萩生田光一文部科学相は9日の閣議後の記者会見で、女性蔑視発言をした東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の進退について「自ら判断すべきものと考えている。発言は組織を傷つけるものであるので大いに反省してもらい、本来の業務で先頭で頑張っていただきたい」と述べ、改めて辞任を求める考えはないとの見解を示した。
週末には森氏から謝罪の電話もあったという。「東京としての(五輪の)在り方を発信し続けることができたのは(森氏が)先頭にいたからじゃないか」と話し、延期後もスポンサーの支援があるのは経済界からの信頼の証しだと語った。
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菅首相も河野大臣も制御不可能 厚労省「コロナの女帝」の復権
河野太郎・ワクチン担当相の登場により、コロナ行政をめぐって政権内に不協和音が生じている。だが、ワクチン接種の実務を仕切る厚生労働省では、“コロナの女帝”と呼ばれる存在により、さらなる混乱が起きていた。新著『菅義偉の正体』が話題を呼ぶノンフィクション作家・森功氏がレポートする。(文中敬称略) * * * 「感染拡大が酷いことになっている欧米ではチャレンジするしかないけど、今のコロナワクチンは体内に抗体ができるだけで効果は定まらず、副反応の可能性も払しょくできていない。少なくともコロナ収束の切り札にはならないのは、厚労省はもとより加藤(勝信)官房長官や田村(憲久)厚労大臣など医療行政に通じた与党議員も承知しているから、慎重になっている。 官邸は接種の遅れを厚労省のせいにしているけど、前のめりになっているのは官邸くらい。そこへ“彼女”や河野太郎が乗り出してきた。どちらも出しゃばりで中身がないから、どうなることやら」 ある自民党の重鎮はそう嘆くのである。やることなすことうまくいかない菅義偉政権では、唐突に河野太郎をワクチン担当大臣に任命して話題になったが、政府内の注目はむしろ厚労省医系技官の大坪寛子(53)だそうだ。 近頃では政府内で「ツボ子」、あるいは「ツボ子姐さん」と呼ばれているのだという。 「想像がつくと思いますが、ツボは“おツボネさん”を皮肉った命名、もう一つは女子ゴルフの渋野日向子(シブコ)です」 ある厚労官僚が苦々しく笑う。大坪は安倍晋三前政権時代からコロナ対策を差配してきた首相補佐官の和泉洋人との男女関係で知られてきた。和泉と“コネクティングルームお泊り”していた海外出張まですっぱ抜かれたのは、ご承知の通りだ。 スキャンダルに沈んだかに見えたそんなツボ子姐さんが、いまや絶大な権勢を握る厚労官僚として政府内にその名を轟かせているという。「全英女子オープン」を制した渋野がその後スランプに陥ったが、見事昨年12月の「全米女子オープン」で復活(4位)を果たしたことにも引っかけている。 折しも河野新ワクチン担当大臣にコロナ対策の望みをかける菅政権で、どちらが主導権を握るのか、と関係者たちが当惑しているのである。 「私、干されているんです」 大坪は1992年3月に東京慈恵会医科大学を卒業して医学部で助教を務め、厚生労働省傘下の国立感染症研究所に出向し、2008年に医系技官として入省した。
河野太郎・ワクチン担当相の登場により、コロナ行政をめぐって政権内に不協和音が生じている。だが、ワクチン接種の実務を仕切る厚生労働省では、“コロナの女帝”と呼ばれる存在により、さらなる混乱が起きていた。新著『菅義偉の正体』が話題を呼ぶノンフィクション作家・森功氏がレポートする。(文中敬称略)
* * * 「感染拡大が酷いことになっている欧米ではチャレンジするしかないけど、今のコロナワクチンは体内に抗体ができるだけで効果は定まらず、副反応の可能性も払しょくできていない。少なくともコロナ収束の切り札にはならないのは、厚労省はもとより加藤(勝信)官房長官や田村(憲久)厚労大臣など医療行政に通じた与党議員も承知しているから、慎重になっている。
官邸は接種の遅れを厚労省のせいにしているけど、前のめりになっているのは官邸くらい。そこへ“彼女”や河野太郎が乗り出してきた。どちらも出しゃばりで中身がないから、どうなることやら」
ある自民党の重鎮はそう嘆くのである。やることなすことうまくいかない菅義偉政権では、唐突に河野太郎をワクチン担当大臣に任命して話題になったが、政府内の注目はむしろ厚労省医系技官の大坪寛子(53)だそうだ。
近頃では政府内で「ツボ子」、あるいは「ツボ子姐さん」と呼ばれているのだという。
「想像がつくと思いますが、ツボは“おツボネさん”を皮肉った命名、もう一つは女子ゴルフの渋野日向子(シブコ)です」
ある厚労官僚が苦々しく笑う。大坪は安倍晋三前政権時代からコロナ対策を差配してきた首相補佐官の和泉洋人との男女関係で知られてきた。和泉と“コネクティングルームお泊り”していた海外出張まですっぱ抜かれたのは、ご承知の通りだ。
スキャンダルに沈んだかに見えたそんなツボ子姐さんが、いまや絶大な権勢を握る厚労官僚として政府内にその名を轟かせているという。「全英女子オープン」を制した渋野がその後スランプに陥ったが、見事昨年12月の「全米女子オープン」で復活(4位)を果たしたことにも引っかけている。
折しも河野新ワクチン担当大臣にコロナ対策の望みをかける菅政権で、どちらが主導権を握るのか、と関係者たちが当惑しているのである。
「私、干されているんです」
大坪は1992年3月に東京慈恵会医科大学を卒業して医学部で助教を務め、厚生労働省傘下の国立感染症研究所に出向し、2008年に医系技官として入省した。
「税金アジャース」丸山穂高氏本人に聞く、議員特権で「帝国ホテル122泊」するワケ
「帝国ホテルのサービスアパートメントに、国会議員の文通費で長期滞在します」。ツイッターで、そんな投稿をしたのは、丸山穂高衆院議員だ。 丸山議員は、ホテル滞在は「122泊で150万円」と明かしたうえで、「給与とは別に毎月100万円フリーハンドな議員特権『文通費』」で支払うとツイート。「税金アジャースで、老舗ホテルへの応援も出来ちゃいますね」とも投稿した。 丸山議員のツイートに対しては、「面白半分で税金を使うなら止めてください」「常識やモラルから外れてる」といった批判的な声がある一方、「隠す気なしの丸山議員いっそ清々しい」「経済回してますね」など肯定的な意見もあった。 なぜ、「文通費で帝国ホテルに宿泊」などとわざわざ公言したのだろうか。「帝国ホテルに泊まってみたかった。サービス開始日の3月15日から泊まるつもりです」という丸山議員本人に、その真意を聞いた。(編集部・若柳拓志) ●「歳費で泊まっても文通費で泊まっても一緒」 ツイートの文通費とは、「文書通信交通滞在費」のことだ。国会議員は、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等」のため、月額100万円を受け取っている(国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律9条1項)。 国会議員の給料にあたる歳費とは異なり、文通費は非課税のため(同法9条2項)、100万円そのまま支給される。 丸山議員によれば、文通費は毎月10日に歳費とともに半分の50万円がまず支給され、残りは月末に支給される。さらに、文通費については領収書が不要で、自分から公開しない限り、使途不明のままだという。 丸山議員が以前に所属していた「日本維新の会」は、議員別で文通費の使途をホームページで公開している。所属当時の丸山議員の使途についても、月ごとに公開されている。 「公開されている使途を見てもらえればわかりますが、みんな毎月もらう100万円を使い切れていません。 文通費は使いきれずに余ったとしても返す必要ないのですが、結局、人件費に使ったり、資金管理団体に入れているケースが多いです。 国会議員の資金管理団体では、人件費を除く1件1万円を超える支出について、収支報告書へ記載し、領収書等の写しを提出する必要があります。そこに入れることには、単に懐に入れるよりはお金の動きがオープンになるという意味合いがあります」 とはいえ、文通費については「『第2の財布』として使えてしまう」という。
「帝国ホテルのサービスアパートメントに、国会議員の文通費で長期滞在します」。ツイッターで、そんな投稿をしたのは、丸山穂高衆院議員だ。
丸山議員は、ホテル滞在は「122泊で150万円」と明かしたうえで、「給与とは別に毎月100万円フリーハンドな議員特権『文通費』」で支払うとツイート。「税金アジャースで、老舗ホテルへの応援も出来ちゃいますね」とも投稿した。
丸山議員のツイートに対しては、「面白半分で税金を使うなら止めてください」「常識やモラルから外れてる」といった批判的な声がある一方、「隠す気なしの丸山議員いっそ清々しい」「経済回してますね」など肯定的な意見もあった。
なぜ、「文通費で帝国ホテルに宿泊」などとわざわざ公言したのだろうか。「帝国ホテルに泊まってみたかった。サービス開始日の3月15日から泊まるつもりです」という丸山議員本人に、その真意を聞いた。(編集部・若柳拓志)
ツイートの文通費とは、「文書通信交通滞在費」のことだ。国会議員は、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等」のため、月額100万円を受け取っている(国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律9条1項)。
国会議員の給料にあたる歳費とは異なり、文通費は非課税のため(同法9条2項)、100万円そのまま支給される。
丸山議員によれば、文通費は毎月10日に歳費とともに半分の50万円がまず支給され、残りは月末に支給される。さらに、文通費については領収書が不要で、自分から公開しない限り、使途不明のままだという。
丸山議員が以前に所属していた「日本維新の会」は、議員別で文通費の使途をホームページで公開している。所属当時の丸山議員の使途についても、月ごとに公開されている。
「公開されている使途を見てもらえればわかりますが、みんな毎月もらう100万円を使い切れていません。
文通費は使いきれずに余ったとしても返す必要ないのですが、結局、人件費に使ったり、資金管理団体に入れているケースが多いです。
国会議員の資金管理団体では、人件費を除く1件1万円を超える支出について、収支報告書へ記載し、領収書等の写しを提出する必要があります。そこに入れることには、単に懐に入れるよりはお金の動きがオープンになるという意味合いがあります」
とはいえ、文通費については「『第2の財布』として使えてしまう」という。
消防総監「犠牲出てもやらねば」 福島原発放水、危機対応を記録
東京消防庁が東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第1原発へ冷却用の放水部隊を派遣した際、消防総監だった新井雄治氏(69)は「犠牲者が出てもやらなければならない」と考え、出動を命じていたことが9日、分かった。震災発生から3月で10年となるのを前に、元幹部らが当時の活動内容について検討会を開き、未曽有の危機対応を迫られた経験を記録文書にまとめた。
検討会は、新井氏が呼び掛け、震災時の作戦室長や現地派遣部隊の元幹部ら約10人が有志で集まり、昨年7~12月に計5回実施された。とりまとめた記録は東京消防庁に提供されている。
焦点:コロナ禍で「1日1食」、増える困窮者 備蓄米開放も不十分
中川泉 金昌蘭
[東京 9日 ロイター] – 新型コロナウイルス禍の長期化で収入が減り、その日の食事にも困る人が増えている。支援団体が無償提供する食事の利用者はこの1年で倍増、日本政府は備蓄米の開放に動き出した。それでも行政の動きはまだ鈍く、食を巡るこの国のセーフティネット(安全網)のぜい弱さがコロナであぶり出された格好だ。
<食糧支援の利用者、1月は高止まり>
都内の大学に通う4年生のあゆみさん(本人の申し出により名字は掲載せず)は昨年の夏以降、1日1食の生活を続けている。弟や妹の学費がかかる実家の負担を減らそうと、約10万円の自身の生活費はもともと飲食店でアルバイトをして賄ってきた。しかし、このコロナ禍で外食需要は激減、勤務先は閉店した。清掃のアルバイトを見つけたものの、できる限り切り詰めて生活している。
「飲食業で生活を賄う友人も多く、収入減で生活ぎりぎりとなっている例も少なくない」と、あゆみさんは話す。
こうした状況を受け、日本最大のフードバンク「セカンドハーベスト・ジャパン」は、複数の大学で食事の無償提供を始めた。あゆみさんたちも、月に1回利用できるようになったという。
昨年初めにコロナの感染が拡大し始めてから、この1年で日本社会は様変わりした。コンサートやスポーツ競技など大型イベントは次々と中止に追い込まれ、飲食業や観光業は利用客が激減。帝国データバンクによると、コロナに関連した倒産は1年間で1000件に達した。生活困窮者は以前から増えつつあったものの、コロナ禍で職を失ったり収入が減り、その日の食事にさえ困る家庭や人々が急増した。
東京の足立区では生活資金の相談に区役所を訪れる住民が増え、昨年末12月にはおよそ400件、前年比3割増の問い合わせが舞い込んだ。生活保護の条件には当てはまらないまでも、生活に不安のある人々が相談に訪れているという。区内のハローワークでは飲食や旅行業界で働いていた求職者が増え、失業給付の申請件数は昨年秋に前年比約2割程度、11都府県に緊急事態宣言が再発令された今年1月には同3割程度それぞれ増加した。
セカンドハーベスト・ジャパンによると、個人向けの無償提供件数はコロナ前の2倍以上に増えた。昨春に増えた後、夏はいったん減少したが、昨年の秋以降は増加傾向となり、今年1月は高止まりしている。
政策提言担当マネジャーの芝田雄司氏は「昨年夏ごろまでは政府の特別定額給付金の効果もあったようだが、その後に生活資金が底をついた人たちが増えたと思われる」と話す。非正規就業者やひとり親世帯などに加えて、正社員も残業代がなくなり、4人家族で生活するために食費だけでも節約したいといった事情の人も訪れているという。
<備蓄米開放、1日分にも満たず>
政府も動いている。しかし、就労支援や給付金という制度はあっても、食事ができないというすぐ目の前にある危機に対処する正式な枠組みは、子ども向けとしては存在するが、成人向けにはない。
農林水産省は昨年5月、政府備蓄米の一部を無償提供し始めた。これまで食育用として学校給食向けには交付していたが、コロナ禍を受けて提供対象を広げた。
ところが、その量は1つの支援団体につき年間60キロ、規模の大きいフードバンクでは1団体が提供するコメの1日分にも満たなかった。およそ140団体が受け取っており、全体で100万トン規模の備蓄米のうち、提供量は最大でも10トンに満たないとみられる。
転売などを防ぐ必要があるとして、炊飯で提供する原則も維持したため、使い勝手が悪いとの批判が相次いだ。そこで今年2月、子どものいる低所得家庭に食材を届ける民間支援団体(こども宅食など)を対象に加え、新たに1団体につき年間300キロまで提供することにした。精米を供給することも可能になった。
ただし、こうした備蓄米提供の目的はあくまで「食育」。ごはん食の重要性を子どもに理解してもらうためであって、生活に苦しむ大人はこの安全網には引っかからない。厚生労働省の国民生活基礎調査(2019年)によると、いわゆる貧困層に当たる人々の割合は人口の15.4%を占めている。およそ1900万人に上るとみられ、直近の所得に当てはめると、日本人の平均可処分所得の半分である「貧困線」にも満たない年間127万円未満の所得しかない世帯だ。
セカンドハーベスト・ジャパンのチャールズ・マクジルトン最高経営責任者(CEO)は、「およそ2000万人弱が貧困線以下で生活している実態がある中で、備蓄米の放出を1団体年間300キロという量は侮辱行為だ」と、さらなる放出を求めている。「この国では備蓄米は相当な量だ」と主張する。
<不十分な食の安全網>
一方で、農水省は「備蓄米の交付条件の緩和は難しい」(穀物課)とする。備蓄米はもともと、不作に備えるための制度として作られた。十分に流通している中で備蓄米を大量に提供すると、市場に影響を与える恐れがあると説明する。また、今回の備蓄米提供は「食育」のためであり、貧困対策として実施しているものではないと話す。
困窮者対策を担う厚生労働省も、「現物支給という形での支援は行っていない」(社会・援護局)とする。あくまで地域の実情に応じた困窮者対策として、自治体単位で相談窓口の設置や就労サポートという形の後方支援にとどまる。
米国では、政府の低所得者向け食料補助対策として「フードスタンプ制度」がある。米農務省によると、20年末時点で全人口の1割以上に当たる3570万人程度が受給する。ただし、たびたび不正利用が指摘され、19年には農務長官が「いくつかの州では制度の抜け穴を利用して、本来なら資格がなく対象にならない人々が給付を受けられるようになっている」と指摘。それでも、その日の食料に事欠く人たちの公的なセーフティネットとなっている。
日本には生活保護という最後の安全網はあるものの、その利用のハードルは高い。緊急避難的に「その日の食事」に困った場合の駆け込み寺は、もっぱらフードバンクやNGO(非政府組織)など民間任せとなっており、公的な「食の安全網」は十分とは言えない状況だ。
「この国の福祉制度は全ての国民をカバーしていると言う。制度的にはそうかもしれないが、実際にはそうはなっていない」と、セカンドハーベスト・ジャパンのマクジルトンCEOは指摘する。
(中川泉 金昌蘭 編集:久保信博)
遺族「ドライブした道を通るだけで涙」「地獄へ行って」…交番襲撃の元自衛官に死刑求刑
「犯人を死刑にしてください」。富山地裁で8日に行われた富山県警富山中央署・奥田交番襲撃事件の裁判員裁判第11回公判。強盗殺人罪などに問われた元自衛官島津
慧大
( けいた ) 被告(24)に対し、意見陳述を行った被害者の遺族4人は口をそろえて「極刑」を求めた。検察側は論告で死刑を求刑、弁護側は無期懲役が妥当だとし、閉廷した。
「主人のいる天国に行ってほしくない。地獄へ行ってほしい」。被害者参加制度で法廷に立った稲泉健一警部補(当時46歳)の妻は、震える声で裁判員に訴えかけた。妻と長男はこの日、最愛の家族を失った苦しみを事件後初めて公の場で語った。
妻によると、稲泉警部補は「とても優しく、頼りになる立派な人だった」。多忙で旅行にあまり行けず、長男が成長したら夫婦で旅行する約束をしていた。「もっと一緒にいたかった。私たち家族はあの日、全てを奪われた」。事件後、交番周辺や病院に近づけなくなった。パトカーや救急車のサイレン音を聞くと事件を思い出して苦しくなり、一緒にドライブした道路を通るだけで涙が出るという。
長男は、週末に一緒に銭湯に行ったり、学校の行事に来てくれたりした「自慢の父だった」と振り返った。被告については「反省しているように思えない。最低限、死刑にしてほしい」と訴えた。
中村信一さん(同68歳)の弟と妻も証言台に立った。弟は「被告の口から(兄の)名前すら出ないことが残念で仕方ない」と述べた。被告の発達障害について「障害があっても悪いことをしたら平等に裁かれるべきだ」と語気を強めた。
中村さんの妻は、初公判前に被告と面会した際、「『(殺したことを)悪いと思えない。こんな自分で申し訳ない』と言われた」と明かした。「あなたには私たちと同じように苦しみ、後悔し続けて生涯を終えてほしい」と、島津被告の方を見ながら語りかけた。これまでは前を見つめるだけだった被告も、妻の方に顔を向けて耳を傾けている様子だった。
この日は、検察側による論告求刑と、弁護側の最終弁論の一部が行われた。
検察側は論告で、被告の犯行の計画性を指摘。交番内外の防犯カメラの映像や、取り調べでの供述から「警察官との戦闘計画を実行するため、拳銃を奪う目的で交番を襲撃した」と主張した。
警察官の襲撃は「警察に対するテロ行為」と指弾し、アルバイト先のトラブルを発端とする動機については、「
鬱憤
( うっぷん ) の矛先を警察官に向けたことは全くの筋違いで身勝手だ」と断じた。
一方、弁護側は、被告は自分の気持ちを言葉にしづらい特性があるため、内心の説明が難しく、発達障害は「確実に(事件に)影響している」と訴えた。また、入院中の面会時と、逮捕後の取り調べでは供述の内容が変遷していることから、供述の信用性に疑問を呈した。
弁護側の最終弁論の残りは9日に行われ、結審する予定だ。
教員いじめの元教諭宅に侵入、ユーチューバーの男逮捕…「インタビューするつもりだった」
2019年秋に発覚した神戸市立東須磨小学校の教員いじめ問題で加害者とされる元教諭男性宅に侵入したとして、兵庫県警須磨署は8日、邸宅侵入の疑いで、大阪市西成区、ユーチューバーの男(36)を逮捕した。
発表によると、男は昨年11月8日、神戸市須磨区の元教諭宅の敷地に侵入した疑い。
男は敷地内を巡回する様子などを自ら撮影。映像を動画サイト「ユーチューブ」に投稿していた。「インタビューをするつもりだった」と供述しているという。動画を見た視聴者から警察に通報があり、発覚した。
元教諭は当時、引っ越しており、空き家だった。
ロバート・キャンベル氏、二階幹事長の鼻出しマスクに「マスクも、世論からもかなりズレている」
9日放送の日本テレビ系情報番組「スッキリ」(月~金曜・午前8時)では、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会・森喜朗会長(83)の女性蔑視(べっし)発言を巡り、ボランティアの辞退者が約390人出ていることを報じた。
この日の番組では、自民党の二階俊博幹事長が8日に「撤回したということで、それでいいんじゃないかと思っています」と森会長を擁護。ボランティアの辞退者について「どうしてもお辞めになりたいということだったら、また改めてボランティアを募集すると。追加すると、そういうことにならざるを得ない」などと話したことを伝えた。
コメンテーターで出演した国文学者の東京大学名誉教授ロバート・キャンベル氏は、二階幹事長が鼻出しマスクで会見したことに「二階さんのマスクもズレていましたけど、国民の世論からもかなりズレているなと思いました」とチクリ。
続けて「落ち着いて静かになったら辞退した人たちの考えも変わるかもしれないということは、私にはどうしても森会長の言い方と重なる感じがする。逆に言えば、落ち着いていない、混乱している。辞退すると申し出た人たちをバカにしていると僕には聞こえる」と話した。
中2いじめ自殺 学校対応で新たな被害 同級生が不登校になり転校
2016年9月、兵庫県加古川市でいじめを原因に自殺した中学2年の女子生徒(当時14歳)には、親しく寄り添い、加害生徒にいじめをやめるよう促した同級生がいた。「守れなかった自分は役立たずや」。友の死に責任を感じ、自らも心に大きな傷を負った。そんな同級生に対して学校は、市教委の第三者委員会の調査内容を聞き出そうとし、被害生徒の両親との会話内容を問いただした。同級生は学校に通えなくなり、転校した。
第三者委の報告書は被害生徒の自殺について「学校が対応していれば無力感から脱することができ、自死行為をせずに済んだと考えるのが合理的」と総括していた。だが、毎日新聞の取材により、被害生徒の死後も、学校側の対応が新たな被害を生んだことが明らかになった。
同級生に問いただした教諭は取材に対してコメントを避け、市教委は「プライバシーの観点からお答えできない」としている。同級生の母はこう訴える。「被害生徒が亡くなったことや娘にきちんと向き合ってほしかった」【藤顕一郎】
いのちの電話相談
0570-783-556=ナビダイヤル 午前10時から午後10時まで
自殺予防「いのちの電話」
0120-783-556(なやみこころ)=毎月10日(午前8時から~11日午前8時)にフリーダイヤルの電話相談
日本いのちの電話連盟はこちら(http://www.inochinodenwa.org/)
全国のいのちの電話はこちら(http://www.inochinodenwa.org/lifeline.php)
東京自殺防止センター(NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター)
03-5286-9090=年中無休、午後8時~午前2時半(毎週月曜日は午後10時半~午前2時半、毎週火曜日は午後5時~午前2時半 http://www.befrienders-jpn.org/)
森元首相、「蔑視発言」に菅政権が及び腰のわけ 「失言王」の発言を軽視、後任候補に元五輪相も
東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長である森喜朗元首相が発した女性蔑視発言が、内外から激しい批判を浴びている。発言を撤回・謝罪しつつ、会長辞任を拒否した記者会見の不遜な態度も火に油を注ぎ、森氏の最終的な進退も含め、事態はさらに混迷しそうだ。 森氏は会見で「辞めるつもりだったが、組織委の幹部から『やめてはいけない』と強く言われた」と説明。国際オリンピック委員会(IOC)は「(謝罪と撤回で)問題は終わった」と会長続投にお墨付きを与え、「あってはならない発言」と述べた菅義偉首相も、森氏続投で事態を収拾する構えだ。 ■会長辞任はきっぱりと否定 ただ、五輪憲章を否定するような差別発言に国際的な批判は広がるばかりだ。足元の日本オリンピック委員会(JOC、山下泰裕会長)の女性幹部からも批判が相次いでいる。苦境が続く菅首相にとって政権運営の新たな火種となり、五輪開催問題も絡んで、指導力が厳しく問われる場面が続きそうだ。 森氏の発言は2月3日のJOC評議員会で飛び出した。40分間に及ぶあいさつの中で、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。(日本)ラグビー協会も今までの倍、時間がかかる。女性っていうのは競争意識が強い。まわりの発言した人に続いてどんどん言う。(理事会などで)女性の数を増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制を促しておかないと、なかなか終わらない」と述べた。 同評議員会はテレビやネットで中継され、SNS上では「とんでもない発言」「露骨な女性差別」などの書き込みが殺到した。 慌てた組織委は4日に幹部が森氏と協議し、同日午後に緊急の記者会見を行った。森氏は2分余りメモを棒読みし、「昨日の発言は、オリンピック、パラリンピックの精神に反する、不適切な表現であったと深く反省している。発言については撤回したい。不愉快な思いをされた皆さまには、おわびを申し上げたい」などと語った。 だが、進退を問われると、「辞任するという考えはありません」と会長辞任をきっぱりと否定。「私は献身的に一生懸命、7年間お手伝いしてやってきた。自分からどうしようという気持ちはない。皆さんが邪魔だと言えば、掃いてもらったらいい」と述べ、薄笑いも浮かべながらの得意の“森節”でけむに巻く余裕も見せた。 しかし、会長辞任を促すその後の質問には「面白おかしくしたいから聞いてるんだろう」「だから謙虚に受け止めております。撤回させていただくと言ってるんです」と逆切れ。すかさず、司会が打ち切りを宣言し、会見はわずか21分間で終わった。
東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長である森喜朗元首相が発した女性蔑視発言が、内外から激しい批判を浴びている。発言を撤回・謝罪しつつ、会長辞任を拒否した記者会見の不遜な態度も火に油を注ぎ、森氏の最終的な進退も含め、事態はさらに混迷しそうだ。
森氏は会見で「辞めるつもりだったが、組織委の幹部から『やめてはいけない』と強く言われた」と説明。国際オリンピック委員会(IOC)は「(謝罪と撤回で)問題は終わった」と会長続投にお墨付きを与え、「あってはならない発言」と述べた菅義偉首相も、森氏続投で事態を収拾する構えだ。
■会長辞任はきっぱりと否定
ただ、五輪憲章を否定するような差別発言に国際的な批判は広がるばかりだ。足元の日本オリンピック委員会(JOC、山下泰裕会長)の女性幹部からも批判が相次いでいる。苦境が続く菅首相にとって政権運営の新たな火種となり、五輪開催問題も絡んで、指導力が厳しく問われる場面が続きそうだ。
森氏の発言は2月3日のJOC評議員会で飛び出した。40分間に及ぶあいさつの中で、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。(日本)ラグビー協会も今までの倍、時間がかかる。女性っていうのは競争意識が強い。まわりの発言した人に続いてどんどん言う。(理事会などで)女性の数を増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制を促しておかないと、なかなか終わらない」と述べた。
同評議員会はテレビやネットで中継され、SNS上では「とんでもない発言」「露骨な女性差別」などの書き込みが殺到した。
慌てた組織委は4日に幹部が森氏と協議し、同日午後に緊急の記者会見を行った。森氏は2分余りメモを棒読みし、「昨日の発言は、オリンピック、パラリンピックの精神に反する、不適切な表現であったと深く反省している。発言については撤回したい。不愉快な思いをされた皆さまには、おわびを申し上げたい」などと語った。
だが、進退を問われると、「辞任するという考えはありません」と会長辞任をきっぱりと否定。「私は献身的に一生懸命、7年間お手伝いしてやってきた。自分からどうしようという気持ちはない。皆さんが邪魔だと言えば、掃いてもらったらいい」と述べ、薄笑いも浮かべながらの得意の“森節”でけむに巻く余裕も見せた。
しかし、会長辞任を促すその後の質問には「面白おかしくしたいから聞いてるんだろう」「だから謙虚に受け止めております。撤回させていただくと言ってるんです」と逆切れ。すかさず、司会が打ち切りを宣言し、会見はわずか21分間で終わった。