変異種感染の3人、同じ保健所管内…「公表すべき」との意見も

静岡県は20日、新型コロナウイルス対策の専門家会議を開き、県内の男女3人が英国で流行する変異種に感染したことを受けて、昨年11月以降に陽性が確認された県内全域の検体を国に送り、変異種の感染状況を明らかにすることにした。
国は検体の送付を県に求めている。県は国と調査で連携し、結果がわかり次第、県民や専門家会議に情報を提供する。県は現状で変異種を検査できる体制でないため、県環境衛生科学研究所で体制の整備に向けた準備を進めるとした。
県はこれまで、男女3人が同じ保健所管内であるとしたものの、どこかは明らかにしなかった。これに対し、多くの委員から「地域ごとに公表すべきだ」との意見があがった。その理由として、変異種が確認された地域で感染を抑えるためとした。県は今後、感染が確認された場合に、少なくとも東部、中部、西部の地域ごとに公表する方向で検討するという。
変異種はこれまでの新型コロナよりも感染力が強い可能性がある。会議は県に対し、

飛沫
( ひまつ ) での感染を抑えるため、マスクの着用徹底を県民に呼びかけるよう求めた。
県内の医療体制については、東部を中心に依然として病床が

逼迫
( ひっぱく ) しているとして、病床をさらに確保する必要があるとの見解が示された。県は受け入れを増やすとともに、症状が回復してきた感染者を転院させるなど、症状別の受け入れ体制を整備することを説明した。

県と静岡、浜松両市は20日、新たに計76人の新型コロナウイルスの感染者を発表した。死者の発表はなかった。感染者の累計は、県外での確認を除いて延べ4040例となった。
県は44人を発表し、富士市が6人、沼津、三島両市が各5人だった。これまでに判明したクラスター(感染集団)関連として、伊豆の国市の高齢者施設と三島市の学生寮で各2人が判明した。今月18日に変異種の感染が分かった60歳代男性の濃厚接触者について、県は国からの検査結果の連絡を待っているとしている。
静岡市は22人、浜松市は10人だった。

【衝撃事件の核心】事件化された「客待ち」スポット 摘発された女たち

大阪で定番の待ち合わせスポットとして長年親しまれてきた梅田地下街の「泉の広場」。多くの人に利用される一方、周辺の住民や飲食店関係者が悩まされてきたのは、売春相手を探して立ち続ける「立ちんぼ」と呼ばれる女性たちの存在だった。これまで摘発は難しいとされてきたが、大阪府警が約1年がかりで61人の立ちんぼの現行犯逮捕に踏み切った。捜査員らの「何とか風紀を正したい」という執念が結実した形だ。(木下未希)
売春認定難しく
泉の広場の中央に設置された円形の噴水を囲うようにしながら、相手を待つ人たち。その中に、長時間ひたすら立ち続ける女がいた。通行人を目で追い、目が合うとにこりとほほ笑みかける。
少し離れた場所から様子を見ていた男が、女に近づいて話しかけた。「立ってんの?」。女がうなずくと、そのまま値段交渉に話が進む。やがて、2人は近くのラブホテルへ向かった。
府警によると、泉の広場では少なくとも15年前からこうした立ちんぼが多数いたという。ただ、声をかけられるまで待ち続けるだけという独自の客待ちスタイルゆえ、「売春婦」と認定するのが難しく、捜査員らは手をこまねいていた。
そうした中、府警は令和元年から2年にかけて、売春防止法違反容疑で、立ちんぼをしていた当時17~64歳の女計61人を現行犯逮捕。摘発の決め手となったのは同法の解釈だった。
客待ちは処罰対象
従来売春婦の取り締まりに適用されていたのは、同法5条1号。処罰対象について、「公衆の目にふれるような方法で人を売春の相手方となるように勧誘すること」と規定している。売春婦が言葉で誘ったり、腕を引っ張る、もしくは体をすり寄せるなどの行為がこれに当たる。
しかし、立ちんぼの多くは自分から声をかけるなど行動を起こすことはなく、捜査員が存在を確認したとしても、摘発できないケースが多かった。
そこで府警が着目したのが、5条3号で処罰対象としていた「公衆の目にふれるような方法で客待ちをし、また広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること」だ。これなら、積極的な勧誘がなくとも、公衆の場で売春の目的があるように多数の人に示した状態で「客待ち」をしていれば処罰対象となる。
ただ、散歩や待ち合わせと区別がつきにくく、売春婦と客観的に判断する基準が曖昧であることから、他の都道府県警でもこれまで3号の適用には消極的だった。
一方、立ちんぼの“拠点”と化した泉の広場については、治安悪化や風紀の乱れへの懸念もあり、近隣の飲食店や住民からは「何とかできないか」と多くの苦情が寄せられていた。府警は検察庁と協議を重ね、3号を適用した立ちんぼの大規模摘発に乗り出した。
学生や主婦も
61人は釈放後、同容疑で書類送検され、罰金刑を受けるなどした。大阪や京都、兵庫など関西圏のほかに、長崎や香川など遠方からも訪れていた。半数以上が無職だったが、中には学生や主婦も。立ちんぼになった理由もさまざまで、「生活費を稼ぐためにした」「借金を返すためだった」などのほか、「遊ぶ金が欲しかった」「ホストクラブに費やすためだった」と説明する者もいた。
昨年12月にリニューアルから1年を迎えた泉の広場。かつてのシンボルだった噴水は撤去され、35の新規店舗が進出し、昼夜問わず多くの人でにぎわいを見せている。そこに立ちんぼの姿はない。
泉の広場を管理する「梅田地下街」の担当者は「女性や若者の通行量が増え、全体的な雰囲気も明るくなり、活気のある街になった」と喜ぶ。一方、府警生活安全特別捜査隊は「今回の取り締まりを先例として、今後も新たな立ちんぼスポットがあれば積極的に事件化していく」としている。

車とぶつかりそうになり転倒、女子高生重傷…「ごめん」と2千円渡し立ち去った男を書類送検

高知市内で昨年10月、車を運転中に自転車の高校1年の女子生徒(16)とぶつかりそうになり、転倒させ、重傷を負わせながら立ち去ったとして、高知県警は20日、同市内の非正規地方公務員の男(71)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで書類送検した。
こうしたケースは「非接触事故」と呼ばれる。警察庁は非接触事故のひき逃げ事件の統計をとっていないが、運転と事故との因果関係を立証するのは難しく、摘発するのは異例という。
捜査関係者によると、男は昨年10月14日午前7時40分頃、同市内の県道交差点を車で左折した際、左前の歩道から自転車で走ってきた女子生徒の進路を塞いで転倒させ、顔の骨を折る重傷を負わせたまま、立ち去った疑い。
男は、顔から血を流してうずくまる女子生徒に「ごめん」と声を掛け、ハンカチと千円札2枚を手渡したものの、警察や消防に通報せずにその場を去っていた。
ひき逃げ事件として県警が捜査していることを読売新聞などが報じたところ、昨年12月6日、「新聞記事を見た」と男が高知南署に自首。安全確認をせずに事故を誘発したことなどを認めたため、県警が書類送検に踏み切った。調べに対し、男は「けがをしているのは分かったが、仕事に遅刻したくなかった」と容疑を認めているという。
女子生徒は全治6か月以上で、通学を再開した今も頭痛や吐き気がするため医師に運動を止められている。母親(44)は「ぶつかったかどうかが事故の基準ではないことを、多くのドライバーに知ってほしい」と訴えた。
交通事故の被害者を専門に弁護するたくみ法律事務所(福岡市)の宮田卓弥弁護士は「車の自動ブレーキがさらに普及し、歩行者や自転車との接触を防げるようになると、かえって非接触のトラブルは増えるだろう」と話している。

女が「トイレ貸してください」…ドア開いたら男も押し入って女性縛り、金庫奪って逃げる

19日午後4時5分頃、神奈川県鎌倉市の70歳代の女性宅に、「トイレを貸してください」と現れた女が男とともに押し入り、金庫を奪って逃走した。鎌倉署が強盗容疑で2人の行方を追っている。
同署幹部によると、女の求めに応じて女性がドアを開けると、近くに隠れていた男も室内に侵入。2人は女性の口をタオルで押さえ、手首をひもで縛って「金目のモノを出せ」と脅し、遺族年金手帳2通が入った金庫を奪った。
女性の証言では、男は身長約1メートル80、女は約1メートル50で、ともに30歳代くらいだったという。
県内では昨年以降、ガス設備点検業者や警察官を装って住宅に侵入する手口の強盗事件が相次いでいる。県警は「警戒をゆるめさせようとする手口は、さらに多様化していく恐れがある。ドアチェーンも活用するなどし、見知らぬ訪問者には注意深く対応してほしい」と呼びかけている。

眞子さま結婚問題「天皇皇后両陛下と小室さんは一生会わない」事態も

小室圭さんを取り巻く火種は、風が吹けば一気に令和皇室全体に燃え広がりかねない危うさをはらむ。両陛下の危機感はいかばかりか。静かな眼差しながらも、毅然とした姿勢で相対されようとしている──。 「この正月、天皇皇后両陛下は揃ってビデオメッセージを出されるという皇室史上初の試みを成功させました。雅子さまのご体調も快復傾向です。 令和皇室が順調に滑り出したいま、秋篠宮家のことで、両陛下の足を引っ張ってほしくない、というのが本音です。次から次に過去のトラブルが報じられる小室圭さんを、結婚行事が行われるまでだけでなく、その後も一切、両陛下にはお目通しさせず、“まったく無関係のまま”にしておくことが最善と考える皇室関係者は多い」 そう語るのは、ある宮内庁関係者だ。 秋篠宮さまが「結婚を認める」と表明され、いまや規定路線となった秋篠宮家長女の眞子さまと小室圭さんとのご結婚。ただ周囲の胸中は穏やかにはならない。 昨年12月、宮内庁の西村泰彦長官が小室家側に「説明責任」を求め、ご結婚問題はもはやプライベートの範疇を超えた。とはいえ、小室さんに説明責任を果たす動きはなく、目立った動きといえば、1月初旬に報じられた「米ニューヨーク州弁護士会主催のコンペで小室さんが準優勝」というくらいのものだ。別の宮内庁関係者が語気を強めて言う。 「小室さん側は“結婚を早められるよう努力している”と言いますが、まるで違う方向にばかり一生懸命になっている印象です。国民への説明の場をつくろうとしないのであれば、秋篠宮さまがおっしゃる“国民の理解と祝福を得た結婚”は到底無理でしょう」 眞子さまが昨年11月に公表された文書には《天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっている》と記された。だが、“皇室全体を揺るがす問題”を、天皇家の中心におられる両陛下は、果たして本当に静かに見守るだけなのだろうか──。 愛子さまのお立場を不安定にさせる 「たしかに、両陛下は眞子さまのご結婚問題について静観されています。ですが、“安心して見守っておられる”というのとは、違うのではないでしょうか」 前出の宮内庁関係者はそう語る。眞子さまの婚約内定会見が行われた2017年、雅子さまは誕生日文書でご結婚について《心からのお幸せをお祈りしております》と言及され、祝福の言葉を綴られた。だが、それから3年以上、雅子さまはご結婚について公の場で一切触れられていない。
小室圭さんを取り巻く火種は、風が吹けば一気に令和皇室全体に燃え広がりかねない危うさをはらむ。両陛下の危機感はいかばかりか。静かな眼差しながらも、毅然とした姿勢で相対されようとしている──。
「この正月、天皇皇后両陛下は揃ってビデオメッセージを出されるという皇室史上初の試みを成功させました。雅子さまのご体調も快復傾向です。
令和皇室が順調に滑り出したいま、秋篠宮家のことで、両陛下の足を引っ張ってほしくない、というのが本音です。次から次に過去のトラブルが報じられる小室圭さんを、結婚行事が行われるまでだけでなく、その後も一切、両陛下にはお目通しさせず、“まったく無関係のまま”にしておくことが最善と考える皇室関係者は多い」
そう語るのは、ある宮内庁関係者だ。
秋篠宮さまが「結婚を認める」と表明され、いまや規定路線となった秋篠宮家長女の眞子さまと小室圭さんとのご結婚。ただ周囲の胸中は穏やかにはならない。
昨年12月、宮内庁の西村泰彦長官が小室家側に「説明責任」を求め、ご結婚問題はもはやプライベートの範疇を超えた。とはいえ、小室さんに説明責任を果たす動きはなく、目立った動きといえば、1月初旬に報じられた「米ニューヨーク州弁護士会主催のコンペで小室さんが準優勝」というくらいのものだ。別の宮内庁関係者が語気を強めて言う。
「小室さん側は“結婚を早められるよう努力している”と言いますが、まるで違う方向にばかり一生懸命になっている印象です。国民への説明の場をつくろうとしないのであれば、秋篠宮さまがおっしゃる“国民の理解と祝福を得た結婚”は到底無理でしょう」
眞子さまが昨年11月に公表された文書には《天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっている》と記された。だが、“皇室全体を揺るがす問題”を、天皇家の中心におられる両陛下は、果たして本当に静かに見守るだけなのだろうか──。
愛子さまのお立場を不安定にさせる
「たしかに、両陛下は眞子さまのご結婚問題について静観されています。ですが、“安心して見守っておられる”というのとは、違うのではないでしょうか」
前出の宮内庁関係者はそう語る。眞子さまの婚約内定会見が行われた2017年、雅子さまは誕生日文書でご結婚について《心からのお幸せをお祈りしております》と言及され、祝福の言葉を綴られた。だが、それから3年以上、雅子さまはご結婚について公の場で一切触れられていない。

児童虐待~連鎖の軛 第4部(2) 子育て追いつめる「偏見」 生後4日で児相一時保護

「子育ては大変ですよ」。中国地方の山下美里さん(28)=仮名=は出産を控えた一昨年の秋頃、周囲からこんな言葉ばかりかけられ、不安だけが膨らんだ。
夫婦ともに子供と接する仕事に就き、子供は大好きだ。しかし、鬱病を抱える山下さんは妊娠中、薬の服用を中断したため、余計に気持ちが安定しなかった。子供の頃、父は母に暴力を振るい、母も子育てに無関心で、幸せな家庭を知らないという引け目もあった。
山下さんが暮らす自治体では保健師が妊娠届を出した妊婦と面談する。育児に自信を持てない山下さんには担当保健師がつき、数カ月ごとに状況を聞かれた。
「日中1人では赤ちゃんをみられない」「泣いたらたたいてしまうかも」。同年11月、出産が約1カ月後に迫り、保健師に訴えた。本当にたたくと思ったわけではない。それほど真剣に悩んでいると分かってほしかった。
ただ、夫婦で子育てを考え、夫が育児休暇を取り、産後は夫の実家で暮らすことを決めると、不安は和らいだ。保健師や病院がつくった支援会議にこうした状況を伝えたが、虐待対応のイメージがある児童相談所(児相)と関わることには抵抗があり、支援会議に入りたいという児相の申し出は断った。
12月末に長男を出産。不妊治療の末に授かった待望の子供だった。しかし、わずか4日後、長男は新生児室から児相に一時保護された。「たたく」という発言と育児不安の情報だけが強調され、児相に共有されていたという。
「赤ちゃんが心配なので保護しました」。病室で児相職員に告げられ、涙が止まらなかった。「突然すぎる。家族と話し合い、一緒に子育てを考えてはくれないのか」
0歳児が最多
行政機関が敏感になる背景には、虐待で死亡する子供のうち、0歳児が最多という事実がある。厚生労働省によると、平成30年度に死亡した子供は54人(心中を除く)で、約4割の22人が0歳児。この割合は多い年には6割を超える。
そこで各市区町村は、これまで構築してきた母子保健制度を活用。出産前後の家庭を支え不安を軽減することで、同時に虐待の未然防止も図ろうとしてきた。
制度が整備されてきた一方、支援を受けることには心理的ハードルが残る。北海道大の松本伊智朗(いちろう)教授(社会福祉論)が懸念するのは「虐待」という言葉のイメージだ。
松本氏は「ある家庭について『虐待』というとき、それは本来、家庭が地域の中で支援を必要としているというニュアンスだ。だが、虐待事件の報道に引っ張られ、親を責める言葉になっている」と指摘する。虐待が非難の嵐を巻き起こすなら、親は支援から遠ざかり、批判を恐れる児相がやみくもな一時保護に走る可能性もある。
また、虐待を防ぐには家庭支援を担う市区町村こそが重要だが、議論の矛先は児相だけに向き、問題が矮小(わいしょう)化される傾向もある。松本氏は「虐待という言葉のとらえ方も、前に出るべき機関もひっくり返っており、正す必要がある」と強調する。子育てしにくい社会になると本末転倒だからだ。
「地獄」に直面
山下さんの長男の一時保護は1カ月後、母子が2人きりにならないことを条件に解除された。1カ月間でもわが子の成長を近くで見られなかったことは悲しい。だがその後、それ以上の「地獄」が押し寄せた。
「虐待親」への偏見があったのだろうか。長男の風邪で病院を受診しても、保護歴を知ると医師の態度が一変した。自治体の支援窓口でもはれ物に触れるような対応をされたと感じた。「保護歴だけで『虐待』のレッテルをはられ、世間は決して許してくれない」
子育ては拍子抜けするほど楽しく、長男が笑えば一緒に笑い、泣いてもその姿さえいとおしかった。今最も恐れているのは、この幸せが再び奪われることだ。通告されるのが怖く、「子育てに失敗してはいけない」という強迫観念に追いつめられる。家事ヘルパーや訪問看護師にも本音の悩みは話せず、「何か困ったことはないですか」という質問が怖くなった。
「監視しあう社会ではなく、助けあう社会をつくりたい」。松本氏はこう投げかけてきた。虐待問題への高い関心と、子育てへの温かな目線とをどう両立するか。
「寄り添ってほしかっただけなのに」。山下さんの言葉は、社会に課題を投げかけている。

「児童虐待」に関する皆さんの情報やご意見、ご感想を募集します。
住所、氏名、年齢、性別、電話番号を明記していただき、郵送の場合は〒556-8661産経新聞大阪社会部「虐待取材班」、FAXは06・6633・9740、メールは[email protected]までお送りください。

【独自】体温計を何度も手に取り「とにかく不安」…自宅療養した女性が語る「恐怖」

新型コロナウイルスに感染し、昨年12月下旬から年明けまで自宅療養を経験した栃木県の女性(54)が読売新聞の取材に応じた。一人暮らしで、血液中の酸素濃度が正常値を少しでも下回ると恐怖を感じた。「軽症でもつらかった。コロナを甘く見ないで」と訴える。
女性は県南在住。勤務する飲食店の客の感染が判明して数日後、のどにほこりがはりついているような違和感を持ち、検査で陽性とわかった。県は当時、無症状の感染者以外は入院を原則としており、「自宅だと症状が急変しても気付いてもらえないのでは」と入院を希望した。
だが、県内では感染者が急増して病床が

逼迫
( ひっぱく ) 。保健所に「入院できる病院を探すのに時間がかかる」と言われ、自宅療養を受け入れた。保健所からは毎日昼過ぎに電話があり、体調や症状の変化などを聞かれた。
自宅療養中、熱はなかったが、せきは一度出るとしばらく止まらず、むせるような感じで苦しかった。食べ物の甘みや芳香剤のにおいがわからなくなった。血液中の酸素濃度を測定する「パルスオキシメーター」や体温計を毎日何度も手に取り、確認した。「自宅療養中に亡くなった人がいると報道されていて、とにかく不安で心細かった」と振り返った。

「ホテルの従業員に勧められたので…」GoTo悪用でひったくり!? 三重県在住52歳容疑者はなぜ東京・足立区までやってきたのか。

東京都内で高齢者にひったくりをしたとして今月16日に窃盗の疑いで逮捕された会社員の高見栄治容疑者(52)は、自宅がある三重県から「GoToトラベル」を利用して上京していた。コロナ禍で苦境にあえぐ観光業界を守るために政府が打ち出した肝いりの事業を、犯罪のために悪用したのか――。高見容疑者は容疑を否認しており、警視庁が動機の解明を急いでいる。
現金7700円が入った財布やポーチ、食料品が奪われた
昨年10月9日午後2時ごろ、東京都足立区の人通りが少ない路上で事件は起きた。狙われたのは買い物帰りの近所の主婦(69)だった。原付きバイクに乗った男が歩いていた主婦に後方から近づくと、追い抜きざまに主婦が右手に持っていた手提げバッグをひったくり、そのまま逃走した。主婦にけがはなかったものの、現金7700円が入った財布やポーチ、食料品が奪われた。
窃盗事件のエキスパート「警視庁捜査第三課」が主導して周辺の防犯カメラを確認したところ、浮上したのが高見容疑者だった。現場の下見をするかのように事件の直前にバイクで走り回り、事件後にバッグを持って走り去るカメラ映像が決め手となった。しかし、逮捕された高見容疑者は「全く知りません。人の物は盗んでいません」と容疑を否認したという。
なぜ三重県の居住者が、わざわざ東京にまで来てひったくりをしたのか。
「GoTo」の割引を使って都内ホテルに宿泊
捜査三課の調べによると、高見容疑者は10月6日朝に高速バスを使って一人で上京し、事件当日の9日の夜に同じく高速バスで三重に戻っていた。その間は東京都内のホテルに3泊していたが、「GoTo」の割引を使って宿泊予約していたことが判明した。
「電話で予約をした時にホテルの従業員から『GoToを利用した方が安くなる』と勧められた」
高見容疑者はこう供述したという。
上京した理由、犯行動機など謎が多い
上京した理由については「ユーチューブにアップする動画を撮影しに来た」と説明したが、実際に撮影した形跡はこれまでの捜査で見つかっていない。
犯行に使った原付きバイクは、上京する3日前に足立区内のレンタルバイク店で予約していたものだ。ある捜査関係者は「犯行の計画性はうかがえる」と語る。一方で、
「上京後すぐにバイクを借り、犯行後に返却するまで、都内各地を走り回っていたのだが、目的は不明。否認しているし、動機なども含めて謎が多い」
とも打ち明ける。
送検時に警察署から出る際、報道陣のカメラの存在に気づいて驚いたように一瞬立ち止まり、その後はうつむきながら歩いて捜査車両に乗り込んだ高見容疑者。捜査三課による全容解明が待たれる。
(山本 和樹/Webオリジナル(特集班))

【独自】持病ある陽性の60代男性、自力歩行でき「入院不要」の判断…翌日自宅で死亡確認

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が、1都3県に出されて21日で2週間。感染者の急増に保健所の調整業務が追いつかず、入院できないまま自宅で亡くなるケースが相次いでいる。症状が軽い人でも、急に悪化する可能性もあり、専門家は「異変があれば早急にかかりつけ医に連絡するように」と呼びかけている。

「保健所は入院させようと調整したが、かなわなかった。最大限の対応はしたが……」。千葉県は20日夕、保健所を所管する渡辺真俊・保健医療担当部長らが記者会見を開き、自宅療養中の感染者の死亡を発表した。
県によると、亡くなった感染者は60歳未満の成人。今月中旬、38度台の発熱やせきなどの症状が出て、陽性と判明した。循環器系の基礎疾患があったが、保健所は当初、自宅で療養が可能と判断した。しかし、療養開始から8日後の18日、せきの症状が悪化。保健所が入院先を探したが受け入れ先は見つからず、その日のうちに亡くなった。
広島市では昨年12月、持病のある60歳代男性が自宅療養中に亡くなった。広島県などによると、同月13日に陽性が判明したが、14日に診察した病院は、自力で歩行できていることなどから「直ちに入院が必要な状態ではない」と判断。男性はいったん帰宅し、入院準備を進めていたところ、15日に自宅で死亡が確認された。県の担当者は「自宅にいる患者の急変をどう察知するかが重要」としている。
保健所が連日、健康観察していても、救えなかったケースもある。
群馬県で昨年12月25日に死亡した高齢者は、基礎疾患や軽い呼吸器障害があったが、医師の判断で自宅療養となった。保健所が1日1回以上の健康観察を続け、同24日に容体の安定を確認したばかりだった。

【独自】感染し「自宅で死亡」16人、無症状で容体急変した例も…全国で3万230人が療養中

新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に症状が悪化して亡くなった人が昨年12月以降、8都府県で計16人に上ることが読売新聞のまとめでわかった。病床の

逼迫
( ひっぱく ) で受け入れ先の調整が難航しているほか、軽症者の容体が急変するケースもあった。1都3県への緊急事態宣言発令から21日で2週間。厚生労働省によると自宅療養者は13日時点で3万230人で、療養体制の強化が急務となっている。
死亡した16人を都府県別にみると、最も多かったのは東京の6人。栃木、神奈川、京都が各2人、群馬、千葉、大阪、広島で各1人だった。京都の1人は滋賀県内に自宅があり、京都市が感染を確認した。年代が公表されている11人は50歳代~80歳代だった。
東京では、今月7日に感染が判明した80歳代の男性について8日に入院先を探したが見つからなかった。いったん症状が改善したものの、11日に容体が急変して亡くなった。
大阪府では、60歳代の男性が感染し、1月15日に保健所から入院を勧められた。男性は「(体調が)良くなったので入院しない」と話し、自宅で療養していたが、翌16日に容体が急変して死亡した。栃木県では今月4日と12日、2人が死亡。いずれも無症状だったため自宅で療養していたが容体が急変した。
厚労省によると、自宅療養者は年末年始に急増。今月13日時点には3万人を超え、先月16日から約3・8倍に増えた。