「ガソリン減税」の実施が決まった。高市内閣はガソリン価格に上乗せされている暫定税率の廃止で野党と合意し、1リットルあたり約15円値下げされる。一世帯あたりのガソリン代が年間約4900円減ると試算されている。
物価高騰のなか、マイカー族には朗報だが、国民以上に喜んでいそうな大臣がいる。高市早苗・首相から「不法滞在外国人の対策強化」の指示を受けて就任した平口洋・法務大臣だ。
政治資金収支報告書によると、平口氏の政党支部(自民党広島県第二選挙区支部)と政治団体「平口洋後援会」は3年間(2021~2023年)に合計約818万円のガソリン代を支出している。当時の平均ガソリン価格で計算すると、使ったガソリンは合わせて4万7899リットルだ。
コロナ禍だった2021年でも、支部と政治団体あわせて290万8630円のガソリン代を支出、当時のガソリン代で1万8178リットルのガソリンを消費したことになる。
政党支部や政治団体がリースなどで保有する車種のカタログ燃費をもとに計算すると、3年間で「地球約34周分」走った計算なのだ。
平口事務所は支部と政治団体で4台の車を保有しているが、土日を除いて毎日300キロ以上フルで走っても使い切れないほどのガソリンになる。
広島2区は広島市内が中心で面積は広島5区の4分の1ほど。地元を取材すると、政界関係者がこう話した。
「平口先生は77歳と高齢で、事故で足を悪くされているので自分で運転することはないと思います。普段、秘書が選挙区中を回るような活動をしている印象はありませんが、選挙の時は企業や団体回りに力を入れている姿を目にします」
収支報告書にガソリン代の支出先として記載のあるガソリンスタンドの従業員に聞くと、「2台くらいを事務所の人が代わる代わる乗っているような感じでした。平口さん本人が運転しているところは見たことがない。支払いは平口洋後援会の名前でしたね」と話す。
現地を取材すると、すべてが平口事務所の車かは不明だが、5人ほどの事務所スタッフが8台ほどの車を交代で乗っている様子が確認できた。スタッフの数も車の数も多いようだ。日頃の政治活動でこれだけのガソリン代を使っているということなのか。
平口事務所に聞くと、こう説明した。
「ご指摘の政治団体については、政治資金規正法にのっとり、それぞれ適正に処理しています」
平口氏は国土交通省出身。旧建設省に入省すると道路局に配属、その後、中部地方建設局総務部長や日本道路公団総務部長を歴任して道路畑を歩いた”道路建設のプロ”でもある。言ってみればガソリン税で道路をつくってきた人物だ。
今回の暫定税率廃止で道路の補修費用の財源が足りなくなるとの指摘もなされているが、少なくとも平口氏にとって、”政治資金のガソリン代が少なくて済む”という状況をもたらすのは確かなのだろう。
※週刊ポスト2025年11月21日号
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
「人の生命より法律が大事なのか」…人喰いグマに対しても”専守防衛”を貫かなければならない自衛隊のリアル
全国で熊による被害が拡大している。秋田県では今年、熊に襲われて怪我した者が57人、命を奪われた者は3人に上っている(11月5日現在)。県の猟友会に所属するハンターは2025年だけで、1000頭以上の熊を駆除したという。これは昨年度の2.5倍。それでも、熊による被害を根絶できていない。
この状況を鑑みて、10月28日、秋田県の鈴木健太知事は防衛省を訪れ、小泉進次郎防衛相に自衛隊の派遣を要請。11月5日から、陸上自衛隊秋田駐屯地の第21普通科連隊が鹿角市で熊対策の活動を始めた。自衛隊法100条に基づき、「訓練」として業務を請け負う「民生支援」の形で行う。
彼らは捕獲に必要な箱わなの輸送や見回りなど地元猟友会の後方支援を務める。火器は携行せず、武器による熊の駆除は行わない。自衛隊員の役割は熊を射殺することではない。
なぜ自衛隊員は熊を撃てないのか。これは「鳥獣保護及び管理法」によって、熊への発砲は、狩猟免許を持つ者に限られることや、そもそも自衛隊法に明記された自衛隊の任務に「野生動物の駆除」や「有害鳥獣対策」は含まれていない。また、銃や訓練の性質からも熊の駆除は難しいという。
しかし、過去には、自衛隊員の銃が、熊を仕留めたことがあった。
1962年、北海道の東端にある、標津(しべつ)郡標津町古多糠(こたぬか)部落でのことだ。これを詳しく報じた『週刊読売』(1962年11月4日号)を参照しながら、当時を振り返ってみよう。
9月の初めより、乳牛、馬、綿羊など20頭以上がヒグマの餌食となった。人家にも熊が現れ、村民は自らの命の危険も感じるようになる。
この村には、若い頃から63頭の熊を仕留めたという、当時では日本一の記録を持つ熊狩り名人、角田川運太郎さん(73)がいた。角田川さんは、山に熊狩りの罠“トラバサミ”を仕掛ける。その見廻りに1人で山に入ったところ、熊に襲われ命を奪われた。頭が砕かれ、カーキ色の作業着が裂かれた、無惨な姿で発見されたのだ。
父親の敵を取ろうと、息子の春雄さんが銃を手に山に入ったが、熊に襲われ全治2週間の傷を負った。
標津町から出動要請を受けた陸上自衛隊第5師団第27普通科連隊は、戦車2台を先頭に、トラック4台、ジープ1台で古多糠部落にやってきた。24人の隊員は、いずれも精鋭だ。
熊の出没によって休校となっていた、古多糠小中学校、上古多糠小学校は、自衛隊員の付き添いで登下校することによって再開された。その他、自衛隊が行ったのは、危険地帯をパトロールすることだ。
熊を撃つことはできないと、自衛隊は「鳥獣保護管理法」の規定を村民に説明した。だが「人の生命より法律がだいじなのか」と詰め寄られた。そこで自衛隊は、パトロールの最中に遭遇した場合の熊への発砲を決めた。
これは推測するに、自衛隊法第94条「災害派遣時等の権限」(警察官職務執行法に準ずる)に則ったものだろう。「狂犬、奔馬の類等の出現、極端な雑踏等危険な事態がある場合においては」、「危害防止のため通常必要と認められる措置をとることを命じ、又は自らその措置をとることができる」とある。
熊の出没地帯に、毒入りの豚の臓物をばらまくという罠もしかけられた。10月15日の昼過ぎ、その罠を食べた熊が、川のほとりで苦しみながらうずくまっていた。
自衛隊員2名、古多糠農協秘書長、そして傷も癒えていない角田川春雄さんの4名が腹這いで熊に近づいていった。30メートルほどに接近したところで、顔を見合わせた自衛隊員1名と農協秘書長が立ち上がった。
「やにわに立ちあがった二人はライフルと二連発銃を頭部めがけて、必死に撃ち込んだ。不意の急襲に、クマはワッといったん立ち上がり、一歩二歩とよろめくと、そのままドッとくずれ落ちた
『やった、やったぞ!』
大きなオスグマだ。四発ともみごとに頭に命中し、まだ真っ赤な血が吹きだしていた」(『週刊読売』)
打ち取ったのは、250キロほどの大ヒグマだった。
1971年にも、自衛隊員が熊を撃っている。陸上自衛隊元師団長で現在はNPO平和と安全ネットワーク理事の山下輝男氏による独自取材記事『羆(ヒグマ)を撃った男』に詳しい。以下参照しつつ、状況をみていこう。
北海道の剣山は、上川郡清水町と河西郡芽室町の2町にまたがる標高1,204.9mの山。その清水町に5月、陸上自衛隊丘珠駐屯地・北部方面航空隊所属のヘリコプターが墜落した。
捜索には第5特科連隊第6大隊が入った。すると、5月18日午後2時頃、頂上から400メートルの剣山東南山腹(芽室町)で、突然現れたヒグマが隊員の1人に襲いかかったという。彼は持っていた小銃を熊に向かって撃った。
それを目撃した、当時一等陸士だった隊員の言葉が紹介されている。
熊は雄で4歳、体長は約1メートル、体重は約120キロだった。
防衛法制に詳しいライターの稲葉義泰さんによれば、「これは『緊急避難』に該当し、任務遂行中の生命防衛として例外的に認められる」という。熊は製にされ、帯広駐屯地や美幌駐屯地に展示された。
一方で、熊に傷つけられながらも、発砲しなかった自衛官の例もある。2021年6月に起きた、札幌市東区ヒグマ襲撃事件でのことだ。
東区は札幌市で2番目に人口の多い住宅地。それまで札幌市に熊が出没することはあったが、山に近い南区や西区がもっぱらだった。これ以前に東区で人が熊に襲われたのは、これより143年前の1878年(明治11年)。つまりは、まだ住宅地ではなかった頃だ。
今でこそ、当たり前のように熊が住宅地を跋扈しているが、2021年当時にはあまりにも稀なことだった。
クマの襲撃により4人が負傷したが、死者はいない。それでもこの頃は「事件」だった。これを報じた『北海道新聞』2022年4月10日、14日、『文藝春秋』2022年3月号を参照しつつ、事件を見てみよう。
6月18日、熊が目撃されたのは、最初は北区で午前2時15分、東区では午前3時28分。午前5時台のテレビニュースで、報道された。
最初の被害者は、76歳の男性。熊出没をニュースで知っていたので、周囲を確認した上でゴミ出しのために外に出た。約15メートルの至近距離で、熊に遭遇。走って逃げると、熊が追いかけてきた。男性は足がもつれて転倒。その背中を熊は踏みつけて、走って行った。背中と尻に、熊の爪による傷ができた。
それが、5時55分頃のこと。この頃に、札幌市は広報車1台、消防車両13台を巡回させ始めていた。警察も出動した。
2人目の被害者は、81歳の女性。パトカーが熊への警告を呼びかけているのを耳にしたが、東区に熊など出るはずがないと、かまわずゴミ出しのために外に出た。6時15分頃、突進してきた熊に突き飛ばされ、2メートルほど先の路上に叩きつけられた。彼女もまた、熊に踏みつけられる。そのための傷ができたほか、地面に打ち付けた両膝と両肘が、翌日に鬱血した。
3人目の被害者は、44歳の男性会社員。熊出没のニュースは聞いていなかった。通勤で地下鉄東豊線新道東駅に向かっていた。スーパーマーケット周辺にパトカー数台が停まっていたが、熊への出動とは思ってもみなかった。その直後の7時18分頃、熊に襲われた。
被害者の言葉が『北海道新聞』に紹介されている。
「ものすごい勢いで人からタックルされたと思った。右腕をかまれている時に目が合い、ヒグマに襲われていると認識した。殺気立った表情で興奮状態だった」
とっさにあおむけになって体を丸め、手と足で顔や腹部を守った。肋骨を6本折り、140針を縫う重傷。入院とリハビリで、職場に復帰するには、7カ月間を要した。
4人目の被害者が、自衛官だ。熊出没の情報を警察から受けて、陸上自衛隊丘珠駐屯地は、いつもは全開にしている正面扉を半開にしていた。7時58分頃、そこに熊が入ろうとしたのだ。
警備の自衛官があわてて扉を閉じようとしたが、熊はそこに頭を押し込み、前足でこじ開けた。熊は自衛官の脇腹を噛んで裂傷を追わせて、駐屯地を出て行った。
この頃には、北海道警航空隊のヘリコプター3機が、熊の行方を上空から追い、緑地に入ったことを確かめた。
ハンター歴45年のベテランで北海道猟友会札幌支部長を務める斎藤羊一郎氏ら猟友会のメンバーが緑地を探ったが、熊の足跡が追えない。斉藤氏は、後ずさりしながら自らの足跡を消す「止め足」という技法を熊は使っていると指摘した。ヘリコプターが低空飛行して、草をなぎ倒しても熊は出てこない。
熊が緑地から出てきたのは1時間ほど経ってから。ハンターの発砲によって仕留められた。雄で、体長161センチメートル、体重158キログラム。ヘリコプターの他、機動隊を含む警察官105名、車両39台が出動する大捜査であった。
このケースでは、自衛隊員が負傷したが、「緊急避難」による発砲はなかった。
冒頭で自衛隊員が熊を撃てない理由を述べた。では、自衛隊員が狩猟免許を取ればいいのではないか。任務に必要であれば、取得にかかる費用は自衛隊が負担、取得のための専門教育課程も整備されている。資格・免許を取るために入隊するという者も珍しくない。
だが、自衛隊の任務は「防衛」「災害派遣」「治安維持」「海上警備行動」などに限定されている。自衛隊法のどこを探しても、その任務に野生動物の駆除は含まれていない。狩猟免許は任務と関係がないとされるので、自衛隊の費用負担で取得することはできない。
ただ、自衛隊員が退職後に狩猟免許を取得し、地域で鳥獣駆除隊員として活動している例は多くある。もともと、銃器の扱いに慣れているので、適性は抜群に高い。現役隊員でも、自費で、あるいは自治体の補助を受けて狩猟免許を取得し、趣味や地域活動に役立てている者もいるようだ。
しかしいくら狩猟免許を持っていても、任務中は「緊急避難」に当たらなければ、熊を撃つことはできない。野生動物の駆除は任務外だからだ。ハンターのように熊を待ち構えて射撃できるのは、私的な時間のみということになる。
先の稲葉氏によれば「鳥獣管理法に基づいて市町村長からの委託を受けて緊急銃猟を行うことも可能性としては考えられる」という。その例外がなければ、これまでの例で挙げたように熊に襲われれば任務中に撃てるが、熊を見つけただけでは撃てないということになる。
熊が相手でも、専守防衛というわけだ。
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(ライター 深笛 義也)
「寒さをしのぐために盗んだ」 スウェット万引き 公園で寝泊まりする自称・無職の男(42)逮捕 函館市
北海道・函館中央警察署は2025年11月6日、住所不定、自称・無職の男(42)を窃盗の疑いで現行犯逮捕しました。
男は6日午後7時40分ごろ、函館市本通1丁目のコンビニエンスストアでスウェットパンツ1点(販売価格2990円)を盗んだ疑いが持たれています。
警察によりますと、男はスウェットパンツを手に持ったままトイレに入りましたが、出てきたときには何も持っておらず、そのまま店を出たということです。
店長が店の外で男に声をかけ、男が持っていたエコバッグの中にスウェットパンツが入っているのを確認しました。
調べに対し男は「公園で寝泊まりしていて、寒さをしのぐために盗んだ」「盗んだことに間違いありません」と容疑を認めています。
〈野党転落で公明党の落日〉“赤旗化”する公明新聞と崩れる組織選挙「斉藤代表でも小選挙区は厳しい」
自民党との連立解消から1カ月。野党転落後の公明党は、機関紙「公明新聞」の論調を一変させ、政権批判を強めている。しかし党勢は低迷し、各地で候補撤退や比例鞍替えの動きも。創価学会員の高齢化と支持減の中、“清潔政治”を掲げる党はどこへ向かうのか。
【画像】まるで赤旗 政権批判を強める公明新聞の見出し
ほろ苦い野党デビュー
公明党が連立を離脱してまもなく1カ月を迎える。このところは、すっかり野党が板についてきたようにも見える。
党幹部の発言はもちろん、長く与党「公明党」の広報を担ってきた党機関紙の「公明新聞」の論調も大きく変化した。ただ、党勢の衰退はとどまるところをしらない。「落日」の公明党はどこへ向かっていくのか。
「これは独裁ではないか」
公明党の斉藤鉄夫代表は10月24日、高市早苗総理による初の所信表明演説の感想を記者団に聞かれて、こう答えた。
もちろん、前段がある。高市総理が演説冒頭で「政権の基本方針に矛盾しない限り、各党からの政策提案を受け議論する」と言ったことに対して、斉藤氏は「我々の方針と違う角度から質問しても議論しないならば、これは独裁ではないか」と指摘したのだ。
案の定、ネットでは高市氏の熱心な支援者たちが猛反撃し、発言はやや炎上状態に陥った。すると、翌25日には斉藤氏は広島市内で記者会見を開き、「言葉遣いが不適切だったかもしれない。高市さんを独裁と言った意味では全くない」と釈明した。
通常、総理の所信表明演説の後には与野党の代表や幹事長が記者の取材に応じる形でそれぞれ所見を述べる。NHKや民放の夜のニュース番組では全政党の発言が順番に報じられるため、各党はそれぞれいかにインパクトのあるワンフレーズを切り取ってもらうか、腕の見せどころだ。
おとなしい性格で知られる斉藤氏も野党デビューとあって、張り切って「独裁」というパワーワードを使ってみたのだろう。だが、たった1日で事実上発言を撤回するという、ほろ苦い野党デビューとなった。
「明確な方針を示してもらわな、やってられまへん」
そもそもが、国政選挙での連戦連敗が連立離脱の導火線だった。公明党は支持母体の創価学会員の高齢化が深刻で、全国規模の選挙戦を戦う体制は衰退の一途を辿っているのが現状だ。
10月下旬には、創価学会の全国の地方幹部が信濃町の本部に集まった。野党になって初めての幹部会合だったが、比例票の目標が600万~650万票、全国11の小選挙区においては「撤退」とも「継続」とも指示はなく、事実上、それぞれの地元判断にゆだねられたような形になった。
ある関西方面の幹部は「明確な方針を示してもらわな、やってられまへん」と吐き捨てる。
実際、北海道4区は早々と撤退を発表した。公明党の佐藤英道幹事長代理が10月28日、札幌市内で記者会見を開き、次期衆院選での北海道4区からの立候補取りやめを発表した。佐藤氏は9月に立候補を表明して、わずか1カ月あまりでの撤退になった。
「苦渋の決断だ。最大の理由は国政選挙の選挙協力が白紙になったことだ」
自民の協力が得られないなら苦戦は間違いない
自公連立の時代、長年にわたって北海道では衆院選の1選挙区だけを公明が立てて、その選挙区は自民が擁立を見送って支援に回る。逆に残りのすべての小選挙区は自民候補を公明支持者が支援するという「北海道方式」が定着していた。
連立関係が終われば、こうした選挙協力も当然白紙になる。他にも、現在の斉藤代表の地盤である広島3区もすでに自民候補が臨戦大勢だ。斉藤氏も「自民が出るならとても勝ち目はない。自民の助けもなしに小選挙区でうちは戦えない」と周囲に打ち明けているという。
次の代表が有力視されている岡本三成政調会長の東京29区、前の代表で前回落選した石井啓一氏の埼玉14区も同様に厳しい。
「二人ともこれからの公明には必要な人材だ。比例区に鞍替えさせるしかないだろう」(創価学会幹部)という見立てだ。
「常勝関西」といわれた大阪・兵庫も事情は同じだ。もともとは小選挙区で大阪4、兵庫2の計6つの議席を持っていた。しかし、前回の2024年衆院選で大阪は維新に全敗、兵庫はかろうじて2勝したが、自民の協力が得られないなら苦戦は間違いない。
小選挙区は現有維持の4議席がやっと
もともと、2024年の衆院選では11選挙区のうち、4選挙区しか勝てなかった。小選挙区は現有維持の4議席がやっとだろう。
こうした現状を長年、選挙に関わってきた関西方面の元公明市議会議員はこう説明する。
「小選挙区は大阪1、兵庫1に絞って必勝を目指すしかない。学会員が高齢化していて、手足になって動ける人が圧倒的に足りないのが現状だ。宗教3世となるいまの若い世代は手弁当での選挙応援なんてやってくれない。私たちの若い頃とは違う。これからの選挙は毎回票を減らしていくだろう」と悲壮感を漂わせる。
こうした「落日」は党機関紙の公明新聞にも当てはまる。ただ、野党転落をきっかけに、政権批判を強めることで存在感を高めようともしているようだ。
公明党が連立離脱を高市総理に伝えた翌日(10月11日)では、1面トップでこう報じた。
「公明、連立政権に区切り」 「『清潔政治』の党是貫く」
10月24日の紙面では自民と日本維新の会が交わした連立政権合意について、横カットで以下のような見出しが並んだ。
共産党の機関紙・赤旗と見間違うほど
「自維政権合意 深く危惧」 「献金規制強化 進展なし」 「衆院定数削減 与党だけの決定は乱暴」 「憲法9条改正、防衛装備品の移転対象拡大、国のあり方大きく変える」
どうだろうか。政権に批判的な見出しがこれでもかというほど並ぶ。共産党の機関紙赤旗と見間違うほどだ。
自公連立時代の公明新聞といえば、悪くいえば政権の政権の御用聞きメディアのようなものだった。
2015年に安倍晋三総理が進めた集団的自衛権の一部容認を含む安全保障法制については、創価学会の女性部(当時は婦人部)などに反対意見が多かったにもかかわらず、連日のように公明がブレーキ役になっていかに集団的自衛権の行使に歯止めがかかっているかなどを解説する記事であふれかえっていた。
いまでは、企業団体献金の廃止や規制強化に後ろ向きな自民党とその自民党を助ける維新に痛烈な批判を浴びせる。
なかでも公明党にとって党の存亡にもかかわる議員定数削減については、
「全党協議で決めるべき」(10月23日) 「選挙制度と一体で検討を」(同)
と真っ向から論陣をはる。
ただ、前述したように近年は公明新聞の部数ともに減っているという。公称は80万部とされているが、「実際には党勢と同じで相当落ち込んでいる」(公明党職員中堅)という。
いまだ斉藤代表にSPがつく理由
公明新聞は1962年に公明党の前身である公明政治連盟の機関紙として創刊された。当初は2ページ建てで月2回の発行だったが、1964年に公明党が結党され、翌65年には日刊化された。
地方議員は「議員実配目標」という事実上のノルマを課され、その達成状況を厳しく問われてきた。
公明と離れ、維新と組んだ高市総理の内閣支持率は報道各社で70%前後と絶好調だ。公明がのどから手が出るほどほしがっていた若者の支持率は8割を超えるなどもはや驚異的だ。そんな高市総理を敵に回し、国会や機関紙で批判し、党勢は本当に回復できるのか。
とりわけネット世論で人気が高い高市総理への批判はブーメランにもなりかねない。現に公明党は与党から第野党に三野党になったにもかかわらず、斉藤代表には警護のための警視庁SPがいまだについている。
野党では、これまで第一党の代表にはSPがつくのみで、第二党以下にはついてこなかった。実際、野党第二党の国民民主党の玉木代表にはSPはついていない。第三党の公明につくのも「右翼に襲われたら大変なので警視庁にお願いして野党になってもつけてもらった」(公明党職員)というのが現状だ。
公明は政権批判で存在感を示すのか。それとも立憲民主党や国民民主党との野党連合に活路を見いだすのか。落日の公明党の迷走が続いている。
文/長島重治
《名古屋主婦殺害》「今夜、犯人を逮捕します」同級生の逮捕を知った被害者夫は絶句した「まさか、あんな大人しい子が…」なぜ、凶行に及んだのか
〈 《名古屋主婦殺害》「君の気持ちには応えられない」と告げられ、安福久美子は喫茶店で突如泣き出した…容疑者逮捕までアパートを借り続けた被害者家族の執念 〉から続く
長らく未解決だった名古屋主婦殺害事件。犯行から26年後、安福久美子容疑者が警察に出頭してきた。被害者の家族と警察の執念が実った瞬間だった。学生時代は「大人しいタイプ」だったという彼女は、なぜ凶行に及んだのか。配信中の「 週刊文春 電子版 」および発売中の「週刊文春」より記事の一部を抜粋してお届けする。
「悟さんの関係者です。誰だと思いますか?」
2025年10月30日。1人の女が、名古屋の西警察署に出頭した。
高羽悟さんが回想する。
「31日の昼頃、担当の刑事さんから電話があって、『今すぐ誰にも言わず西署に来られませんか』と言うんです。ただならぬ雰囲気を感じて、もともとあった予定を変更して、午後2時頃に西署に行きました」
取調室のような小さな部屋に案内されると、担当刑事は開口一番こう言った。
「悟さん。今夜、犯人を逮捕します」
驚くまま誰が犯人なのかを尋ねたところ、
「悟さんの関係者です。誰だと思いますか?」
少しだけ考えた後、悟さんはこう答えた。
「高校の同級生?」
「当たりです」
容疑者の名前は安福久美子(69)。長らく未解決だった事件の犯人は、悟さんもよく知る人物だったのだ。
「まさか、あんな大人しい子が……」
悟さんを思わず絶句させた安福。彼女はなぜ、凶行に及んだのだろうか。
〈この続きは「 週刊文春 電子版 」および11月6日(木)発売の「週刊文春」で読むことができます。記事全文では「高校時代高羽悟さんに2度チョコ、大学でもフラれて号泣」「『鉛筆が当たって』息子の入学式で同級生保護者に激高」「夫は名古屋大学卒一流自動車部品メーカー勤務のエリート」「『私がいる間に絶対捕まえる』昨春赴任強面刑事の執念」などのトピックを詳しく報じています〉
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年11月13日号)
8道県、クマ被害で国に緊急要望 ハンター確保への財政支援など
クマによる人的被害が相次ぐ中、北海道、東北6県、新潟の8道県は6日、国に対する緊急要望をまとめた。ハンターの確保に向けた制度の検討や財政支援、国による実態調査などを求めた。
要望したのは、自治体が実施する緊急銃猟の体制整備や、ハンターの育成・確保への支援など。捕獲の際にハンターらが負傷した場合は、公務災害が適用される制度の検討も求めた。
このほか、空き家に放置された柿や栗などの木を伐採できる制度の検討や、クマの捕獲や被害対策のための国の交付金を弾力的に運用できるよう求めた。国が定期的に実態を調査し、クマの分布状況や個体数を把握することも要望した。
緊急要望は、青森県むつ市で同日開かれた「北海道東北地方知事会議」に8道県の知事らが出席しまとめた。
また、東北森林管理局は6日、冬眠に備えたツキノワグマの主な食料となるブナの実が2025年度、青森、岩手、宮城、秋田、山形の5県で「大凶作」だったと発表した。管轄区域の5県全てで大凶作となるのは、人身被害が多発した23年度以来。餌を求め、人里での出没が増えたとみられる。
同管理局は9~10月、5県の計137カ所で、ブナの結実状況を目視により調査した。秋田県は48カ所のうち46カ所、岩手県は24カ所のうち21カ所で結実していなかった。【松本信太郎】
【代表質問】参政・神谷氏、高市首相に“外国人の受け入れ制限すべき”と訴え 立憲は「働き方改革」追及
国会では参政党の神谷代表が質問に立ち、高市首相に外国人の受け入れを制限すべきと訴えました。一方、立憲民主党は首相の「働き方改革」について追及しました。
長年、自民党のパートナーだった公明党は6日も「政治とカネ」の問題を追及。
公明党 西田議員
「総理は、不記載議員は『内閣には入れない』とおっしゃっておられたと記憶しておりますが、それに準じる副大臣や政務官には複数の不記載議員が任命されています。どのような判断基準なのでしょうか」
高市首相
「党役員や副大臣、政務官につきましては全員参加、全世代総力結集の考え方のもとで、適材適所の人事を行いました」
高市首相はいわゆる“裏金事件”について改めて陳謝しましたが、不記載のあった議員は「説明責任を尽くした」として起用を続ける考えを示しました。
一方、初めて代表質問にのぞんだのは、参政党の神谷宗幣代表です。参政党といえば…。
参政党 神谷代表
「日本人が貧しくなって外国人に来てもらわないと、経済が回らないということになっているわけですよ。アンポンタンですよ」
夏の参院選では「日本人ファースト」を掲げ躍進。6日の質問でも…。
参政党 神谷代表
「外国人政策について伺います。今、国民が削減すべきと感じているのは議員の定数ではなく、外国人の受け入れ数だと我々は考えています。今後も外国人の受け入れを拡大していくのか。それとも抑制的に運用していくのか、総理の見解をお聞かせください」
高市首相
「人口減少に伴う人手不足の状況において、外国人材を必要とする分野があることは事実でございます。(制度ごとに)受け入れ上限数を設定するなどして、適切に運用していく考えです」
また、「消費税減税」をめぐっては…。
参政党 神谷代表
「日本経済の血流を最も止めていると考えられるのが消費税です。なぜ消費税の廃止や減税を検討しないのか、総理の見解を伺います」
高市首相
「消費税率の引き下げについては、これは連立政権合意にも食料品の消費税率に限ってですが、2年間停止する、引き下げるということでこの検討が含まれておりますので、選択肢として排除しているものではございません」
消費税の減税は「排除はしていない」としつつも、実現するには時間がかかるとの認識を示しました。
立憲民主党の塩村議員が追及したのは「働き方改革」です。高市首相といえば…。
高市首相(10月)
「働いて働いて働いて働いて、働いてまいります」
今年の新語・流行語大賞にもノミネートされました。
高市首相は、働く人が自ら「選択」することと「健康の維持」を前提に、厚労相に対し「労働時間規制の緩和」を検討するよう指示しています。
立憲民主党 塩村議員
「労働基準法に基づく残業時間の上限は、命を守るための規制です。厚労大臣への指示を撤回されるのか、お伺いいたします」
高市首相
「私自身も過労死に至るような残業を良しとはしません。ただ残業代が減ることにより、生活費を稼ぐために無理をして慣れない副業をすることで健康を損ねる人が出ることについても心配をいたしております。指示の撤回はいたしません」
衆議院では7日から予算委員会が開かれ、高市首相にとって初めての野党との本格論戦がスタートする予定です。
「診療所の4~5割は赤字」…診療報酬圧縮の議論に日本医師会・松本会長が反論
日本医師会の松本吉郎会長は6日の記者会見で、診療所に支払われる診療報酬の圧縮が財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で議論されたことに対し、「診療所の4~5割は赤字で大変な状態だ」と反論した。
5日の財政審の分科会で財務省は、来年度の診療報酬改定に向け、診療所の報酬を「適正化の方向で検討すべきだ」と指摘。一定機能を有しない場合には初診・再診料を減算する案や、基準を満たせば初診料に上乗せできる「機能強化加算」を廃止する案を提示した。
松本会長は「財政的な観点のみから個別の診療報酬を議論することは看過できない」と不快感を示した。
また、医療介護分野で働く現役世代の賃上げが実現できない状況に触れ、「財政審の議論には、人材流出と経営悪化によって、医療介護の提供体制が維持できなくなるという危機感が感じられない」と批判した。
無人機を大量運用…高市首相、安保3文書の前倒し改定巡り「新たな防衛体制」盛り込む考え
高市首相は6日の参院代表質問で、国家安全保障戦略など3文書の前倒し改定を巡り、無人機の大量運用などロシアのウクライナ侵略を踏まえた新たな防衛体制を盛り込む考えを示した。
首相は「無人機の大量運用をはじめとする新しい戦い方や、長期戦に耐えうる継戦能力の必要性を踏まえた上での検討を進めていく」と語った。「インテリジェンス(情報収集、分析)に関する国家機能の強化が急務だ」とも指摘し、政府の司令塔「国家情報局」の創設などに向け、早急に論点を整理する考えも示した。
南鳥島(東京都)周辺のレアアース(希土類)開発では、「日米間の具体的な協力の進め方を検討していく」と明らかにした。日本政府は、来年夏に水深6000メートルからレアアースを引き揚げるための実証試験を予定している。
一方、労働時間規制の緩和を検討するよう上野厚生労働相に行った指示について、首相は「撤回はしない」と強調した。選挙期間中の偽情報を防止するためのSNS利用規制に関しては「各党・各会派での議論に期待している」と述べた。
水道水が茶色く濁り…約2700世帯に影響 「ご飯も作れない」 水道管のサビ混入か 給水活動や市営の温泉施設を無料開放 三重・亀山市
三重県亀山市の一部の地域で水道水が茶色く濁り、市による給水活動が行われています。
水道水が濁っているのは、亀山市阿野田町や菅内町などの一部の地域です。市によりますと水が濁る状態は11月1日から続いていて、亀山市内の約2700世帯に影響が出ているということです。
原因はまだ特定できていませんが、市によりますと水道管のサビが混入しているおそれがあるということです。きょうは市内4か所で給水活動が行われているほか、11月10日までは対象地区の市民向けに、市営の温泉施設を無料で開放しています。
(亀山市民) 「きょうで4日目なので、ご飯も作れない」 「小さい子どもがいる家は、お風呂が濁り水だと入れないので大変だと思う」
水の濁りは徐々に解消しているということですが、亀山市は必要であれば、あす日以降も給水活動を行うとしています。