蚊の嗅覚で微量のにおい検出成功 東京大 がんの予兆感知に期待

蚊の触覚にあり、人のにおいを感知する「嗅覚受容体」を組み込んで作ったセンサーで、人の呼気から、がんの進行度を示す微量のにおいを検出することに成功したと、東京大と神奈川県立産業技術総合研究所の研究チームが発表した。米科学誌に13日掲載された。将来的には、がんの進行度を示す数値「腫瘍マーカー」を呼気から検出することも可能になるといい、研究チームは民間企業と連携し、今後10年以内の実用化を目指している。
研究チームは平成28年、人の汗のにおいを感じる蚊の嗅覚受容体を用いて、においに反応して動くロボットを開発した。電気信号が流れる回路を作り、センサーにして反応させる仕組みだ。
今回、このセンサーの感度と精度を向上させた。受容体を人工細胞膜に組み込んだセンサーをつくり、水溶液に溶けたにおいの分子を感知させる際、においと受容体が高い確率で結合するようにした。
研究チームは、このセンサーで肝臓がんの進行度などを示す腫瘍マーカーと考えられている「オクテノール」を含むガスを測定。その結果、0・5ppb(ppbは10億あたりどれぐらいあるかを示す単位)の微量なにおいを検出することに成功した。
また、人工細胞膜の合成方法を変えたところ、1ppm(ppmは100万あたりどれぐらいあるかを示す単位)以下のオクテノールガスを10分以内に90%以上の確度で検出できるようになったという。
蚊の嗅覚受容体は約100種類あるといい、研究チームは、別の異なる昆虫の受容体を組み合わせるなどすれば、様々なにおいを検出できるセンサーを開発できるとみている。今後、民間企業などと連携する予定で、実用化に至れば、がんや糖尿病などの疾病の呼気検査のほか、麻薬・爆発物の検知、食品検査などに使える可能性もあるという。

「news23」で栃木県の呼吸器専門医が国民に要望「医療現場は崩壊しております…国民のみなさまには自粛をお願いしたい」

13日放送のTBS系「news23」(月~木曜・午後11時、金曜・午後11時半)で、菅義偉首相は13日、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受けて政府対策本部の会合を開き、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域として東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に加えて新たに大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県を追加すると表明した。期間は14日から2月7日まで。
スタジオでは対象地域は、各知事が不要不急の外出自粛を要請、飲食店は午後8時までの時短営業を要請し協力金として1日6万円を支給することなどを伝えた。番組にリモート出演した緊急事態宣言が追加された栃木県の宇都宮市「インターパーク倉持呼吸器内科」の倉持仁院長は、こうした要請に「自粛に頼らざるを得ない状況ですので、とにかく医療現場は崩壊しておりますので、ぜひですね、国民のみなさまには自粛をお願いしたいと思います」と要望していた。
さらに現在の医療現場について「日々毎日の診療をやっていても怖いような状況ですので、非常に不安です」と明かし「入院すべき人が入院させることができないとか、それから肺炎の重症の人のうちどちらかしか入院できないとか、そんな状況が毎日続いています」と明かしていた。

[コロナ最前線 緊急事態再び]深夜バイト減り苦境…「シフト減」労働者、休業手当が払われないケース多数

「前回の宣言以降、不安を感じない日はない」
横浜市内の大手ラーメン店で働くアルバイト男性(29)は13日、東京都内で記者会見を開き、吐露した。
昨年4月の緊急事態宣言で5月末まで店が休業し、6月以降は営業時間も短縮に。深夜帯で働く男性の勤務日は減り、コロナ禍の前は月17、18万円あった収入は10万円以上ダウンした。男性は労働組合「飲食店ユニオン」(東京)に加入し、店の運営会社に休業手当の支払いを求める団体交渉を申し入れている。
労働基準法は企業の都合で働き手を休ませた場合、平均賃金の6割以上の休業手当を支払うよう定める。国は手当の原資として企業が使える「雇用調整助成金」の特例措置を設け、非正規雇用労働者も対象とした上で、助成率も引き上げた。
だが時短営業などでシフト(勤務予定)を減らされた労働者は「勤務予定が少なくなっただけで、休ませたわけではない」との理由で休業手当が支払われないケースも多い。男性も手当がもらえず、不安にかられている。
「2月の家賃を払ったら生活費がなくなる。早く宣言が終わってほしい」。男性は声を絞り出した。

小室圭さんは諦めたこともあったが… 眞子さまが後に引けない事情

眞子さまのことを思えば、自分が身を引くべき──世間の逆風を受け、小室圭さんはそう考えたことがあったという。だが、いまも変わらず、むしろ着実に、結婚への歩みは進んでいる。そこには、眞子さまが「もう後には引けない事情」があるようだ。 愛する人への思いを込めて詠まれる「相聞歌」は、万葉集の三大ジャンルのひとつ。いにしえから、皇室でも多くの相聞歌が詠まれてきた。皇族方の和歌が披露される、年に一度の「歌会始の儀」。昨年は秋篠宮家の長女の眞子さまが、小室圭さんのことを「月のうさぎ」になぞらえたとみられる歌で、“信じて待ち続ける気持ちの大切さ”を詠まれた。 しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で歌会始の儀が延期に。眞子さまの堪え忍ばれるお気持ちもまた、まだ着地点を見いだせずにいる──1月中旬に予定された儀式「講書始の儀」と「歌会始の儀」の延期が決まったのは8日のこと。ある宮内庁関係者はこう懸念する。 「新年早々、皇室行事の延期が続き、今後の活動の見通しが立たなくなりました。感染拡大が落ち着いていた時期は皇族方が現地に赴かれる公務も増えていたが、それもまた難しくなる。これから皇族方が国民と触れ合われる機会が減り、自ずと皇室に関する報道も減ることが予想されます。 その一方で、注目を浴びるのは眞子さまと小室さんのご結婚についてばかり。今後はおふたりのご結婚についての報道が“悪目立ち”しなければいいのですが……」 昨年12月、宮内庁の西村泰彦長官は小室さん側に対し、金銭トラブルの説明責任を求めた。皇族の婚約内定者とはいえ、公的機関である宮内庁のトップが一般人の私的な問題に言及するのは異例の事態。ご結婚問題がそれだけ急を要する事態に発展したのだと、大きく報じられた。 説明が必要とは思っていなかった 長官の“緊急事態宣言”により、事態は大きく動くとみられていた。 「歌会始が終われば、皇室の新年行事は一段落します。そのあと間もなく、小室さん側が文書を出すのか、会見を開くのか、とにかく何らかの発表がされるとみられていました」(前出・宮内庁関係者) しかし1月7日、1都3県を対象に2度目の緊急事態宣言が発出。国民は厳しい自粛期間へと突入した。 「そんな中で小室さんが“金銭トラブルは解決済み”とか、“報道が誤っている”とか、ましてや“結婚します”と表明すれば、国民はどう受け止めるでしょうか。いまがそれにふさわしいタイミングなのか。しかも長官の発言以来、もはや小室家だけの問題ではなく、宮内庁も皇室も“公認”の課題になったわけで、軽々しく動けるものではない。
眞子さまのことを思えば、自分が身を引くべき──世間の逆風を受け、小室圭さんはそう考えたことがあったという。だが、いまも変わらず、むしろ着実に、結婚への歩みは進んでいる。そこには、眞子さまが「もう後には引けない事情」があるようだ。
愛する人への思いを込めて詠まれる「相聞歌」は、万葉集の三大ジャンルのひとつ。いにしえから、皇室でも多くの相聞歌が詠まれてきた。皇族方の和歌が披露される、年に一度の「歌会始の儀」。昨年は秋篠宮家の長女の眞子さまが、小室圭さんのことを「月のうさぎ」になぞらえたとみられる歌で、“信じて待ち続ける気持ちの大切さ”を詠まれた。
しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で歌会始の儀が延期に。眞子さまの堪え忍ばれるお気持ちもまた、まだ着地点を見いだせずにいる──1月中旬に予定された儀式「講書始の儀」と「歌会始の儀」の延期が決まったのは8日のこと。ある宮内庁関係者はこう懸念する。
「新年早々、皇室行事の延期が続き、今後の活動の見通しが立たなくなりました。感染拡大が落ち着いていた時期は皇族方が現地に赴かれる公務も増えていたが、それもまた難しくなる。これから皇族方が国民と触れ合われる機会が減り、自ずと皇室に関する報道も減ることが予想されます。
その一方で、注目を浴びるのは眞子さまと小室さんのご結婚についてばかり。今後はおふたりのご結婚についての報道が“悪目立ち”しなければいいのですが……」
昨年12月、宮内庁の西村泰彦長官は小室さん側に対し、金銭トラブルの説明責任を求めた。皇族の婚約内定者とはいえ、公的機関である宮内庁のトップが一般人の私的な問題に言及するのは異例の事態。ご結婚問題がそれだけ急を要する事態に発展したのだと、大きく報じられた。
説明が必要とは思っていなかった
長官の“緊急事態宣言”により、事態は大きく動くとみられていた。
「歌会始が終われば、皇室の新年行事は一段落します。そのあと間もなく、小室さん側が文書を出すのか、会見を開くのか、とにかく何らかの発表がされるとみられていました」(前出・宮内庁関係者)
しかし1月7日、1都3県を対象に2度目の緊急事態宣言が発出。国民は厳しい自粛期間へと突入した。
「そんな中で小室さんが“金銭トラブルは解決済み”とか、“報道が誤っている”とか、ましてや“結婚します”と表明すれば、国民はどう受け止めるでしょうか。いまがそれにふさわしいタイミングなのか。しかも長官の発言以来、もはや小室家だけの問題ではなく、宮内庁も皇室も“公認”の課題になったわけで、軽々しく動けるものではない。

コロナワクチン「当面打たずにただ乗りする人」を減らすには

新型コロナの感染拡大が止まらない中、一刻も早いワクチンの接種開始が待たれるが、「ワクチンには副反応があるので、接種したくない」という声もよく聞かれる。それでは、ワクチンの接種を進めて集団免疫を確立するにはどうしたらよいのか。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。 * * * 新型コロナは、年末年始を経て急激に感染が拡大している。イギリスでは感染力の高い「変異種」が出現して猛威を振るっている。各国の拡大防止策にもかかわらず、収束の見通しは立っていない。日本では緊急事態宣言が再発令された。1月8日から1都3県に適用され、1月14日からは適用地域が11都府県に拡大されている。 そんな中、昨年12月に欧米各国でワクチンが緊急承認され、接種が開始されている。日本でも製薬メーカーからの申請を最優先で審査し、承認後には速やかに接種が始まるものとみられる。現段階では2月下旬には接種開始となるよう準備が進められているという。 ただ、ワクチンには副反応がつきものだ。副反応を心配して、「ワクチンは当面打たないでおこう」と考える人も多い。たしかに、ワクチンを打たなくても周りの人が打ってくれれば自分には感染しないはずだ。 これは「ワクチンのただ乗り(フリーライダー)問題」と呼ばれ、ゲーム理論を使った疫学モデル(「ワクチン接種ゲーム」と呼ばれる)で研究されている。それでは、ワクチンのただ乗りを減らして、集団免疫を確立するにはどうしたらよいだろうか? 少し考えてみたい。 ワクチンを「ただちに接種したい」人はわずか1割 まず、そもそも集団免疫とはどういうものか見ていこう。 新型コロナに限らず、感染症の拡大防止には「集団免疫」が重要とされている。これは、集団内に免疫を持つ人が多ければ、感染症が流行しにくくなることを利用した感染拡大防止の考え方を指す。 具体的には、ワクチンの予防接種等により、集団内の免疫保持者を一定割合にまで高めておくことを意味する。新型コロナの感染力にもよるが、おおむね6~7割の人がワクチン接種によって免疫を持てば、集団免疫が確立するといわれている。 ただ、日経新聞が昨年末に行った世論調査によると、新型コロナのワクチンが承認された場合、「ただちに接種したい」という声は、約1割と少数派だ。7割程度の人が、「副作用の発生などの状況をみてから接種したい」としており、「接種したくない」との声も1割程度ある。ワクチン接種には、慎重な人が多いようだ。 「ワクチン接種ゲーム」のモデル化
新型コロナの感染拡大が止まらない中、一刻も早いワクチンの接種開始が待たれるが、「ワクチンには副反応があるので、接種したくない」という声もよく聞かれる。それでは、ワクチンの接種を進めて集団免疫を確立するにはどうしたらよいのか。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。
* * * 新型コロナは、年末年始を経て急激に感染が拡大している。イギリスでは感染力の高い「変異種」が出現して猛威を振るっている。各国の拡大防止策にもかかわらず、収束の見通しは立っていない。日本では緊急事態宣言が再発令された。1月8日から1都3県に適用され、1月14日からは適用地域が11都府県に拡大されている。
そんな中、昨年12月に欧米各国でワクチンが緊急承認され、接種が開始されている。日本でも製薬メーカーからの申請を最優先で審査し、承認後には速やかに接種が始まるものとみられる。現段階では2月下旬には接種開始となるよう準備が進められているという。
ただ、ワクチンには副反応がつきものだ。副反応を心配して、「ワクチンは当面打たないでおこう」と考える人も多い。たしかに、ワクチンを打たなくても周りの人が打ってくれれば自分には感染しないはずだ。
これは「ワクチンのただ乗り(フリーライダー)問題」と呼ばれ、ゲーム理論を使った疫学モデル(「ワクチン接種ゲーム」と呼ばれる)で研究されている。それでは、ワクチンのただ乗りを減らして、集団免疫を確立するにはどうしたらよいだろうか? 少し考えてみたい。
ワクチンを「ただちに接種したい」人はわずか1割
まず、そもそも集団免疫とはどういうものか見ていこう。
新型コロナに限らず、感染症の拡大防止には「集団免疫」が重要とされている。これは、集団内に免疫を持つ人が多ければ、感染症が流行しにくくなることを利用した感染拡大防止の考え方を指す。
具体的には、ワクチンの予防接種等により、集団内の免疫保持者を一定割合にまで高めておくことを意味する。新型コロナの感染力にもよるが、おおむね6~7割の人がワクチン接種によって免疫を持てば、集団免疫が確立するといわれている。
ただ、日経新聞が昨年末に行った世論調査によると、新型コロナのワクチンが承認された場合、「ただちに接種したい」という声は、約1割と少数派だ。7割程度の人が、「副作用の発生などの状況をみてから接種したい」としており、「接種したくない」との声も1割程度ある。ワクチン接種には、慎重な人が多いようだ。
「ワクチン接種ゲーム」のモデル化

蓮舫氏、菅首相の「福岡」を「静岡」との言い間違いに「あまりにも軽い」

立憲民主党の蓮舫参院議員が14日、自身のツイッターを更新した。
蓮舫氏は「迷走の菅首相 言い間違え、質問に答えず」と題したネット記事をアップした。記事は、新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言の対象区域を大阪府、京都府、兵庫県、福岡県、愛知県、岐阜県、栃木県に広げた13日の対策本部で菅義偉首相が肝心の県名を「大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、岐阜県、静岡県、栃木県の7府県について、特措法に基づく緊急事態宣言の対象といたします」と述べ、静岡と福岡を言い間違えたことなどを伝えた。
この間違いに蓮舫氏はツイッターで「誰にでも言い間違いはある。が、総理大臣として間違えてはいけない場面がある。福岡と静岡の言い間違いはあまりにも軽い」と指摘していた。

感染爆発、保健所業務「もう限界」…人手不足で経路調査追いつかず

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、埼玉県内の保健所で、業務の

逼迫
( ひっぱく ) が深刻化している。発熱などの症状を訴える人からの相談業務に加え、感染経路や濃厚接触者について調べる「積極的疫学調査」が追いつかないケースが増えている。このままでは保健所業務が崩壊しかねず、現場からは「もう限界だ」との悲鳴が上がる。
「マンパワーが圧倒的に足りない」

県内では12日時点で、感染経路が不明という感染者の割合は、政府が示す感染状況のレベルで最も深刻な「ステージ4」の基準(50%)に迫る、47・6%となった。
疫学調査は、感染者や濃厚接触者に聞き取りして感染経路を割り出し、感染拡大を防ぐ目的がある。ただ、感染者1人への聞き取りに、丸1日の時間がかかることも珍しくない。県朝霞保健所では9日、管内で判明した感染者64人について、調査が追いつかず、性別や年代などの詳細を公表できなかった。県幹部は「疫学調査を続けるにはマンパワーが圧倒的に足りない。保健所職員は心身ともに潰れそうだ」と話す。
保健所業務の逼迫は他県でも同様で、すでに神奈川県では疫学調査のあり方を見直し、クラスター(感染集団)の発生や重症化リスクが高い高齢者施設などに絞り込む方針に転換。埼玉も含めた首都圏1都3県でも10日、政府に対し、疫学調査の簡略化と重点化の基準を定めるよう要望した。
だが、大野知事は現時点では、疫学調査の運用は見直さない考えだ。13日の記者会見では、疫学調査の一部を県の職員で請け負い、看護師や保健師らを応援派遣するといった支援策も実施し、現在の体制を維持する姿勢を強調した。
一方で、今後、感染状況が現在よりも深刻となった場合には「保健所業務での優先順位が変わってくる」と述べ、政府に判断基準を明確化するよう求めた上で、疫学調査よりも、感染者の病状の把握などを優先する考えも示した。
県内のある保健所関係者は「対象を絞らないと、検査全体が立ちゆかなくなる。疫学調査については、早期に見直してほしい」と訴えている。
「過労死でもしないと分かってもらえない」

「検査数も感染者数も爆発的に増えているのに、もう限界」。県草加保健所の長棟美幸所長は、職場の危機的な状況をそう訴える。
草加、三郷、八潮、吉川の4市を管轄する同保健所では、昨年12月下旬から今年1月12日までの2週間あまりで、陽性者数は580人。12月中旬から下旬にかけての2週間の約2・5倍に急増したことになる。
濃厚接触者の特定などの業務に加え、入院先が見つからずに、自宅療養や待機をしている感染者も増えているため、健康観察の業務も急増した。同保健所の職員は約40人。県を通じて看護師などを数人派遣してもらっているが、当日中に業務が終わらず、翌朝の始発で帰宅する職員も出始めた。
住民からの相談電話も相次ぎ、すぐに応対しないと「対応が遅い」などと苦情を受けることも少なくない。目に涙を浮かべ、「過労死でもしないと、現場の苦労は分かってもらえない」と話すなど、職員は精神的にも限界を迎えている。
長棟所長は「このままでは、救える命も救えなくなる」と懸念している。

蓮舫氏、菅首相の会見に「帰宅時間を遅らせれば会見で記者質問への時間を作れます」

立憲民主党の蓮舫参院議員が13日、自身のツイッターを更新した。
菅義偉首相は13日に新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受けて政府対策本部の会合を開き、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域として東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に加えて新たに大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県を追加すると表明し、その後、午後7時から官邸で政府の分科会の尾身茂会長と同席で会見を開いた。この会見に立憲民主党の大串博志衆院議員が「菅総理は、次の日程があるから、という理由で、記者会見を約40分で打ち切ったが、この時間から『次の日程』とは何だろう」とツイートした。
蓮舫氏は、大串氏のツイートをリツイートし「前回は厚労省役人との会議、そして帰宅でした。国民のために働くのであれば、国民に届く言葉を会見で話すべきです。行政機関の会議はずらして、帰宅時間を遅らせれば会見で記者質問への時間を作れます」とつづっていた。

「早く帰りたかった」駅伝コースに車で進入、60代男性を書類送検へ 選手は接触寸前で身をかわす

昨年12月に京都市で開催された女子の全国高校駅伝で、乗用車がコースに進入して選手の前を横切る問題があり、京都府警交通指導課と右京署は、現場で交通規制をしていた警察官の指示に従わなかったとして、道交法違反の疑いで、京都市西京区の無職の60代男性を近く書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、男性は12月20日午前11時20分ごろ、右京区五条通西小路交差点で乗用車を運転し、駅伝の最終5区のコースとして府公安委員会が交通規制していた五条通の西行き車線に、右京署員の制止を振り切って進入した疑いが持たれている。男性は帰宅途中で、「早く帰りたかった」と容疑を認めているという。
目の前を車に横切られたのは京都府代表の立命館宇治高の女子選手(18)で、接触する寸前で身をかわしたためけがはなかったが、進路を妨げられる形となった。男性は当初、交差点内で右折待ちをしていたが、警察官に止められると南向きに走り抜けたという。
全国高校駅伝の大会事務局は「警察官が制止しており、あの横切りはあり得ない。選手が事故に遭う恐れもあり、試合成立に関わる問題だった。ドライバーは選手のためにもマナーを守ってほしい」としている。

2020年8月・9月は122人ずつ コロナ禍で若者の自殺者数が急増していた

政府は1月7日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、緊急事態宣言を発令した。期間は2月7日まで。
前回の緊急事態宣言時に若年層の自殺が増加
前回の緊急事態宣言時には、その影響からか、20歳未満の自殺者が増加した。特に2020年8月の「学生・生徒等」の自殺者は100人を超えた。全国が一斉休校となり、不安が高まったり、生活のリズムが崩れたりした背景もあった。今回は一斉休校の要請こそないものの、不要不急の外出自粛や飲食店の時短、テレワークの強化などにより、若年層や女性のメンタルヘルス悪化が懸念される。
昨年の宣言は4月7日で、対象は7都府県だった。4月16日には対象を全国に拡大。期間も5月31日まで延長した。3月2日からの全校一斉休校の措置と緊急事態宣言による外出自粛によって、年度末から年度始めに学校に行けず、卒業式や入学式が十分に行えなかった。6月1日から休校措置が解け、新しい学校やクラスでの学びや部活が始まったが、部活動の大会も中止が相次いだ。
新型コロナウイルスの心理面への影響
「 新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査 」(厚生労働省、調査期間2020年9月11日~14日、15歳以上、10981件回収)によると、「何らかの不安等を感じた」人が半数程度いた。特に2020年4~5月は63.9%と不安を感じた人の割合がもっとも高く、中でも女性は「そわそわ、落ち着かなかった」と34.2%が回答。「神経過敏に感じた」のが30.7%で、いずれも男性よりも比率が高かった。
こうした生活の変化は、自殺者の動向にも変化をもたらした。警察庁の公表分をまとめた厚生労働省の自殺対策推進室の資料によると、男女ともに2020年10月が最多で、男性の自殺者は1320人、女性の自殺者は879人だった。20歳未満の自殺死亡率(10万人あたりの自殺者)はもともと上昇傾向にあった。2019年は3.1だったので、1989年の1.6と比べて倍になっている。2020年はさらに上昇していると思われる。
東日本大震災以来の100人超えとなった「学生・生徒等」の自殺者
若年層は、年度が終わる3月や、夏休みが明ける9月に自殺が多いことが知られている。厚生労働省の「地域における自殺の基礎資料」によると、「学生・生徒等」の自殺者数は2020年8月と9月にいずれも122人だった。月別で100人を超えたのは、東日本大震災のあった2011年5月の101人以来となる。
「学生・生徒等」で顕著なのは中高生だ。2010年からデータを見てみると、中学生の月別自殺者数は2020年8月がもっとも多く16人。過去10年間の8月分を比べても、2013年8月と同数でもっとも多い。このうち、女子中学生の8人も、2013年8月と並んで最多。前年同月比で4倍だ。高校生の場合、8月は47人。過去10年間で月別では最多。女子高校生は24人で過去10年の月別で唯一、20人を超えた。前年同月比では7倍になっている。
大学生も2020年8月は自殺者が多く、46人。東日本大地震のあった2011年3月と同数。過去10年間で8月の自殺者が40人を超えた年はなく、やはり最多だった。ただ、大学生での最多は2020年9月で55人だ。女子大学生の自殺者数もやはり同様で、8月の自殺者が12人。8月に10人を超えたのは、東日本大震災があった2011年以来になっている。そして、9月には大学生の総数としては55人。単月で50人を超えたのは2011年の4月と5月、9月、2012年の2月、3月だけだ。
夏休み明けに子どもたちの自殺が増える現象は、いわゆる「9月1日問題」と呼ばれている。2020年は夏休みのスケジュールが変則的で、8月中に夏休みが開けた地域が多い。夏休みが前倒しになったことで、「9月1日問題」も前倒しになったのではないか、という見方もある。警察庁の統計でも、2020年8月は、20歳未満の自殺についての「原因・動機」でもっとも多かったのは「学校問題」だ。
今回、文科省は一斉休校の要請はしない方針
今回の宣言にともなって、文科省は一斉休校の要請はしない方針だという。1月5日、萩生田光一文部科学大臣は会見で、「児童生徒の発症割合や重症割合は他の年齢に比べて極めて小さい。感染経路も家庭内感染が多く、現時点では学校を中心に地域に広がっていない状況のため、文科省から学校に対して、一斉の休業を要請することは考えておらず」などと述べた。また、文科省等は「小学校、中学校及び高等学校等における新型コロナウイルス感染症対策の徹底について(通知)」を出したが、以下のような措置を求めている。
「地域一斉の臨時休業については、学校における新型コロナウイルス感染症のこれまでの感染状況や特性を考慮すれば、当該地域の社会経済活動全体を停止するような場合に取るべき措置であり、学校のみを休業とすることは、子供の健やかな学びや心身への影響から、避けることが適切です。 児童生徒や教職員の中に感染者が発生した場合に、感染者が1人発生したことのみをもって、学校全体の臨時休業を行うことは、控えてください」
外出自粛で家庭内でのDV事件が増加
2020年度の学校の授業は、多くの地域で6月1日から始まった。特に新入生は学校に馴染むタイミングが遅れた。学校としても12ヶ月分のカリキュラムを実質的に10ヶ月で終えなければならなかった。再び一斉休校になれば、さらに期間が短くなり、ストレスの蓄積も膨らみかねなかった。それを避けることができたことになる。ただ、新規感染者数が減らない場合、今後どのような措置をとるかは未知数だ。
長期にわたる不要不急の外出自粛は、子どもだけでなく、親にもストレスが及ぶ。そのため、家庭内でのストレスが溜まりやすい。警察庁によると、DV事件も増加した。DVが増えるということは、配偶者間暴力から派生して、子どもへの身体的虐待(暴力)や子どもへの心理的虐待(面前DV)が増える可能性も秘めている。
地域差があるのは産業構造の違いからか
地域差も考慮すべきだろう。都道府県で自殺件数のピークが違っている。30歳未満で見てみると、例えば、大阪と愛知は2020年8月、宮城と東京、福岡は9月、北海道は10月、広島は11月がもっとも多い。8月は全体として自殺者は多い。
7月以降、著名人が複数、自殺した。著名人が自殺したとき、過度に繰り返したり、センセーショナルな報道などがされると、一時的に自殺が増えると言われている。これは「ウェルテル効果」と呼ばれるが、地域差があることを考えれば、それだけで説明しきれない。産業構造が違っているからだと思われる。
若年層への細やかな配慮が必要
今後は、学校内や家庭内のストレスからメンタルヘルスが悪化し、自傷行為や自殺企図に向かうことが心配される。そのため、子どもたちのSOSを受けとめるための相談体制を整備、充実する必要がある。
厚生労働省は、2017年に起きた座間市男女9人殺害事件で、白石隆浩死刑囚と被害者がTwitterでつながったことから、SNS相談事業を開始し、NPOなどに運営を委託している。コロナ禍の影響からか、アクセスが増えているという。しかし、アクセス数のうち、実際相談できている比率は多くはない。また、「死にたい」と思ったり、誰かと繋がりたい時間帯は深夜や早朝だったりする。こうした若年層の声をいかに聞くか、細やかな対応が求められる。
【悩みを抱えた時の相談窓口】
「日本いのちの電話」 ▽ナビダイヤル「0570-783-556」午前10時~午後10時 ▽フリーダイヤル「0120-783-556」 毎日:午後4時~午後9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時 東京自殺防止センター(電話相談可能) https://www.befrienders-jpn.org
(渋井 哲也)