蚊の嗅覚で微量のにおい検出成功 東京大 がんの予兆感知に期待

蚊の触覚にあり、人のにおいを感知する「嗅覚受容体」を組み込んで作ったセンサーで、人の呼気から、がんの進行度を示す微量のにおいを検出することに成功したと、東京大と神奈川県立産業技術総合研究所の研究チームが発表した。米科学誌に13日掲載された。将来的には、がんの進行度を示す数値「腫瘍マーカー」を呼気から検出することも可能になるといい、研究チームは民間企業と連携し、今後10年以内の実用化を目指している。
研究チームは平成28年、人の汗のにおいを感じる蚊の嗅覚受容体を用いて、においに反応して動くロボットを開発した。電気信号が流れる回路を作り、センサーにして反応させる仕組みだ。
今回、このセンサーの感度と精度を向上させた。受容体を人工細胞膜に組み込んだセンサーをつくり、水溶液に溶けたにおいの分子を感知させる際、においと受容体が高い確率で結合するようにした。
研究チームは、このセンサーで肝臓がんの進行度などを示す腫瘍マーカーと考えられている「オクテノール」を含むガスを測定。その結果、0・5ppb(ppbは10億あたりどれぐらいあるかを示す単位)の微量なにおいを検出することに成功した。
また、人工細胞膜の合成方法を変えたところ、1ppm(ppmは100万あたりどれぐらいあるかを示す単位)以下のオクテノールガスを10分以内に90%以上の確度で検出できるようになったという。
蚊の嗅覚受容体は約100種類あるといい、研究チームは、別の異なる昆虫の受容体を組み合わせるなどすれば、様々なにおいを検出できるセンサーを開発できるとみている。今後、民間企業などと連携する予定で、実用化に至れば、がんや糖尿病などの疾病の呼気検査のほか、麻薬・爆発物の検知、食品検査などに使える可能性もあるという。

「news23」で栃木県の呼吸器専門医が国民に要望「医療現場は崩壊しております…国民のみなさまには自粛をお願いしたい」

13日放送のTBS系「news23」(月~木曜・午後11時、金曜・午後11時半)で、菅義偉首相は13日、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受けて政府対策本部の会合を開き、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域として東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に加えて新たに大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県を追加すると表明した。期間は14日から2月7日まで。
スタジオでは対象地域は、各知事が不要不急の外出自粛を要請、飲食店は午後8時までの時短営業を要請し協力金として1日6万円を支給することなどを伝えた。番組にリモート出演した緊急事態宣言が追加された栃木県の宇都宮市「インターパーク倉持呼吸器内科」の倉持仁院長は、こうした要請に「自粛に頼らざるを得ない状況ですので、とにかく医療現場は崩壊しておりますので、ぜひですね、国民のみなさまには自粛をお願いしたいと思います」と要望していた。
さらに現在の医療現場について「日々毎日の診療をやっていても怖いような状況ですので、非常に不安です」と明かし「入院すべき人が入院させることができないとか、それから肺炎の重症の人のうちどちらかしか入院できないとか、そんな状況が毎日続いています」と明かしていた。

[コロナ最前線 緊急事態再び]深夜バイト減り苦境…「シフト減」労働者、休業手当が払われないケース多数

「前回の宣言以降、不安を感じない日はない」
横浜市内の大手ラーメン店で働くアルバイト男性(29)は13日、東京都内で記者会見を開き、吐露した。
昨年4月の緊急事態宣言で5月末まで店が休業し、6月以降は営業時間も短縮に。深夜帯で働く男性の勤務日は減り、コロナ禍の前は月17、18万円あった収入は10万円以上ダウンした。男性は労働組合「飲食店ユニオン」(東京)に加入し、店の運営会社に休業手当の支払いを求める団体交渉を申し入れている。
労働基準法は企業の都合で働き手を休ませた場合、平均賃金の6割以上の休業手当を支払うよう定める。国は手当の原資として企業が使える「雇用調整助成金」の特例措置を設け、非正規雇用労働者も対象とした上で、助成率も引き上げた。
だが時短営業などでシフト(勤務予定)を減らされた労働者は「勤務予定が少なくなっただけで、休ませたわけではない」との理由で休業手当が支払われないケースも多い。男性も手当がもらえず、不安にかられている。
「2月の家賃を払ったら生活費がなくなる。早く宣言が終わってほしい」。男性は声を絞り出した。

小室圭さんは諦めたこともあったが… 眞子さまが後に引けない事情

眞子さまのことを思えば、自分が身を引くべき──世間の逆風を受け、小室圭さんはそう考えたことがあったという。だが、いまも変わらず、むしろ着実に、結婚への歩みは進んでいる。そこには、眞子さまが「もう後には引けない事情」があるようだ。 愛する人への思いを込めて詠まれる「相聞歌」は、万葉集の三大ジャンルのひとつ。いにしえから、皇室でも多くの相聞歌が詠まれてきた。皇族方の和歌が披露される、年に一度の「歌会始の儀」。昨年は秋篠宮家の長女の眞子さまが、小室圭さんのことを「月のうさぎ」になぞらえたとみられる歌で、“信じて待ち続ける気持ちの大切さ”を詠まれた。 しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で歌会始の儀が延期に。眞子さまの堪え忍ばれるお気持ちもまた、まだ着地点を見いだせずにいる──1月中旬に予定された儀式「講書始の儀」と「歌会始の儀」の延期が決まったのは8日のこと。ある宮内庁関係者はこう懸念する。 「新年早々、皇室行事の延期が続き、今後の活動の見通しが立たなくなりました。感染拡大が落ち着いていた時期は皇族方が現地に赴かれる公務も増えていたが、それもまた難しくなる。これから皇族方が国民と触れ合われる機会が減り、自ずと皇室に関する報道も減ることが予想されます。 その一方で、注目を浴びるのは眞子さまと小室さんのご結婚についてばかり。今後はおふたりのご結婚についての報道が“悪目立ち”しなければいいのですが……」 昨年12月、宮内庁の西村泰彦長官は小室さん側に対し、金銭トラブルの説明責任を求めた。皇族の婚約内定者とはいえ、公的機関である宮内庁のトップが一般人の私的な問題に言及するのは異例の事態。ご結婚問題がそれだけ急を要する事態に発展したのだと、大きく報じられた。 説明が必要とは思っていなかった 長官の“緊急事態宣言”により、事態は大きく動くとみられていた。 「歌会始が終われば、皇室の新年行事は一段落します。そのあと間もなく、小室さん側が文書を出すのか、会見を開くのか、とにかく何らかの発表がされるとみられていました」(前出・宮内庁関係者) しかし1月7日、1都3県を対象に2度目の緊急事態宣言が発出。国民は厳しい自粛期間へと突入した。 「そんな中で小室さんが“金銭トラブルは解決済み”とか、“報道が誤っている”とか、ましてや“結婚します”と表明すれば、国民はどう受け止めるでしょうか。いまがそれにふさわしいタイミングなのか。しかも長官の発言以来、もはや小室家だけの問題ではなく、宮内庁も皇室も“公認”の課題になったわけで、軽々しく動けるものではない。
眞子さまのことを思えば、自分が身を引くべき──世間の逆風を受け、小室圭さんはそう考えたことがあったという。だが、いまも変わらず、むしろ着実に、結婚への歩みは進んでいる。そこには、眞子さまが「もう後には引けない事情」があるようだ。
愛する人への思いを込めて詠まれる「相聞歌」は、万葉集の三大ジャンルのひとつ。いにしえから、皇室でも多くの相聞歌が詠まれてきた。皇族方の和歌が披露される、年に一度の「歌会始の儀」。昨年は秋篠宮家の長女の眞子さまが、小室圭さんのことを「月のうさぎ」になぞらえたとみられる歌で、“信じて待ち続ける気持ちの大切さ”を詠まれた。
しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で歌会始の儀が延期に。眞子さまの堪え忍ばれるお気持ちもまた、まだ着地点を見いだせずにいる──1月中旬に予定された儀式「講書始の儀」と「歌会始の儀」の延期が決まったのは8日のこと。ある宮内庁関係者はこう懸念する。
「新年早々、皇室行事の延期が続き、今後の活動の見通しが立たなくなりました。感染拡大が落ち着いていた時期は皇族方が現地に赴かれる公務も増えていたが、それもまた難しくなる。これから皇族方が国民と触れ合われる機会が減り、自ずと皇室に関する報道も減ることが予想されます。
その一方で、注目を浴びるのは眞子さまと小室さんのご結婚についてばかり。今後はおふたりのご結婚についての報道が“悪目立ち”しなければいいのですが……」
昨年12月、宮内庁の西村泰彦長官は小室さん側に対し、金銭トラブルの説明責任を求めた。皇族の婚約内定者とはいえ、公的機関である宮内庁のトップが一般人の私的な問題に言及するのは異例の事態。ご結婚問題がそれだけ急を要する事態に発展したのだと、大きく報じられた。
説明が必要とは思っていなかった
長官の“緊急事態宣言”により、事態は大きく動くとみられていた。
「歌会始が終われば、皇室の新年行事は一段落します。そのあと間もなく、小室さん側が文書を出すのか、会見を開くのか、とにかく何らかの発表がされるとみられていました」(前出・宮内庁関係者)
しかし1月7日、1都3県を対象に2度目の緊急事態宣言が発出。国民は厳しい自粛期間へと突入した。
「そんな中で小室さんが“金銭トラブルは解決済み”とか、“報道が誤っている”とか、ましてや“結婚します”と表明すれば、国民はどう受け止めるでしょうか。いまがそれにふさわしいタイミングなのか。しかも長官の発言以来、もはや小室家だけの問題ではなく、宮内庁も皇室も“公認”の課題になったわけで、軽々しく動けるものではない。

コロナワクチン「当面打たずにただ乗りする人」を減らすには

新型コロナの感染拡大が止まらない中、一刻も早いワクチンの接種開始が待たれるが、「ワクチンには副反応があるので、接種したくない」という声もよく聞かれる。それでは、ワクチンの接種を進めて集団免疫を確立するにはどうしたらよいのか。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。 * * * 新型コロナは、年末年始を経て急激に感染が拡大している。イギリスでは感染力の高い「変異種」が出現して猛威を振るっている。各国の拡大防止策にもかかわらず、収束の見通しは立っていない。日本では緊急事態宣言が再発令された。1月8日から1都3県に適用され、1月14日からは適用地域が11都府県に拡大されている。 そんな中、昨年12月に欧米各国でワクチンが緊急承認され、接種が開始されている。日本でも製薬メーカーからの申請を最優先で審査し、承認後には速やかに接種が始まるものとみられる。現段階では2月下旬には接種開始となるよう準備が進められているという。 ただ、ワクチンには副反応がつきものだ。副反応を心配して、「ワクチンは当面打たないでおこう」と考える人も多い。たしかに、ワクチンを打たなくても周りの人が打ってくれれば自分には感染しないはずだ。 これは「ワクチンのただ乗り(フリーライダー)問題」と呼ばれ、ゲーム理論を使った疫学モデル(「ワクチン接種ゲーム」と呼ばれる)で研究されている。それでは、ワクチンのただ乗りを減らして、集団免疫を確立するにはどうしたらよいだろうか? 少し考えてみたい。 ワクチンを「ただちに接種したい」人はわずか1割 まず、そもそも集団免疫とはどういうものか見ていこう。 新型コロナに限らず、感染症の拡大防止には「集団免疫」が重要とされている。これは、集団内に免疫を持つ人が多ければ、感染症が流行しにくくなることを利用した感染拡大防止の考え方を指す。 具体的には、ワクチンの予防接種等により、集団内の免疫保持者を一定割合にまで高めておくことを意味する。新型コロナの感染力にもよるが、おおむね6~7割の人がワクチン接種によって免疫を持てば、集団免疫が確立するといわれている。 ただ、日経新聞が昨年末に行った世論調査によると、新型コロナのワクチンが承認された場合、「ただちに接種したい」という声は、約1割と少数派だ。7割程度の人が、「副作用の発生などの状況をみてから接種したい」としており、「接種したくない」との声も1割程度ある。ワクチン接種には、慎重な人が多いようだ。 「ワクチン接種ゲーム」のモデル化
新型コロナの感染拡大が止まらない中、一刻も早いワクチンの接種開始が待たれるが、「ワクチンには副反応があるので、接種したくない」という声もよく聞かれる。それでは、ワクチンの接種を進めて集団免疫を確立するにはどうしたらよいのか。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。
* * * 新型コロナは、年末年始を経て急激に感染が拡大している。イギリスでは感染力の高い「変異種」が出現して猛威を振るっている。各国の拡大防止策にもかかわらず、収束の見通しは立っていない。日本では緊急事態宣言が再発令された。1月8日から1都3県に適用され、1月14日からは適用地域が11都府県に拡大されている。
そんな中、昨年12月に欧米各国でワクチンが緊急承認され、接種が開始されている。日本でも製薬メーカーからの申請を最優先で審査し、承認後には速やかに接種が始まるものとみられる。現段階では2月下旬には接種開始となるよう準備が進められているという。
ただ、ワクチンには副反応がつきものだ。副反応を心配して、「ワクチンは当面打たないでおこう」と考える人も多い。たしかに、ワクチンを打たなくても周りの人が打ってくれれば自分には感染しないはずだ。
これは「ワクチンのただ乗り(フリーライダー)問題」と呼ばれ、ゲーム理論を使った疫学モデル(「ワクチン接種ゲーム」と呼ばれる)で研究されている。それでは、ワクチンのただ乗りを減らして、集団免疫を確立するにはどうしたらよいだろうか? 少し考えてみたい。
ワクチンを「ただちに接種したい」人はわずか1割
まず、そもそも集団免疫とはどういうものか見ていこう。
新型コロナに限らず、感染症の拡大防止には「集団免疫」が重要とされている。これは、集団内に免疫を持つ人が多ければ、感染症が流行しにくくなることを利用した感染拡大防止の考え方を指す。
具体的には、ワクチンの予防接種等により、集団内の免疫保持者を一定割合にまで高めておくことを意味する。新型コロナの感染力にもよるが、おおむね6~7割の人がワクチン接種によって免疫を持てば、集団免疫が確立するといわれている。
ただ、日経新聞が昨年末に行った世論調査によると、新型コロナのワクチンが承認された場合、「ただちに接種したい」という声は、約1割と少数派だ。7割程度の人が、「副作用の発生などの状況をみてから接種したい」としており、「接種したくない」との声も1割程度ある。ワクチン接種には、慎重な人が多いようだ。
「ワクチン接種ゲーム」のモデル化

蓮舫氏、菅首相の「福岡」を「静岡」との言い間違いに「あまりにも軽い」

立憲民主党の蓮舫参院議員が14日、自身のツイッターを更新した。
蓮舫氏は「迷走の菅首相 言い間違え、質問に答えず」と題したネット記事をアップした。記事は、新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言の対象区域を大阪府、京都府、兵庫県、福岡県、愛知県、岐阜県、栃木県に広げた13日の対策本部で菅義偉首相が肝心の県名を「大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、岐阜県、静岡県、栃木県の7府県について、特措法に基づく緊急事態宣言の対象といたします」と述べ、静岡と福岡を言い間違えたことなどを伝えた。
この間違いに蓮舫氏はツイッターで「誰にでも言い間違いはある。が、総理大臣として間違えてはいけない場面がある。福岡と静岡の言い間違いはあまりにも軽い」と指摘していた。

感染爆発、保健所業務「もう限界」…人手不足で経路調査追いつかず

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、埼玉県内の保健所で、業務の

逼迫
( ひっぱく ) が深刻化している。発熱などの症状を訴える人からの相談業務に加え、感染経路や濃厚接触者について調べる「積極的疫学調査」が追いつかないケースが増えている。このままでは保健所業務が崩壊しかねず、現場からは「もう限界だ」との悲鳴が上がる。
「マンパワーが圧倒的に足りない」

県内では12日時点で、感染経路が不明という感染者の割合は、政府が示す感染状況のレベルで最も深刻な「ステージ4」の基準(50%)に迫る、47・6%となった。
疫学調査は、感染者や濃厚接触者に聞き取りして感染経路を割り出し、感染拡大を防ぐ目的がある。ただ、感染者1人への聞き取りに、丸1日の時間がかかることも珍しくない。県朝霞保健所では9日、管内で判明した感染者64人について、調査が追いつかず、性別や年代などの詳細を公表できなかった。県幹部は「疫学調査を続けるにはマンパワーが圧倒的に足りない。保健所職員は心身ともに潰れそうだ」と話す。
保健所業務の逼迫は他県でも同様で、すでに神奈川県では疫学調査のあり方を見直し、クラスター(感染集団)の発生や重症化リスクが高い高齢者施設などに絞り込む方針に転換。埼玉も含めた首都圏1都3県でも10日、政府に対し、疫学調査の簡略化と重点化の基準を定めるよう要望した。
だが、大野知事は現時点では、疫学調査の運用は見直さない考えだ。13日の記者会見では、疫学調査の一部を県の職員で請け負い、看護師や保健師らを応援派遣するといった支援策も実施し、現在の体制を維持する姿勢を強調した。
一方で、今後、感染状況が現在よりも深刻となった場合には「保健所業務での優先順位が変わってくる」と述べ、政府に判断基準を明確化するよう求めた上で、疫学調査よりも、感染者の病状の把握などを優先する考えも示した。
県内のある保健所関係者は「対象を絞らないと、検査全体が立ちゆかなくなる。疫学調査については、早期に見直してほしい」と訴えている。
「過労死でもしないと分かってもらえない」

「検査数も感染者数も爆発的に増えているのに、もう限界」。県草加保健所の長棟美幸所長は、職場の危機的な状況をそう訴える。
草加、三郷、八潮、吉川の4市を管轄する同保健所では、昨年12月下旬から今年1月12日までの2週間あまりで、陽性者数は580人。12月中旬から下旬にかけての2週間の約2・5倍に急増したことになる。
濃厚接触者の特定などの業務に加え、入院先が見つからずに、自宅療養や待機をしている感染者も増えているため、健康観察の業務も急増した。同保健所の職員は約40人。県を通じて看護師などを数人派遣してもらっているが、当日中に業務が終わらず、翌朝の始発で帰宅する職員も出始めた。
住民からの相談電話も相次ぎ、すぐに応対しないと「対応が遅い」などと苦情を受けることも少なくない。目に涙を浮かべ、「過労死でもしないと、現場の苦労は分かってもらえない」と話すなど、職員は精神的にも限界を迎えている。
長棟所長は「このままでは、救える命も救えなくなる」と懸念している。

蓮舫氏、菅首相の会見に「帰宅時間を遅らせれば会見で記者質問への時間を作れます」

立憲民主党の蓮舫参院議員が13日、自身のツイッターを更新した。
菅義偉首相は13日に新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受けて政府対策本部の会合を開き、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域として東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に加えて新たに大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県を追加すると表明し、その後、午後7時から官邸で政府の分科会の尾身茂会長と同席で会見を開いた。この会見に立憲民主党の大串博志衆院議員が「菅総理は、次の日程があるから、という理由で、記者会見を約40分で打ち切ったが、この時間から『次の日程』とは何だろう」とツイートした。
蓮舫氏は、大串氏のツイートをリツイートし「前回は厚労省役人との会議、そして帰宅でした。国民のために働くのであれば、国民に届く言葉を会見で話すべきです。行政機関の会議はずらして、帰宅時間を遅らせれば会見で記者質問への時間を作れます」とつづっていた。

新型コロナワクチンはどのくらい安全? 免疫学者が注視する“3つの副反応”の可能性

米製薬大手ファイザーは、ドイツのビオンテックと共同で開発した新型コロナウイルスワクチンについて先月、厚生労働省に承認を申請した。ワクチンを感染対策の「切り札」と位置付ける日本政府は、これを受け、最優先に審査を進め、2月下旬にも接種開始を念頭に準備を進めている。
10年はかかるとも言われるワクチン開発の世界において、1年で実用化にこぎつけるという驚くべき展開だが、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の宮坂昌之氏に訊くと、「予防効果には目を見張るものがありますが、安全性についてはデータが揃っているとは言いがたい」と話す。一体、どういうことなのか――。
効果が強いワクチンほど副反応も強い
ファイザーと、さらに続いて国内での第3相臨床試験が近く始まる米モデルナのワクチンに共通するのは、いずれもメッセンジャー(m)RNAを初めて実用化させた手法であることだ。宮坂教授が解説する。
「従来のワクチンは、生きてはいるが病原体の毒を弱めた『生ワクチン』や病原体を殺して使う『不活化ワクチン』が主流。これに対し、mRNAワクチンは、ウイルスの表面の棘(スパイク)の部分のタンパク質の設計図を体の中に入れることで、われわれの体がこれを読み、タンパク質を作り、さらに、このスパイクタンパク質に対する免疫反応を誘導する仕組みです」
いずれも海外で行われた臨床試験で前者が95%、後者が94%という高い有効性が明らかにされ、米食品医薬品局(FDA)も相次いで緊急使用許可を出した。
感染性を高めつつ変異したかたちで英国や南アフリカで確認された変異株に対しても効果が認められると報じられており、その有効性の高さから日本では接種開始を歓迎する声が大きい。だが、「強い効果のあるワクチンほど副反応も強くなる」と宮坂教授は言う。
特に注意が必要な副反応とは?
ワクチン接種によって引き起こされる局所の痛み、発熱、腫れは免疫反応の影響で起きることから、「副作用」ではなく、「副反応」と表現される。特に注意が必要なのは、取り返しのつかないような重い副反応だ。大別して3つある、と宮坂氏が続ける。
「第1は、接種して間もなく起きるアナフィラキシーショック。これは皮膚や粘膜のかゆみ、息苦しさから始まって、ひどくなると死に至ることがあります」
米国や日本のデータによれば、様々なワクチン接種によるアナフィラキシーショックの発症頻度は100万回に1回以下。今回のファイザーのワクチンでは、接種開始後、英国と米国でそれぞれアレルギー反応があった人が確認されている。
「第2に、2週間から4週間経過後に出てくるのが脳炎や神経麻痺といった症状。麻疹のワクチンでは100万回に10回程度、脳症が起きることがあります。一方、自然感染でも発症例があり、その頻度はワクチンの10倍。このため、ワクチンを打った方がリスクを下げられるのです」
宮坂氏によれば、インフルエンザワクチンに関しても100万回に0.15回と非常にまれながら、脳炎を発症することがある。
「以上のような事例を俯瞰して見ると、ワクチン接種によって重篤な副反応が出るリスクは、100万回に1回から10回の間です。ワクチンによる副反応のリスクはゼロにはなりませんが、車の死亡事故よりはずっと小さく、飛行機の事故と同じかちょっと小さいぐらいの水準ということになります」(宮坂氏)
「接種すると症状が悪化する」可能性も
そのような副反応の頻度を調べるのが、臨床試験だ。ファイザーが海外で行った新型コロナのワクチンの第3相の臨床試験では、2度目の接種後の4週間の観察期間を通じて、深刻な神経症状はなかったと発表された。ただ宮坂教授は、「これで副反応がないと結論づけられるかといえば、別問題です」と注意を促す。
「第3の副反応である『抗体依存性感染増強(ADE)』という現象は、接種した人が後にウイルスに感染した際、むしろ症状の悪化を促進してしまうという副反応です」(宮坂教授)
どういうことか。
「通常、免疫ができるのは、体の中にウイルスを殺したり、不活化したりする『中和抗体(善玉抗体)』ができるから。ただ、感染やワクチンによって発現する抗体の中には、エイズの抗体のように、感染後に体内で増えてもウイルスに対する働きを持たない『役なし抗体』や、感染性を強めてしまう『悪玉抗体』ができてしまうことがある」(同前)
この悪玉抗体が、ADEの原因となる。典型例はネココロナウイルスだった。かつて飼い主の求めに応じるかたちでワクチンが開発されたが、接種したネコには予防効果が見られない上に、ウイルスが感染した際には、かえって症状が重くなった。病原体を呑み込んで分解する体内の食細胞がウイルスに感染し、その状態で全身に広がっていた。細胞間の情報をやりとりするシグナルの一つである炎症性サイトカインが大量に放出されており、これが炎症を悪化させる原因の一つになっていたのだ。
今の段階ではリスクを判定できない
宮坂氏が懸念するのは、臨床試験での数の少なさだ。
「ADEは、03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)のワクチン開発中にも観察されており、SARSウイルスと近縁である新型コロナのワクチンでも、起きる可能性は否定できません。ただファイザーの試験でさえ、接種後に感染した人はたった8人。この数少ない段階では、ADEがどれくらいの頻度で起きるのか、リスクを判定できない。販売後のデータをチェックしていくしかないのです」
ファイザーが日本人を対象に行った試験の規模は160人、武田薬品工業がモデルナのワクチンで行うのも200人規模。政府はこれをもって「条件付早期承認制度」の適用を念頭に置いている、と宮坂氏は見る。
「海外の人を対象にした臨床試験で有効性と安全性が確認されたから日本人も同じかといえば、イエスともノーとも言えません。過去には海外での好成績を理由に国内での第3相試験を省略して抗リウマチ薬を承認した結果、25人が間質性肺炎で亡くなったという痛い目に遭った経験もある」
欧米での接種が進む中、宮坂氏がいう「販売後のデータ」の蓄積も進む。海外での実績を注意深く観察していく必要がある。
◆ ◆ ◆
宮坂氏へのインタビューの全容は「文藝春秋」2月号および「 文藝春秋digital 」に掲載している。
(広野 真嗣/文藝春秋 2021年2月号)

「早く帰りたかった」駅伝コースに車で進入、60代男性を書類送検へ 選手は接触寸前で身をかわす

昨年12月に京都市で開催された女子の全国高校駅伝で、乗用車がコースに進入して選手の前を横切る問題があり、京都府警交通指導課と右京署は、現場で交通規制をしていた警察官の指示に従わなかったとして、道交法違反の疑いで、京都市西京区の無職の60代男性を近く書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、男性は12月20日午前11時20分ごろ、右京区五条通西小路交差点で乗用車を運転し、駅伝の最終5区のコースとして府公安委員会が交通規制していた五条通の西行き車線に、右京署員の制止を振り切って進入した疑いが持たれている。男性は帰宅途中で、「早く帰りたかった」と容疑を認めているという。
目の前を車に横切られたのは京都府代表の立命館宇治高の女子選手(18)で、接触する寸前で身をかわしたためけがはなかったが、進路を妨げられる形となった。男性は当初、交差点内で右折待ちをしていたが、警察官に止められると南向きに走り抜けたという。
全国高校駅伝の大会事務局は「警察官が制止しており、あの横切りはあり得ない。選手が事故に遭う恐れもあり、試合成立に関わる問題だった。ドライバーは選手のためにもマナーを守ってほしい」としている。