、実施の有無は現場の負担などを考慮して決められる。恣意(しい)的に差別することはない」としている。【斎藤文太郎、西本紗保美、木原真希】
年収1億円以上で控除制限へ=ふるさと納税、27年分から―政府・与党
政府・与党が、ふるさと納税制度で年収1億円以上の高所得者の控除額を制限する方向で調整に入ったことが10日、分かった。2027年の寄付分から、特例で上乗せしている住民税の控除額について、193万円の上限を設ける。26年度税制改正大綱に盛り込む。
ふるさと納税は、寄付額から2000円を除いた額が住民税と所得税から差し引かれる仕組み。高所得者ほど控除額が大きく、高価な返礼品を受け取れることに批判が出ていた。このため、独身または夫婦共働きで年収1億円以上の場合、住民税の特例控除額の上限を193万円とする。控除を受けられる寄付額の上限は438万円程度となる。 [時事通信社]
元副市長に無罪判決=庁舎工事巡る官製談合―宮崎地裁
宮崎県串間市が発注した消防庁舎工事の入札を巡り、官製談合防止法違反などの罪に問われた元副市長、福添忠義被告(82)の判決で、宮崎地裁は10日、無罪(求刑懲役1年6月)を言い渡した。設楽大輔裁判長は、被告が談合に関与したとする業者2人の証言について、「事実に反する可能性が高く信用できない」と判断した。
設楽裁判長は、市職員らの説明と証言が整合するとは言えないなどと指摘。2人には「自己の刑事責任を軽減するために被告主導の官製談合であるかのような供述をする動機があることも否定できない」などと述べた。 [時事通信社]
2歳児死亡の首都高玉突き事故、28歳男に懲役3年の実刑判決…運転中スマホ「事故は起きるべくして起きた」
東京都板橋区の首都高速で4月、トラックで乗用車に追突して6人を死傷させたとして、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた被告の男(28)に対し、東京地裁(大伴慎吾裁判官)は10日、懲役3年(求刑・懲役4年)の実刑判決を言い渡した。
判決によると、被告は4月19日午前、板橋区の首都高速5号池袋線でトラックを時速約80キロで運転。渋滞で減速していた乗用車に追突する玉突き事故を起こし、男児(当時2歳)を死亡させ、5人に重軽傷を負わせた。
判決は、被告が事故当時、スマートフォンの画面を見ながら片手ハンドルで脇見運転をしていたと指摘。被告が日頃から脇見運転を繰り返していたと述べていることも踏まえ、「事故は起きるべくして起きた。過失は大きく、刑事責任は重い」と述べた。