緊急事態宣言が全面解除されて29日で1週間。各地で新型コロナウイルスの新規感染が増加傾向に転じ、リバウンドの様相も呈してきた。宮城県で法改正により新設された「蔓延(まんえん)防止等重点措置」の適用が視野に入る中、大阪府でも、政府の対策分科会が示す6指標の大半がステージ3(感染急増)に達し専門家が「第4波の兆し」と指摘。吉村洋文知事は同措置は「十分あり得る」と言及しており、今後要請是非の判断が焦点となりそうだ。
大阪府は28日、東京都の313人を上回る323人の感染を確認した。1日当たりの新規感染発表者数が300人以上となるのは3日連続。323人のうち20~30代は145人で全体の4割以上を占める。吉村氏は27日夜、自身のツイッターで、若い世代の感染割合が高いとした上で「感染の大きな波が起きる可能性が高い」と指摘していた。
府は若年層の感染状況から再拡大の兆候をとらえるために独自の目安「見張り番指標」を設けており、20~30代の新規感染者数の7日間平均は今月20日、同指標の警戒レベルに達した。
兆候を裏付けるかのように、26日の府の対策本部会議では各年代で増加傾向にあるとの分析が示され、複数の専門家は意見書で「第4波の兆し」「放置すると高い確率で第4波が襲来する」と警鐘を鳴らした。
実際、感染者の28日までの7日間合計をみると、20~30代が738人で最も多かったが、40~50代は446人、60代以上は341人でいずれも増加傾向だ。
再び病床逼迫も
感染再拡大で心配されるのは病床の逼迫(ひっぱく)だ。
府の分析によると、昨年10月以降の第3波では「7日間の新規感染者数の前週比」が6週にわたり1・2~1・6倍。これが3月1日以降は1・2~2・1倍となり、リバウンドの傾向が鮮明になっている。
府内の重症者は28日時点で71人。確保している重症病床の使用率は31・7%で逼迫してはいない。しかし、府は第3波のような急拡大となれば、重症者は拡大し始めたときから約40日で100人増えると予測。新規感染者は今月中旬から増加に転じており、4月下旬以降に重症病床使用率が、自粛要請の基準「大阪モデル」で非常事態を示す70%に達する恐れもある。
変異株に危機感
変異株も懸念材料だ。大阪での変異株の感染確認は3月26日時点で244人。変異株の陽性が確認された感染者は原則入院し、退院時は2回連続で陰性を確認する必要がある。3月25日時点の変異株の入院者は59人。府幹部は「今後増えてくれば病床逼迫に直結する恐れがある」と危機感を示す。
政府の対策分科会が示す6指標のうち、府内では7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が28日に20・41人に上り、「15人以上」を目安とするステージ3になっている。4月21日までの時短要請延長などを26日に決めたばかりだが、吉村氏は同日、記者団に「ステージ3から4に向かっている状況と判断されれば蔓延防止等重点措置を要請し、より具体的な対応をお願いすることも十分あり得る」と述べており、今後は要請も視野に対策を講じていくことになる。
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国内で新たに1785人感染…大阪が323人で東京上回る
国内の新型コロナウイルス感染者は28日、42都道府県と空港検疫で新たに1785人確認された。死者は東京都の20人など計29人。全国の重症者は前日から10人増え341人となった。
東京都内では新たに313人の感染が確認された。1日当たりの感染者は、今月20日以降9日連続で前の週の同じ曜日を上回った。直近1週間の平均新規感染者数は351・0人で、昨夏の「第2波」でのピークだった346・1人(昨年8月5日)を超えた。
感染経路別では家庭内が76人と最も多く、施設内38人、職場内21人、会食10人などが続く。半数近くの156人は感染経路がわかっていない。重症者は前日から3人減の41人となった。
大阪府で確認された新規感染者は、東京都を上回る323人で、3日連続で300人以上となった。緊急事態宣言が出ていた1月下旬の水準となっている。
漁船が転覆、乗組員4人のうち2人不明…「海に投げ出された」
28日午後1時頃、鹿児島県南種子町(種子島)の竹崎沖で、種子島漁協所属の漁船「美咲丸」(9・1トン)が転覆し、乗組員4人のうち2人が行方不明になっていると、自力で岸にたどり着いた乗組員の家族から第10管区海上保安本部に通報があった。鹿児島海上保安部などが捜索している。
種子島海上保安署の発表によると、行方がわからなくなったのは男性船長(60)と男性船員(33)。同日午前9時頃、操業中の船が転覆し、4人が海に投げ出されたという。20歳代の男性船員2人は船につかまったまま漂流し、岸にたどり着いた。
鹿児島地方気象台によると、同日午前の種子島地方は雨で、現場付近には強風・波浪・雷注意報が出されていた。
「大きな音が4回」神戸で発砲事件か 建物に複数の痕
28日午後3時45分ごろ、神戸市兵庫区福原町の建物に銃弾によるとみられる痕が複数あるのを、兵庫県警兵庫署員が発見した。県警は発砲事件の疑いもあるとみて調べている。けが人はいなかった。
県警によると、建物は3階建てで、1階のシャッターに弾痕とみられるものが複数発見されたという。当時シャッターは閉まっていた。この建物は暴力団との関係性は確認できていないが、近くに暴力団の関連先があるという。
近くの飲食店で働く男性(35)は「大きな銃声のような音が4回した。人通りが多い場所だから心配だ」と不安そうな表情で話した。
現場は神戸高速鉄道新開地駅から北へ約300メートルの歓楽街。
李鶴来さん死去 96歳 韓国人元BC級戦犯の政府補償求め活動
元日本人軍属で、日本政府に補償を求めている韓国人元BC級戦犯者でつくる「同進会」会長の李鶴来(イ・ハンネ)さんが28日、外傷性くも膜下出血のため亡くなった。96歳だった。葬儀は家族で営む。
日本統治時代の朝鮮半島全羅南道出身。1942年、17歳で日本軍の軍属となった。タイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ泰緬(たいめん)鉄道の建設現場で捕虜監視員として働いたが敗戦後、シンガポールでの裁判で「戦犯」とされ死刑判決を受けた。懲役20年に減刑され、56年まで巣鴨プリズンに収容された。日本が52年に独立した際、旧植民地出身者は日本国籍を失い、日本政府は日本人の元軍人や軍属に対しては行う補償や援護を拒んだ。李さんは仲間とタクシー会社を起こす一方で、歴代の首相に解決の要望書を出すなど活動を続けた。司法にも訴えたが99年に最高裁で敗訴が確定。その後、立法による救済を求めて活動していたが、近年は病気などで入退院を繰り返していた。今月24日、自宅で転倒して頭を打ち入院していた。
西日本に黄砂飛来の恐れ 29~30日、交通障害に注意
西日本を中心とした広範囲で29日から30日にかけて、黄砂の飛来が予想されるとして、気象庁は28日、注意を呼び掛けた。黄砂の付着や、見通しが悪くなることによる交通障害の恐れがあるとしている。
同庁によると、中国・華北地域で28日午後3時、黄砂が観測され、見通しが利く距離「視程」が2キロ未満の所があった。
29~30日に、西日本中心に黄砂が飛来し、視程が10キロ未満になるとみられる。5キロ未満となる所もある見込みで、その場合、交通への障害が発生する恐れがある。
住宅など7棟が全半焼、4棟も一部焼ける…5時間後に鎮火「何ものこってない」
27日午後9時20分頃、新潟県加茂市新町で住宅が燃えていると110番があった。約5時間後に鎮火したが、住宅など5棟が全焼、2棟が半焼、4棟の一部が焼けた。住民にけがはなかったが、消防団員1人が体調不良で救急搬送された。命には別条がないという。県警加茂署が出火原因などを調べている。
同署などによると、現場はJR加茂駅から東に約1キロの住宅街。現場近くの中央コミュニティセンターには避難所が開設され、被災者らが不安な一夜を過ごした。
自宅が全焼したという女性(77)は28日朝に現場を訪れ、「雪に強いしっかりした家だったのに、何にも残ってない」と話していた。
キャンプ場で女児不明1年半、母親「春休みのうちに見つけてあげたい」
山梨県道志村の「椿荘オートキャンプ場」で千葉県成田市の小倉美咲さん(8)が行方不明になってから1年半が経過した。27日には母とも子さん(38)らが同キャンプ場などを訪れ、チラシを配って情報提供を呼びかけた=写真=。
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の解除後、初の来県となったとも子さんはこの日、美咲さんの姿が写る写真を載せたチラシ約500枚を持参。大月署員らとともに利用者に手渡していった。
2019年9月21日、当時小学1年生だった美咲さんは友人の家族らとともに同キャンプ場を訪れ、同日午後に1人で友人を捜しに行ったまま行方不明になっている。出席日数が「0」と書かれた通知表を手に、とも子さんは「(美咲さんが)2年生になって1日も学校に行けなかったのは言葉にならない思い。4月からは3年生になるので、春休みのうちに見つけて友達の所に戻してあげたい」と話した。
情報提供は大月署(0554・22・0110)へ。
28都府県で新規感染が増加 流行「第4波」懸念高まる
新型コロナウイルス感染拡大に対応するための緊急事態宣言を政府が全面解除してから29日で1週間となった。共同通信の27日までの集計によると、全国28都府県で直近1週間の新規感染者がその前の週よりも増加。リバウンドの傾向が鮮明で、流行「第4波」への懸念が高まる。
順天堂大の堀賢教授は「完璧な感染防止策が難しい以上、リバウンドが起きるのは避けられない」と指摘。宮城や山形、愛媛などのほか、大阪や兵庫など緊急事態宣言が先行して解除された地域でも感染拡大が目立っており「遅れて宣言解除となった首都圏でも、数週間の時間のずれを経て感染が広がるリスクがある」という。
札幌で新たなクラスター発生 変異株を警戒「非常に強い感染力」
札幌市は28日、新型コロナウイルスの変異株感染が疑われるクラスター(感染者集団)が新たに市内の病院で発生したと発表した。感染者は患者9人と職員3人の30~90代計12人で、酸素吸入が必要な感染者も含まれている。感染者のうち1人は変異株に感染した疑いがあると判明した。
また、札幌市は同日、変異株に感染した疑いのある感染者22人が新たに判明したことも明らかにした。このうち5人の感染経路が分かっていない。
札幌市の担当者は「変異株疑い例は一定のクラスターと関連があるが、感染経路を追えない例も出てきた。感染者が急増した昨年11月と状況が似ている。従来株に比べ中等症や重症の患者が多いのも心配だ」と懸念を示す。
札幌市では、高齢者が参加する集会や日中のカラオケ「昼カラ」で相次いで変異株クラスターが発生。クラスター間で感染者の一部が重複しており、高齢者を中心に「感染の連鎖」が起きている。
こうした集会では参加者の約半数が感染。従来株クラスターでは4分の1程度だったのに比べると多い傾向がみられるという。
秋元克広市長は「変異株は非常に感染力が強く、ほかのグループにうつって感染が広がっていく可能性が非常に高い」と警戒感を強めている。
北海道では28日、新型コロナウイルスに感染した1人が死亡し、新たに74人の感染が確認された。道内の死者は計743人、感染者は延べ2万816人(実人数2万761人)となった。
28日に死亡が確認されたのは、道が発表した年代と性別非公表の1人。新たな感染者は、札幌市58▽空知地方4▽石狩地方7▽後志(しりべし)地方2▽胆振(いぶり)地方1▽十勝地方1▽大阪府在住者1-の74人。旭川と小樽、函館の3市では、新たな感染者が確認されなかった。