国内感染5668人=東京1471人―新型コロナ

国内では21日、新たに5668人の新型コロナウイルス感染が確認された。厚生労働省によると、重症者は過去最多の前日と並び、1014人。東京都では1471人の新規感染者が確認された。1000人を超えたのは9日連続で、都の累計感染者は9万人を超えた。
死者は大阪府で19人、兵庫県で10人など各地で94人増え、累計4886人。
都によると、新規感染者は20代が300人と最多で、30代241人、50代222人と続いた。65歳以上は290人。都の基準による重症者は159人で、過去最多だった前日から1人減った。
[時事通信社]

核兵器禁止条約、菅首相「署名する考えない」…NPT再検討会議の成功に尽力

核兵器禁止条約の発効に関し、菅首相は21日の参院本会議で、「政府の立場に照らし、署名する考えはない」と明言した。北朝鮮が核・ミサイル開発を進め、中国も軍事増強を続けており、米国の核抑止力に頼る必要があるためだ。公明党などが求める締約国会議へのオブザーバー参加にも、政府は慎重な姿勢だ。
首相は本会議で、核軍縮の進展に向けて「立場の異なる国々の橋渡しに努め、国際的な議論に積極的に貢献する」とも述べた。核保有国が参加し、8月に国連本部で開催予定の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の成功に向けて尽力する考えを示したものだ。

「真の原因究明に近づけた」=軽井沢バス事故遺族、在宅起訴で

「ようやく事故の真の原因究明に近づけた」。2016年に長野県軽井沢町で起きたスキーツアーバス転落事故で、長野地検は21日、バス運行会社「イーエスピー」の社長ら2人を在宅起訴した。事故の遺族らは相次いでコメントを発表した。
亡くなった大谷陸人さん=当時(19)=の両親は弁護士を通じ、「突然未来を奪われた13人の子供たちは戻ってこないが、起訴は一歩前進」とコメントを出した。西原季輝さん=同(21)=の母親は「凄惨(せいさん)な事故が二度と起きない仕組み作りがされるよう、これからも国に訴えていく」と強調した。
池田衣里さん=同(19)=の父親は「家族の時間はあの日から止まったまま。それでも一つの通過点に到達した思いだ」と心情を吐露。小室結さん=同(21)=の両親も「二度とこのような事故が起きないよう法廷で事故原因と責任が究明され、被告人が法の下にしかるべく裁かれることを希望する」とした。
指導していたゼミ生4人が犠牲になった尾木直樹法政大名誉教授(74)は「彼らの輝く笑顔を思い出すたび悔しさが募る」と心境を明かし、「起訴がバスの安全性をより一層高める契機になることを願ってやまない」とつづった。
遺族でつくる「1.15サクラソウの会」代表の田原義則さん(55)は次男の寛さん=同(19)=に「やっと一歩進んだよ」と語り掛けたという。「一番の思いは『事故の責任の所在明確化と再発防止』に変わりない」と強調。運行会社に法廷で事実をありのまま説明するよう求めた。一方で国などには、今後明らかになる事実を基に、事故の再発防止に向け取り組むよう訴えた。
[時事通信社]

大津の大戸川ダム、大阪も容認へ

国が事業を凍結している淀川水系の大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)について、大阪府の吉村洋文知事は21日、建設を容認する考えを明らかにした。府庁で記者団に「府民の命と生活を守る効果があるなら、(建設推進を)前向きに検討しないといけない」と語った。
大戸川ダムは治水専用ダムとして計画されたが、平成20年に大阪や滋賀、京都、三重の4府県の知事が「施策の優先順位が低い」などとして建設の凍結を求める共同見解を発表。国は21年に計画を凍結した。
大阪府の河川整備審議会の治水専門部会は20日、府内で過去最大の水量が淀川に流れ込んだ昭和47年の台風20号と同規模の水害が発生した場合の被害想定を公表。府内で約9兆円の経済被害が生じる恐れがあるが、大戸川ダムの建設で回避できると分析し、「十分な治水効果があることが確認できた」との答申案をまとめた。府は今後、答申を踏まえて方針を決定する。
凍結を解除するには、河川法に基づき、4府県に兵庫と奈良を含めた淀川流域6府県の同意が必要で、大阪と京都以外は容認の意向を示していた。大阪の方針転換に、滋賀県の三日月大造知事は「ダム建設に向けた一歩だ」と歓迎した。

クラスター発生の老健施設、8割が入院できず待機 協会調査

大阪府内の介護老人保健施設(老健)で、入所者が新型コロナウイルスに感染しても入院できず、施設内で待機させられている実態が21日、大阪介護老人保健施設協会(大阪市)のアンケートで明らかになった。クラスター(感染者集団)が発生した施設のうち8割で感染者がすぐに入院できず、その間に施設内で感染が広がる傾向もみられた。
同協会が昨年4月以降の感染状況を調べるため、加盟する府内188施設を対象に実施し、131施設から回答を得た。
アンケートによると、感染者が確認されたのは、3分の1の44施設。このうち10施設で感染者が5人以上確認されるクラスターが発生し、うち8施設では病床不足などのため感染者がすぐに入院できず、保健所の指示により施設内で待機を余儀なくされた。
待機期間が2週間以上となったのが3施設あったほか、患者の中には待機中に症状が悪化し、救急搬送後に死亡したケースも複数あったという。
一方、感染者が4人以下にとどまりクラスターに至らなかった34施設のうち、31施設では施設内での待機はなかった。残る3施設でもいずれも2~3日以内に入院などの措置が取られ、待機期間は短かった。
同協会の木場(こば)康文事務局長は「感染者をすぐに入院させることが、施設内感染の拡大抑制につながることは明らかだ。府に対し、引き続き早期の入院措置を求めていく」と話した。

「芸能人も労働者と同じ保護を」 自殺したアイドルの遺族ら訴え

フリーランスの芸能従事者らが参加し、働く環境の改善を訴える集会が21日、東京都内で開かれた。愛媛県のアイドル「愛の葉Girls」メンバーで、18年に自殺した大本萌景さんの母幸栄さんは「普通の労働者と同じように芸能人も法律で守られるべきだ。搾取される人が減るよう国がもっと動いてほしい」と訴えた。
幸栄さんは給与未払いなどの問題で労働基準監督署に相談したが「マネジメント契約は労働者ではない」と相手にされなかったと説明した。
SNSで誹謗中傷され、亡くなった木村花さんの母響子さんも参加、「芸能人やスポーツ選手などを守る仕組みを早急に作ってほしい」と呼び掛けた。

国の責任否定 原告「不当判決」 原発事故訴訟控訴審 東京高裁、東電に賠償命令

東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県から群馬県に避難した住民ら91人が国と東電に総額約4億5000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(足立哲裁判長)は21日、国の責任を否定し、東電のみに約1億2000万円の支払いを命じた。
1審・前橋地裁判決(2017年3月)は国と東電双方の責任を認め、計約3800万円の支払いを命じていた。国の責任が争われた同種の原発訴訟の高裁判決は2例目で、国の責任を認めた仙台高裁判決(20年9月)と判断が分かれた。
判決は、政府の地震調査研究推進本部が02年に公表し、福島沖で巨大な地震が起き得ると予測した「長期評価」の信頼性について検討。長期評価は、過去約400年間に巨大津波を起こす地震が三陸沖北部から房総沖の日本海溝寄りで3回発生したことを前提としているが、判決はこの点には異論があったとしたほか、土木学会の知見とも整合しなかったと指摘し、長期評価の知見からは、原発の敷地高を超える津波の発生は予見できなかったとした。
原告弁護団は「不当な判決。上告審で国の責任を明らかにする」との声明を出した。東京電力ホールディングスは「判決内容を精査し、対応を検討する」、国の原子力規制委員会は「適切な規制をしていきたい」とした。【遠山和宏】

「俺に何かあったら訴えろ」50代男性の過労死、会社と役員個人に賠償命令

機械部品製造会社で営業を担当していた男性(当時51)が亡くなったのは、長時間労働が原因として、遺族が会社と当時の役員3人に計約6400万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は1月21日、役員への請求を棄却した一審を変更し、会社と役員1人に対し、計約2355万円の賠償を命じた。
会見した男性の長男は「ひとまず控訴してよかった。会社が倒産しても経営者を訴えれば、責任が追及できると証明できた」と話した。
判決などによると、男性は1989年に「サンセイ」(神奈川県厚木市)に入社し、岩手県奥州市の支社で勤務していた。1996年ごろに営業に異動になり、2007年ごろから係長を務めていた。2011年8月に自宅で倒れ、病院に搬送されたが脳出血のため亡くなった。「サンセイ」は2012年12月に解散した。
男性は生前、「この会社はおかしい。俺に何かあったら訴えろ」などと妻に訴えていたという。
花巻労働基準監督署は2012年7月、脳出血は業務上のものであるとして労災認定した。脳出血の発症前1カ月の時間外労働は約85時間、2カ月前は約111時間と認めた。
高裁判決の争点は、(1)会社だけでなく取締役の個人責任が認められるか、(2)男性が基礎疾患を患っていたことからどの程度過失相殺が認められるか、の2点だった。
(1)について、一審横浜地裁は、支社の工場長と本社勤務の社長、会長についていずれも責任を認めなかった。
一方、高裁は、支社の工場長について「男性の過労死のおそれを認識しながら、従前の一般的な対応に終始し、男性の業務量を適切に調整するために実効性のある措置を講じていなかった」と指摘。
「悪意までは認められないとしても過失があり、過失の程度は重大」として、責任を認めた。一方、本社勤務の社長と会長については、遺族の訴えを却下した。
代理人の伊藤克之弁護士は「常識的な判断で、評価すべき。地裁判決よりも一歩前進したが、社長の責任を認めなかったことについては不十分だと考えている」と話した。
(2)について、一審横浜地裁は、男性の基礎疾患である高血圧が「業務とは無関係に、脳出血の発症につながる要因があった」として、損害額を7割減額した。
一方、高裁は、「会社としては自分の健康状態を十分に顧みることなく、その職責を果たそうとする熱心な労働者がいることも考慮した職場環境を構築すべき」として、損害額を5割減額と改めた。
男性の長男は高校卒業後に社会人となっていたが、父の過労死がきっかけで、過労死問題を勉強するために大学に入学した。過労死している人が日本で大勢いると知り、裁判を決意したという。
男性の長男は「疲労が蓄積がされることで持病をもつようになり過労死が起きる。損害額が半分まで減額されるのは納得していません」として上告する方針を明らかにした。

8人乗車の車が電柱衝突 男子高校生1人死亡 6人重軽傷

神奈川県警藤沢署は21日、同県藤沢市で1人が死亡、6人が重軽傷を負う交通事故が発生したと発表した。
同署によると、20日午後9時半ごろ、同市鵠沼神明の県道丁字路交差点で、同市内に住む無職の少年(19)が運転する軽乗用車が道路左側の電柱などに衝突。同乗の市内に住む高校2年の九十九海斗さん(17)が全身を強く打ち病院に搬送されたが、同11時40分ごろに死亡が確認された。事故当時、車には少年と九十九さんを含めて定員4人を大幅に上回る計8人が乗車しており、ほかの14~17歳の少年少女6人も重軽傷を負った。同署は車が定員超過でコントロールを失った疑いもあるとみて、事故の原因を調べている。
現場は小田急江ノ島線藤沢本町駅から南西に約550メートル離れた住宅街。

森友学園幼稚園、3月末で休園=園児集まらず赤字―大阪

民事再生中の学校法人「森友学園」(大阪市)の管財人が21日までに、同法人が運営する塚本幼稚園(同市)を3月末で休園すると発表した。
管財人の弁護士によると、園児が集まらず、月約300万円の赤字が続いていたという。在籍する園児18人のうち10人は3月に卒園。残り8人は転園し、費用は学園が負担する。
事実上の閉園で、21日に記者会見した同学園の籠池町浪理事長は「管財人から納得のいく説明はなかった」と反発。休園申請の許可を取り消すよう裁判所と協議する方針を示した。
[時事通信社]